石ノ塔林道 / Ishinotou 林道探索の書 〜今日もどこかで林道ざんまい〜 
探索日 2019.08.14 / No.AO-103 
 [ 所在地 ]五所川原市(含「旧金木町」) [ 状態 ]完抜ダート [ 接続林道 ]- [ 分岐林道 ]栃ノ木林道
 県26号線の並行迂回ルートで本格的な山岳ダートと素晴らしい眺望でオフを楽しめる完抜け林道

軽鉄道「津軽飯詰」駅付近から、県26号線(津軽あすなろライン)を青森市街方向に進むと、飯詰ダムを過ぎた先で右手に現れる石ノ塔林道の入口です。時刻はちょうどお昼時、林道へのアプローチで通過した旧金木町では、文学青年少女たちの永遠の聖地である太宰治さんの実家「斜陽館」には目もくれず、そのまま林道に直行しようとしましたが、さすがに真夏の酷暑の林道を空きっ腹で探索するとクラっときてしまいます。なので津軽鉄道「金木」駅併設の食堂で十三湖名物の「しじみラーメン」と「しじみごはん」で胃袋をしっかと満たしてからやって来たというわけ。ちなみにしじみのエキスは熱中症対策にも有効らしいな。
26号線にある石ノ塔林道の入口正面ですが、ご覧の通り目立たず分岐しているので、県道をハイスピードで走行していると見過ごす可能性もあるので要注意。入口に白い鉄板タイプの林道標が立っているのですが、しかし、なぜか林道名は完全消滅していましたよ。
→ 林道標(石ノ塔林道)を眺める!
道標の立つ県道からの入口を後にしていざ石ノ塔林道に入線すると、夏の緑に美しく映える白い小砂利質のフラットダートがすぐに開始。そして幾ばくも進まぬうちに、崖から崩れた夥しい量の岩屑が路肩に堆積するシーンが現れて、いかにも日常的に崖崩れが頻発していそうな、荒々しくて無骨な山岳ダートの雰囲気が早くも漂い始めます。
道開設の際に崖を切り崩して道を通したため、崖崩れの多発する入線直後の区間を過ぎると、その先で上空がパァっと大きく開放的にそして明るく開けました。人里離れた山奥に延びる林道は鬱蒼とした樹林に囲まれて、とかく「暗さ」を感じる場合が多いですが、その一方で周囲はため息が出るほど山深いのに、上空が開けてやたら明るい雰囲気の漂う林道があったりもします。さしずめ石ノ塔林道は後者であり、その点で「こいつは当たり!」だと思いましたが、やがて左折する作業道分岐及び、そこに立つ分収造林看板を発見!
→ 分収造林看板を眺める!
晴に恵まれたこともあって、石ノ塔林道は夏の陽射しで眩しいくらいの明るさに満ち溢れていましたが、分収造林看板を過ぎた先でも軽微な崖崩れ区間が断続的に続きました。路肩には厚い藪しか見えていませんが、藪に隠された崖が崩れているらしく、岩屑が路肩に沿ってバラバラと大量に散乱しています。
め45度でダート沿いに続く崖崩れ区間。いかにも山岳ダートらしい光景で、美しい斜め45度の自然の造形美に見惚れてしまいますが、斜面に草が1本も生えていないことから、今この瞬間も表層から岩屑や砂礫がパラパラと少しづつ崩れているらしく、それらが路肩に厚く堆積していました。たぶんここは路面を埋め尽くした岩屑や砂礫をブルドーザーで左右に強引に掻き分けて復旧させた区間だと思います。
目に眺めると強烈な真夏の陽射しで白く輝いて分かりにくいですが、幅員の左半分は斜め45度の斜面から常に供給され続けるガラガラな岩屑で埋め尽くされた状態。右側に岩屑を除去した走行ラインができていましたが、しかし、厚く積もった砂礫がタイヤに絡みついて、ここはやたらモサッとした感触だったかな。
屑と砂礫まみれであった斜め45度の崖崩れ区間を無事通過すると、やがて右手に林道名由来の石ノ塔沢が寄り添ってきますが、それは地図上だけのこと。この通り、実際には道すがらに水辺の気配は全く感じられませんでしたが、路面状態は良好。また、気休め程度ですが、頭上を覆う木々の枝が強烈な直射日光を遮ってくれていたのが嬉しかったです。
「土場?」道すがらに視界に映るのは蒸せ返るような夏の濃厚な緑だけで、これといった景色も眺められないまま飯詰山国有林をゆくダートを進んでいくと、木材が筏状に積まれた地点を通りがかりました。石ノ塔林道探索中に木材が積まれているのを見かけたのはここだけでしたが、これって分収造林看板に記されていたヒバでしょうか?
バの木材の積まれた小規模な土場を左手に眺めてさらに進んでいくと、路面を覆い尽くさんと路肩の藪がせり出た地点を見かけるようになりました。その先の状況が不安になってきますが、しかし、路面はいたってまとも状態。放置で荒廃している様子もないことから、藪の成長が林道の草刈りに追いつかないのだと思います。
の後、道すがらに流れが全く見えていない石ノ塔沢を左岸から右岸へと気がつかぬ間に渡り、沢沿いの谷間の斜面に取り付いて進んでいきます。少しでも険しい地形の場所では相変わらず軽微な崖崩れが発生しているようで、ここもそんな場所。斜め45度の斜面には夏草が繁茂し、左の路肩をよく眺めると、除去して積まれた岩屑と砂礫が小山をなしていました。
屑と砂礫まみれの崖崩れ区間があるかと思えば、大量の砂利が厚く敷かれた路面補修の施された区間もありました。木々の緑の中に砂利の白さが映えて見た目には美しかったですが、その一方で大量の砂利はズルズルとして走りにくかったです。
在地点の標高は115m。林道入口からこれといった勾配もないまま平坦コースで進んできましたが、やがて連続して登り坂が続くようになってきます。標高272mの林道終点、すなわち再び県26号線に抜け出る地点まで登り詰めるコースですが、イメージとしては津軽半島付け根に位置する脊梁山地の峠に向かって山裾から登っていく感じかな。
「未知なる支線林道発見!」スカッと上空が開けて気持ちの良い爽快さも感じる一方で、容赦なく照りつける陽射しでジリジリと焼かれた酷暑のダートを進んでいくと、唐突に左折していくダート分岐を発見! しかも、周囲を探るまでもなく路肩の藪に埋もれた林道標らしき物も同時に見つけました。左折ダートの正体は栃ノ木林道。石ノ塔沢の支流である栃木沢伝いに進む延長距離2キロほどのピストン林道らしいです。
→ 林道標(栃ノ木林道)を眺める!
→ 栃ノ木林道の様子を眺める!
ノ木林道分岐を過ぎてなおも登坂しながら石ノ塔林道をたどって進みます。その後、路肩が不自然に大きく開けた場所が現れましたが、ここも土場の跡ですね。周囲の造林地ではまだ木材を伐採する時期に至っていないのか、ここ最近木材の集積場として使われた様子はなく、地面が土塊だってガラ〜ンと無駄に広いだけの場所だったかな。立ち止まると暑さで汗が吹き出すし、これといって眺めるものはないので画像を撮ったらすぐに前進再開ですよ。
→ さらに石ノ塔林道を進む!
→ 探索終了!
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