追良瀬川林道 / Oirasegawa 林道探索の書 〜今日もどこかで林道ざんまい〜 
探索日 2019.08.13 / No.AK-054 
 [ 所在地 ]深浦町 [ 状態 ]ピストン半ダート [ 接続林道 ]弘西林道(県28号線[ 岩崎西目屋弘前線 ]) [ 分岐林道 ]-
 もしも完抜けできたなら白神山地で最高級クラスの林道だが、残念ながらもはや夢のまた夢・・・

101号線を深浦から鯵ヶ沢方向に進むと、JR五能線「追良瀬駅」の手前で追良瀬川を渡る「追良瀬橋」があるので、橋を渡った直後の左折路に入って追良瀬川沿いに進んでいくと、やがて「松原」集落にたどり着きます。集落を突っ切ってそのまま進むと、ここから路面が砂利ダートに変わりますが、さらに道なりに進むと、その先で追良瀬川林道の起点が現れます。
→ 振り返る!
ート開始地点からさらに進んでいくと、ほれ、こんな感じで追良瀬川林道の林道標が出迎えてくれました。追良瀬川林道はその名の通り、追良瀬川伝いに遡る林道で、地図上では白神ラインこと県28号線(岩崎西目屋弘前線)まで通じる長距離のダート林道なので、以前から青森県の地図を眺めるたびに気になっていた林道です。しかし、半ば廃道化で現状としては通行不可状態に陥っていることも承知済みであり、白神ラインへの通り抜けは考えてはいませんでしたが、その状況も確認するために訪れてみることにしたんですね。
→ 林道標を眺める!
→ 景色を眺める!
点の林道標を後にしていざ追良瀬川林道に立ち入りますが、路面は高速巡航も可能なほど固く締まった状態で、幅員も広くて、いわゆる林道的な険しさは皆無。平日には大型トラックやダンプが通行しているのだろうと思わせる状況でした。
手に流れる追良瀬川につかず離れずで勾配や急カーブも現れないまま、ストレート主体で気持ちよく森の中を進む追良瀬川林道の快適すぎる高速ダート。それもそのはずで、ここはかつて林鉄軌道跡なんですね。延長距離17.010mという、かつて青森県西部に存在した林鉄群の中で最長を誇っていたそうです。途中でオサナメ沢支線および湯ノ沢支線を分岐していましたが、昭和42(967)年に31年の歴史を閉じて廃止されています。ここ深浦町でも主な林道の前身は林鉄なことが多いですが、追良瀬川林道もやはり林鉄の軌道跡なんだよなぁ。
→ 路肩を調べる!
つての林鉄軌道跡ということで走り心地は申し分なく、晴々とした夏空のもと、行く手に白神山地の山々を眺めつつ走るのは最高に爽快! 追良瀬川の渓流がすぐ脇に寄り添ってくる区間もあって景観も素晴らしく、雰囲気的にも明るくて閉塞感はまったくなかったですよ。
→ 追良瀬川を眺める!
んるん気分でエンジン音も軽やかに快走中! 見通しの良いストレートが続くため、自然とエンジンにものを言わせた走りになりがちでしたが、先行車両や対向車は1台も見かけなかったです。踏み固められた路面から、ダンプや林業トラックがガンガンに通行してそうな雰囲気もありましたが、林道は静寂さに包まれて静かなものでした。
夏の渇水の時季なのか、思ったよりも水量が少ない追良瀬川伝いにWRを走らせていくと前方に堰堤が見えてきました。追良瀬川は白神山地を代表する川なので、魚道がちゃんと設けられているのかが心配ですが、それにしても日本の河川はどこも堰堤まみれだな。
→ 景色を眺める!
っかくの追良瀬川の景観が台無しであった堰堤。ここは堰堤の真横地点ですが、堤の端に構築された階段状の魚道が見えていて、路肩には立看板が無数に立てられていました。それによれば、ここは「濁水堰堤」というらしく、付近は禁漁になっているとのことでした。
→ 魚道を眺める!
→ 立看板を眺める!
→ 立看板を眺める!
水堰堤を過ぎて進んでいくと、やがて前方に目も眩む高さの断崖が見えてきますが、どうみても自然にできた崖ではないですね。山が不自然に半分消滅したあの場所が砕石現場だとすぐにわかりましたが、作業の音も聞こえてこないので、本日は休業みたいです。
→ 追良瀬川を眺める!
→ 現場を眺める!
の後すぐにY字の分岐が現れますが、左手は砕石現場への入口で、入良川林道本線は言うまでもなく右手方向。ここでようやく砕石や砂利運搬のダンプ道区間は終了ですが、それにしても探索時は作業がお休みで本当に良かった! 砂埃を巻き上げながら走行する砂利ダンプの尻を追いかけながら進むのは、もう最悪の一言なので!
石場入口を過ぎると、路面はぐっと落ち着いて心なし幅員も狭まります。ダンプもここまでやってこないので、ダートには雑草のワダチができていましたが、路面は相変わらず走りやすい状況が続きました。砂利運搬ダンプはここまでやってきませんが、代わりに釣り師の車がよく通行するためか、荒れの気配は微塵も見られなかったな。
ぐ右手に追良瀬川の渓流を眺めながら気持ちよく前進していきます。追良瀬川の谷間伝いに林鉄軌道由来の緩いカーブが適度に続いて走り心地は抜群! 行く手には重厚な白神山地の山並みが見えていて、気分的にもとても爽快! ストレスを感じる要素が全くなかったです。
→ 景色を眺める!
の後しばらく進むと現れる駐車スペースの手前に左折分岐が現れますが、ここが追良瀬川林道のキモ。左折側こそが追良瀬川林道の本線で、手がつけられないほど滅茶苦茶に荒れまくっていますが、白神ラインこと県28号線に連絡するルートなんだよなぁ! 荒れまくって通行困難なため不必要とされて撤去されたのか、林道標はもちろん道標の類は何も設置されていなかったです。なお、直進側は追良瀬川伝いにさらにダートが続きますが、まずはそちらに進んで状況を確認しておくことにします。
進方向の分岐直後にある駐車スペースを通り抜けてダートが続いています。しかし、その先は急激に草深くなっていて、注意看板の設置と共に鉄パイプ柵が1基置かれていました。よく眺めると看板は漁協が設置したものなので、これは釣り師の車はその先に立ち入って欲しくないと言う意思表示だと思われます。恒久的なゲートはとくに設けられていなかったです。
→ 立看板を眺める!
→ 振り返る!
パイプ柵の脇を失礼させていただき、その先にWRを進ませます。路面はこの通り、雑草のワダチダートとなって草深さがぐっと増していましたが、オフバイク的にはなんら問題のない状況。鬱蒼とした森に囲まれて閉塞感は大きいですが、構わず進ませていただきますよ。
→ さらに追良瀬川林道を進む!
→ 探索中止!
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