探索日 2007.08.14
No.F-005

五枚沢線 ■喜多方市(旧熱塩加納村) ■全線ダート ■接続→赤崩線
■県道383号線宮川方面から赤崩山(1070.5M)に延びる

 これでもかと続く九十九折りを登坂した先に待つ眺望は一見の価値あり!  

 ↓九十九折りを登坂しきった先の県境付近は山岳林道の雰囲気満点! 路面も
 フラットで走りやすく、ダート走行を心ゆくまで満喫できる一本です。


……こんな感じ……
■福島県から山形県への県境へと延びる全線ダート林道。県越林道ではよくあるように、県境地点で赤崩線と林道名が変わっているが、そのまま一本道ダートで接続している。コース的には大きく2区間に分けられ、起点になっている五枚沢集落からしばらくは、周囲を深い森に囲まれた平坦路が続き、中盤以降は九十九折りで一気に標高を稼ぐ登坂路になっている。前半は深山とした雰囲気が味わえるものの、やや重苦しい感じだが、九十九折りを登坂して行くにつれて雰囲気が徐々に明るく変化。登坂路を登り切った終点付近では眺望も素晴らしく、山岳ダートの雰囲気満点だ。路面は基本的に固く引き締まっており、ガレもないのでゆったりとダート走行が楽しめる。

■喜多方市(旧熱塩加納村)にある五枚沢線の起点です。県道383号線から五枚沢川に沿って舗装路を遡った最奥の集落、熱塩加納町宮川五枚沢の民家の家並みを抜けると道端に林道標が設置されており、ここで舗装が途切れてすぐにダートが始まっています。県道から林道起点までのアプローチは長く、この先のダート区間よりも長いので「やっとたどり着いたか…」といった感じです。
→起点を振り返る
■林道標の設置された起点から、所々で草むしたわだちダートを進みます。山形県への県境地点へと延びる山深い林道の割には平坦路が続き、路面も固く引き締まっていたので走り心地はなかなかでした。コース的には起点からしばらくは、五枚沢川の流れる谷間に沿って進むため、左右どちらを眺めても所々に杉の生えた山肌が目に付くだけで、特にこれといった見所はないようです。
■さらに進むとダートのすぐ右手に沢のような五枚沢川が寄り添ってきます。沢沿いに走るこの区間は見た目には爽快ですが、探索時にはとにかくアブが酷かったです。撮影のため立ち止まると、5秒も経たないうちに竜巻状に渦を巻きつつ、尋常でない物凄い数で群がって来てしまい、あわや発狂寸前。「これじゃ、探索どころじゃない!」と何度も引き返そうかと思ったほどです。そういえば、私立S城学園を中心とした都内の某高級住宅地や、避暑地として有名な妙高○原などは、かつて酷いブヨの名所であったことはあまり知られていませんが、たまにそういう嫌な名所があるようで、もしかしてここも…?! ま、立ち止まらなければいいんですけどね。
■五枚沢川に沿って平坦路をしばらく進むと、やがて右手に切り返すように急カーブが現れ、この辺りから登坂路が始まりました。といっても九十九折り状態で登坂していくので、その勾配は緩やかです。急カーブで右手に切り返して直線区間に突入、しばらく進むと今度は左手に切り返して再び直線区間が現れる…、の繰り返しで標高を稼いでいるようです。
■最初の右手急カーブから始まる九十九折りの切り返しは、全部で10回ほど繰り返されますが、ここはその間のストレートっぽい区間です。登坂路の始点と終点とは距離的にはさほど離れていないのですが、進んでも進んでもその先に切り返しが現れるので、とても長く感じられます。探索時は時間に余裕があったので、ゆっくりと走行しましたが、日暮れ時や急いでいる場合などには、さらに距離が長く感じられることでしょう。九十九折り林道ではよくあることです。
→付近を調べる!
■その後、再び切り返して緩く蛇行した直線区間を進みます。林道標の立つ起点からしばらく続く平坦区間では、周囲はじっとりとした重厚な深い森林状態でしたが、ここまで登坂してくると、周囲は心なしか明るく清々しくサッパリした雰囲気になってきました。九十九折りで一気に標高を稼いでいるため、下界のやや重苦しい林道の雰囲気がに爽快な雰囲気へと変わっていく様子が身をもって実感できます。これも九十九折り林道の醍醐味ですね。
■これでもかと繰り返された切り返しの最後付近です。後に地図で調べたところ、九十九折りの始まり地点が約標高500メートル、 そしてこの地点がが約1000メートルでした。この登坂区間はダラダラと延長距離があるため、あまりそれと分かりませんが、一気に500メートルも登坂してきたことになります。なお、ここまでやって来ると赤崩線に接続している五枚沢線の終点はもうすぐですが、ここから先は眺望が素晴らしい五枚沢線のハイライト区間になっています。
■で、長かった九十九折り区間を抜けると現れる五枚沢線の爽快なハイライト区間です。山頂付近の山肌に沿ってなだらかなダートが延びており、路肩に山積した荒々しい岩屑が山岳ダートの雰囲気を盛り立てます。ここはおそらく土砂崩れを復旧させた跡だと思われますが、なかば強引に切り開かれたダート路肩ははやや脆い感じで、天候が一荒れすればすぐに通行止めとなってしまうのかもしれません。でもダートの雰囲気は抜群、延々と続く九十九折りをひたすら登坂してきた甲斐があったというものです。
■この区間、雰囲気的には開けた感じで爽快は抜群ですが、実は崖となっている路肩の斜面にも木々が生い茂っている(最上段の画像を参照)ため、実際には眺望がききそうであまりききません。でもご安心下さい。この地点だけは崖崩れの岩屑が斜面の木々をなぎ倒してしまったせいか、視界を遮る物が何もなく絶好の眺望ポイントになっています。終点はもう目と鼻の先ですが、せっかくなのでここで一服しておきました。
→眺望を眺める!
→山並みを眺める!
→もっと道路端から景色を眺める!
■で、崖崩れ跡の眺望ポイントを過ぎて少し進むと山形県との県境に行き着きました。どうやらここが五枚沢線の終点のようですが、終点を示す林道標はなく、その代わりに一本道で接続している赤崩線の終点を示す林道標が立っています。ちなみにこの地点は山中の峠になっていますが、周囲はご覧の通り木々に覆われているため、ここからの眺望は望めません。周囲には特に何もなく、路肩右手の草むらに県境を示す標識があるだけでした。
→探索終了!
→振り返る!
→赤崩線に突入!