探索日 2006.06.10
No.C-048

山中線 ■富津市 ■全線ダート ■分岐→豊岡線
■県道88号富津館山線の木之根峠付近から県道182号線中山付近を結ぶ

 雨天後に走ればヌタもまた楽し。でもクレバスには要注意!  

 ↓房総では珍しく雄大な光景を眺めつつダートランが楽しめます。難易度と
  しては中の下、と言った感じで一度は訪れておきたい林道の1本です。


……こんな感じ……
■前半、終盤の森林地帯、そして中盤にかけての山岳区間など、変化に富んだコースを堪能できるワイルドチックな林道だ。ダートは前半が砂利、中盤から後半にかけては土質で、雨天後にはそれなりにヌタヌタとなるので要注意。木之根峠から入線すると、まずは谷間に開かれた畑の中を砂利ダートで登坂。左手に開設工事中の豊岡線を分岐すると、谷間に面した尾根伝いを走る山岳区間が始まる。雨天後のヌタはこの区間が最も酷く、場合によっては土砂崩れの痕跡なども見られるようになる。その後、ダートは山腹に切り開かれた切り通し地帯を進みつつ下り坂に転じ、左手に沢の流れが寄り添ってくると、ほどなく県道88号とのT字路に突き当たって終点となる。

■林道標識が見あたらないので、もしかすると迷ってしまうかもしれませんが、ここが木之根峠側の起点です。いきなりのダートで始まり、出だしはいい感じです。ちなみに木之根峠からアプローチする場合、県道88号から分岐する大山線の入口から戸面原ダム方面に向かって1つ目を左折。道なりに進むとこの場所にたどり着きます。
■沿道には水田や畑が広がっており、ダートとはいってもそこには林道らしい険しさがありません。林道標識が見あたらないので、よく見かけるタダの未舗装な田舎道、といった印象で、「えっ…、もしかしてどこかの民家の庭先で終わり…?」と一抹の不安を感じ始める頃、ようやく前方の山中に向かって登坂が始まります。なお、捕捉しておきますと、前方のカーブの先から豊岡線の分岐地点までは舗装路となっています。
■舗装された勾配を登坂していくと右手に真新しいコンクリ舗装の分岐が現れます。この分岐の存在に気が付いておられる方も多いと思いますが、これは開削途中の林道豊岡線とのことです。林道標識が設置されておらず、入口は簡易の鉄パイプ柵で塞がれているため、ただの作業道と思いがちですので注意してください。また、この分岐地点で左手を眺めると(写真では前方奥になります)、こちらにもダートが森の奥へと延びています。まだ未突入ですので、これはどこまで延びているのかは不明です。
→豊岡線に突入!
■豊岡線との分岐地点を過ぎると、またダートが始まりますが、ここまでのフラットな砂利ダートから打って変わって土質ダートになっています。林道らしい険しさがぐっと増し、楽しくなってきたと言いたいところですが、同時に路面の土が洗い流されて、大きく深いクレバスがいたる所に出現しています。ここから先はタイヤを取られないように十分気を付けてください。
■一見、走りやすそうに見えますが、意外とボコボコとした路面で、それなりに神経を使います。ここはゆっくりと路面状況を確認しながら走行してください。しかし、ジメジメとした暗い雰囲気はなく、どちらかといえば明るい雰囲気が漂います。
■雨が降ればヌタ、路面が乾いていればクレバス…。気を抜けない消して走りやすくはありませんが、その分、いわゆるダート走行の醍醐味は楽しめます。この区間は割と雄大な景観が展開しているので、ゆっくり走って房総の山岳ダートを楽しみましょう。
→周囲の景色を眺める
■しばらくはこのような路面状況が続きます。無理をするとカーブでタイヤが取られることもあるので、ここは自分なりの安全速度で進みましょう。こんな場所で転倒したら全身泥だらけです。実はこの辺りの路面は部分的に舗装されたらしい跡があるのですが、ボコボコに剥がれ去ってしまい、さらには辛うじて残ったアスファルトの上には土砂が堆積、自然とダート化してしまったようです。
■しばらく進むと切り立った切り通し地帯が現れ、路面はこの付近から下り坂になってきます。前方に延びるくねくねとしたダートが切り通し越しに見え隠れして、なかなか味のある区間です。
→周囲を見渡す
■切り通し地帯から、崖崩れの跡が目立ってきました。岩石が道端に転がっていますが、崖というよりかは土砂と言った感じでしょうか。土砂崩れ防止に吹き付けられたコンクリがまるで饅頭の薄皮のように見えます。危険です…。
■ここまで来ればクレバスはもう見あたらなくなりますが、やはりまた土砂崩れの痕跡です。草むらの影になって見えませんが、右手にはいつの間にか小さな沢の流れが寄り添っています。
→崖に登ってみる!
■その後、右手の沢をコンクリ橋で渡り、最後のストレートを抜ければ県道182号に突き当たって終点です。こちら側の入口には林道標識があるので、ここから入線する場合には道を間違えることはあまりないでしょう。ちなみにここまで高山線、横尾線、大山線と乗り継いで来ればけっこうなダート距離になりますので、いわば房総ダート林道のメインストリートと言ったところでしょうか。
→探索終了!