神戸山林道 / Kobeyama 林道探索の書 〜今日もどこかで林道ざんまい〜 
神戸山林道 [1] [2]
の後も額を地面に擦り付けるような傾斜の勾配が続きましたが、海抜220m地点まで登って進むと、ようやく坂道はなだらかとなって落ち着きを見せてきます。路肩にはウラジロなどの緑豊かなシダ植物が濃密に茂り、そこにオオシマツツジの可憐なピンクの花がポツポツと混ざっているのを見かけたりしますが、この雰囲気はジャングルそのものだな!
→ オオシマツツジを眺める!
ート出現! 神戸山林道、てっきり全線舗されていると諦めていましたが、予想に反してこの地点でダートが現れました。それは浜辺の砂を思わせる白いサラサラな白砂ダートでしたが、まさか神津島にも林道の未舗装区間が残されていたとは!
しい分岐! 緩くカーブする白砂ダートをたどって少し進むと、鋭角に切り返す未舗装な左折分岐が現れました。わざわざ持参した2万5千分の1地形図によれば、延長距離150mほどの波線で記されたピストンとのこと。分岐地点には文字が消滅寸前の古ぼけた木製の道標が掲げられていましたが、ここは「林道」ではなくておそらく採掘関係の道だと思われます。
→ 道標を眺める!
→ 振り返る!
折ダート分岐の立ち入りを諦めて神戸山林道本線に復帰、さらに進むとやがて左右の森が大きく開けてきました。付近に漂うやたら開放的なこの雰囲気、どうやら神戸山の山頂付近にたどり着いたみたいです。ですが、神戸山の標高269mに対して現在地の標高は219m。したがって山頂まではまだ高低差50mを登らないといけないみたいだな。
→ 景色(右手)を眺める!
→ 景色(左手)を眺める!
すがらの森がパッと大きく開け、山頂付近の広大な採掘場跡が行く手に現れた地点で振り返るとこんな感じ。そこから幅員がぐっと広がって広い採掘場跡に抜け出た状況がよくわかるぜぇ! ここからは路面も砂にまみれたダートに変化し、さらに振り返ったその先には独特な形状をした神津島最高峰の「天上山(てんじょうさん / 571.8m)」の頂も!
→ 景色を眺める!
々しく、そして生々しく採掘されたその姿を見せつける神戸山の斜面を左回りで進んでいくと、前方に太平洋の水平線を見渡す広場が出現! 海を見渡す広場の先には背の低いクロマツの茂るなだらかな斜面が広がり、そこはどこか高山地帯を思わせる場所。人の姿はまったくなくて、所々で赤ピンクの花を咲かせたオオシマツツジの群落がとてもきれいだったので、先に進む前に付近を散策しておきました。なお、林道はここで終点なのかと思いきや、ほぼ切り返す形で反転してさらに斜面を登ってその先に続いていました。
→ 景色を眺める!
→ オオシマツツジを眺める!
前地点からは行き止まりの広場のように見えていましたが、ダートというか道筋はこのように切り返してさらに神戸山の斜面を登って続きます。路面はかなりズルズルとした砂地ダートで走りにくく、斜面を登坂していくその先もまだ「林道」であるのかどうかは疑問ですが、当サイトでは便宜上、ここも神戸山林道として引き続き紹介しておきますよ。
わぉ! 切り返して斜面をさらに登る坂道の途中で振り返ると、そこには視界を遮るものなく広がる太平洋の果てしなき大海原が! これぞまさに絶海の孤島の林道ならではの光景であり、とてもとても東京都の林道の景色とは思えません。わざわざWRと共に渡海してまで神津島にやって来て良かったと実感してしまった瞬間ですよ!
後に太平洋の水平線が広がる坂道を登り切ると、こんな感じでダートは左右に分かれます。しかし、ここはまだ「林道」区間なのでしょうか? 周囲の状況から見てここはすでに抗火石の採掘場跡の真っ只中。林道の終点を示す物がなにもないため、確認のしようもなかったですが、おそらく坂を登る手前の広場が林道としての終点だと思われます。
→ 振り返る!
→ 地面を眺める!
→ 付近を眺める!
の分かれ道を正面から眺めるとこんな感じかな。左右のどちらに進むべきか迷ってしまいましたが、ここはとりあえず右手に進んでみますか。それにしても辺りにはズリと化した岩屑と夥しい岩石があるだけで他にはなにも見当たりません。
ぅ、行き止まりか。その先がカーブしていたので見えていませんでしたが、右折方向に進んでみると、100mほどでダートはぷつりと途切れて行き止まりになりました。その先には抗火石を採取したと思われる露出した斜面があるだけで他にはなにもなかったです。ただし、ここからは島の中央にそびえる天上山がよく見えていましたけどね。
→ 振り返る!
→ 景色を眺める!
岐地点まで戻って来ました。右折川は天上山の眺めがバッチリでしたが、すぐに行き止まりになってしまったので、今度は左方向に進んでみます。どんよりとした空模様は今にも泣き出しそうでしたが、こちらもどのような景色が待ち構えているのか楽しみだぜぇ!
かしここは凄いな。巨大な岩石がそのまま普通に路肩に転がっています。東京都でも奥多摩町などには採掘場を抜ける林道もありますが、雰囲気が全然違います。普通の採掘場にはダンプが行き交い、大型機械やプラント施設など人工物が必ずありますが、ここにはそういった人工物は一切ありません。かつての採掘作業で打ち捨てられ岩石が、そのまま風景の中に違和感なく溶け込んでいるのが異様であり、独特の雰囲気と景観を演出。「別世界」感が半端なかったです。林道云々は別としても上津島を訪れたならば絶対に訪れておくべき場所でしょう。
→ 景色を眺める!
の後、神戸山の山頂付近の斜面を左回りで回り込むようにしばらく進むと、ここでダートが途絶えました。巨大な赤い抗火石が大量にバラバラと散乱、そしてすぐ目の前には太平洋の大海原が広がった場所であり、ここが神戸山林道を辿って進める最奥の末端地点です。赤く独特な色彩を見せる抗火石と果てしなき海。そして聞こえるのはビュービューとした海風の音だけ。まさかこれほど素晴らしいシチュエーションの林道が上津島にあったとはね!
→ 景色を眺める!
→ その先の様子を眺める!
掘場跡が広がる神戸山から太平洋の海を見渡す絶好のビューポイントでもあった神戸山林道から続くダートの末端地点。狭い島の中の林道探索なので林道退出を急ぐ必要は全くありません。素晴らしい景色と神戸山の独特な雰囲気を心に刻み込むべく、かなり長いことたたづんでしまいましたが、GWの神津島だというのに観光客が誰一人としてやってこないという静けさもまた嬉しかったなぁ。そんな感じで景色を眺めていたらお腹が空いてきたので、神津島港の「よっちゃーれセンター」で昼飯に島名物の「キンメ」を食べるためダートを引き返して神戸山林道の探索は終了としておきました。
→ 探索終了!
→ 引き返して天上山林道に向かう!
→ 抗火石を眺める!
→ 抗火石を眺める!
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