五来山林道 / Goraisan 林道探索の書 〜今日もどこかで林道ざんまい〜 
探索日 2018.12.29 / No.F-208 
 [ 所在地 ]棚倉町 [ 状態 ]ピストン半ダート [ 接続林道 ]- [ 分岐林道 ]-
 「五来山」を目指して良さげな雰囲気のダートで登坂するが、土砂崩れの放置現場が現れてしまい・・・

R水郡線「近津駅」付近から「山本不動尊」とを結ぶ県231号線に起点がある五来山林道の起点です。林道名にもなっている「五来山(ごらいさん / 570.4m)」へと向かう林道で、福島交通さんの「平塩上バス停」に隣接して恐ろしく目立つ巨大な林道標が設置されています。でも県道の起点から眺めた林道は平塩地区の民家の中に延びる生活道路そのもの。真っ当な林道ライダーならば決して見向きもしない味気ない全線舗装林道の予感がぷんぷんと・・・。
→ 林道標を眺める!
かし、全線舗装という予想は嬉しく裏切られました。起点から平塩集落の家並みの中を100mほど進むと、民家が途絶えて倉庫として置かれた廃貨車の脇を通りますが、そこで路面がダート化しているじゃないですか! しかもダートはフラットな小砂利質。すこぶる走り心地が良さそうな状態です。う〜ん、やはり林道というものは、入口からパッと見しただけでは決して分からないものがありますなぁ!
塩集落を後にしてダート区間に突入すると、やがて山林内に進んで連続した登り坂が開始します。それと同時に路面は1〜2センチほどの白い積雪状態になりました。起点のある平塩集落では雪など全く見られなかったのに、あれよあれよという間にワダチは純白化してしまいました。人里と比較して、山林内の気温がいかに低くて寒いかが分かりますね。
続登坂で一気に標高を上げていく五来山林道のダート。この地点ですでに70mほど高度を上げていますが、路面をうっすらと覆っていた積雪は鳴りを潜め、路肩を白く染める程度になりました。何故だかよくわかりませんが、路面の陽当たり具合の関係でしょうか?
林と雑木が入り混ざる道すがらの森には冬枯れの開放的な雰囲気が漂います。山の空気は肌を刺すように非常に冷たかったですが、落ち葉と枯れ草のワダチダートはまったくの荒れ知らず。小砂利を踏み締める感触も気持ち良くて極上ともいえる走り心地の良さでした。
晴れの清々しいダートを五来山に向かってのんびり登って進みます。真夏の頃はむせ返るような緑とうだる暑さで不快指数も高いですが、草木が冬枯れしたこの時季は爽快そのもの。寒いといっても防寒装備にぬかりがなければ、それも気にはならねーし!
ギ林と雑木林が混在する山腹をいい感じに登坂していきます。五来山林道の位置する棚倉町にメジャーと呼べるほど知名度のある林道はないですが、探せばこのように極上な走り心地のダート林道も密かにあったりするんですね。たいていはクズなフル舗装林道ばかりですが、そのぶん「当たり」となったときの喜びは大きいですよ〜。
抜264mの起点から登り続けて現在地の標高はおよそ360mほど。やがて行手に積雪区間がまたしても現れました。でもそれはほんの薄っぺらい積もり方。積雪により影響も全然なく、冬の林道らしい雪で彩られたダートのビジュアルもなかなかきれいだったな!
中で通った馬の背になった尾根の区間。しかし路面的な険しさは感じられず、これまで同様フラットで走りやすい状況ですが、「馬の背」という状況がどことなく山道チック。そして路肩からは奥久慈のどこまでも連なる山並みのパノラマが見えています。
→ 眺望を眺める!
久慈の山々のパノラマをゆっくり眺めたら前進再開。馬の背区間から山腹斜面の森に入ってを進みますが、ここに来て状況が変わりました。路面が白く覆われ始めて積雪区間がまた現れましたが、この先は冬の間は積雪状態が続く根雪状態になっていたみたい。林道を進んで標高が上がったことで気温も下がり、夜間に降った雪が陽射しを受けても溶けずに残っていたんですね。というわけで真冬の林道探索らしく、積雪ダート区間が出迎えてくれました。
むにつれて僅かながらも積雪の厚みが増してきました。あまりにも積雪量が多いとそれは苦行になってしまいますが、スリップや横滑りで走り難くなるほどでもないのがミソ。秋の紅葉とともに白い雪にうっすらと覆われた林道は美しいもので、白化粧のダートの趣を味わいながら進むことができました。たまには積雪の林道もオツなものです。
っすらと路面を覆った雪の下には枯れ葉が大量に積もっているのか、意外とフカフカ状態であった五来山林道。県道からの入口付近では雪の気配など微塵もなかったのに、それが五来山に向かって林道を少し登っただけでご覧の通り。やはり林道は別世界ですね。
→ 積雪量を確認する!
や、なんだか面状況が怪しくなってきました。白い雪化粧で隠されていますが、路面には小石が散乱、土砂崩れの発生している地点が現れ始めます。右の斜面に生える灌木が幅員を圧迫している情況はどうしたことでしょう? ピストンの末端らしく荒れやガレがいよいよ出てきたということかな。雪のせいで状況が確認しづらかったです。
→ 地面を眺める!
んな殺生な・・・! 積雪できれいに雪化粧していた土砂崩れの現場を無事に通過、さらに前進しますが、その先で今度は尋常ならざる規模の土砂崩れが出現! 平らな路面であるはずの場所が斜面と化しており、しかも、斜面となった土砂崩れの現場には潅木が無数に生えています。つまりここは土砂崩れが発生したものの、復旧作業は手付かずで未だに放置が続いているらしいな。というわけで五来山林道の探索はここで行手を拒まれて終了。なかなか悪くもない雰囲気のダートであるだけに残念ですが、こればかりは仕方ないですね。
→ 探索終了!
→ 振り返る!
→ 眺望を眺める!
→ 現場を眺める!
→ その先を眺める!
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