シマフクロウ林道 / Shimafukuro 林道探索の書 〜今日もどこかで林道ざんまい〜 
探索日 2022.07.30 / No.H-010 
 [ 所在地 ]えりも町 [ 状態 ]ピストンダート [ 接続林道 ]- [ 分岐林道 ]-
 絶滅危惧種「シマフクロウ」も生息する日高の深い森をゆく走りやすいピストンダート

りも町と広尾町とを結ぶ通称「黄金道路」ことR336。この国道を地理院地図で眺めてみると、海岸の波打ち際を進む道筋から内陸の日高山脈山中に向かって無数にピストン群が延びているのが確認できますが、そこにはきっと誰も知らない未知なる林道が待ち構えているはず。というわけで、とある夏の日に黄金道路を広尾に向かって北上する途中、以前より気になっていたそのピストン群の1本に立ち入ってみることにした次第です。
→ 振り返る!
→ 付近の景色を眺める!
林道入口の具体的な場所はR336の「目黒トンネル」と「新宝浜トンネル」の間に位置するえりも町「目黒」。国道沿いに番屋のような木造平家がいくつかたっていて、その脇から前方の森に向かって延びる1本の砂利ダートがそれですが、ダート入口には道標や林道標の類はなにも設置されていないので、「名のある林道」なのか、それとも「ただの名無し系」であるのか判断に非常に苦しむところ。というか、それ以前にここは通りがかってもまず気にも留めないような地点。世ほどの「林道バカ」じゃないと立ち止まることはないと思います。
道からいざダートに突入! すぐに番屋のような無人家屋の脇を通り抜けて森の中に入っていきますが、路面は小砂利を踏み締めるキュッキュとした感触が心地良くて夏草が適度に生えたフラットなワダチダート。この時点で林道名はまだ不明ですが、しかし、路面状況的にはまずは上々な出だしとなりました。
道標発見! 国道にある入口から2、300mほど進むとやや明るく開けた場所に差しかかりましたが、そこに林道標が設置されているのを見つけることができ、それによってここが名のある林道、すなわち「シマフクロウ林道」であるが判明しました! しかし、それと同時にここでは行手を拒むチェーンゲートに遭遇。思わず「なんだかなぁ・・・」と、WR共々憮然としてしまいましたが、でもなぜかゲートは脇がガラ空きでヤル気のない状態です!
→ 林道標を眺める!
→ 周囲を調べる!
カスカであったチェーンゲート支柱の脇を失礼させていただき、さらにシマフクロウ林道のダートを前進します。林道の両路肩には人の背丈を超える藪の壁が連なりますが、路面状況は極めて良好。ほとんど坂道を感じさせない平坦コースが続きました。
→ ピタタヌンケ川を眺める!
の後、ピタタヌンケ川伝いに再び森の中に入っていくと、路面は若干土質っぽくなってきましたが、オフバイク的にはなんら問題のない状態。順調に前進していきますが、それにしても地図上で初めて「ピタタヌンケ」という奇妙なアイヌ地名を発見してから数年来、そこはどのような場所なのだろうと気になって仕方なかったのですが、しかし、今回実際に訪れてみて分かりました。まあ、北海道の普通の森ですね。あはは。
道十字路出現! さらにシマフクロウ林道を進んでいくと、直進していく本線からダートが左右同時に分岐していく林道十字路のようになった地点に差しかかりました。しかし、左右共に分岐ダートの路面状況は本線と比べて明らかに低規格。そして林道標も設置されていない状況から、ここは名無し系作業道である可能性が大とみた!
→ 左折ダートを眺める!
→ 右折ダートを眺める!
形林道十字路は直進してシマフクロウ林道をさらに前進しますが、するとそこを境として路面が少々荒れ始めてきます。近年、列島各地を襲う集中豪雨はこの林道にも影響を及ぼしているらしく、大量の雨水が路面を先堀したクレバスが発生していたんですね。
はいっても路面状況は十分にマトモと言える範囲内。少し進むと再び元の走りやすい状況に戻りました。また、林道では路面維持で定期的に藪刈りが行われているのか、路肩の藪はきれいに刈りそろえられた状態。雰囲気的にも鬱蒼とした暗さは感じられず、気分よくダートを楽しみながら進むことができたんだっけ。
かし、その先にてまたしてもクレバスが出現。林道は深部へと前進するにつれて勾配の傾斜角度が大きくなっていきますが、それに伴って雨天時にダートを流れ下る雨水の勢いも増してしまい、そのため路面に発生したクレバスも規模が次第に大きくなってしまいます。転倒が怖いので、ここはラインどりを的確かつ慎重に行いながらやり過ごしました。
レバスの発生していないところではいたってマトモな路面状況が続きますが、それでいながらダートは鬱蒼とした森に囲まれて、あたかも緑の回廊状態のようであったシマフクロウ林道。実はここでピタタヌンケ川を左岸に渡っているのですが、視界に入るものといえば森の緑だけ。画像で眺めてみても、どこに橋があるのか全く分かりませんなぁ。
→ ピタタヌンケ川を眺める!
の後はクレバスが現れることもなく順調に、そして今にもシマフクロウが飛び出してきそうな鬱蒼とした森の中をより山奥へと分け入っていきますが、さすがにここまでやって来ると路面の草深さが少し増してきたようです。本来ならば走行車両のタイヤに踏まれて草が生えていないはずのワダチ部分がうっすらと夏草に覆われてきたんですね。
つしか路面全体が夏草に覆われて芝生ダート状態になってしまったシマフクロウ林道。おそらく春から夏にかけては雑草が伸び放題で繁茂していたと思われますが、路面維持の一環で夏の藪刈りが実施された直後であったのか、路面の夏草は不自然なまでにピシッときれいに刈り込まれていました。おかでげダートは走りやすかったです。
かし、まともに進めたのはここまで。やがて急激に路面状況が悪化し始めた次の瞬間、ゆく手を塞ぐビニールテープが出現! いうまでもなく、これはその先へと車両が立ち入って欲しくないという拒絶の意志表示ですが、その先の状況を眺めればそれも納得。この地点を境としてその先は撤退もやむ終えないほどの極荒れ状態に陥っていたんですね。一応、その先の様子を偵察してみましたが、やはり撤退した方が良さそうということで、勇気をもってシマフクロウ林道の探索はここで終了としておきました。
→ その先の様子を眺める!
→ 振り返る!
→ 探索終了!
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