清澄山系の極荒れダート【その1】  
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鴨川市天津(R128)と君津市黄和田畑(R465)とを結ぶ県81号線(清澄養老ライン)は、 清澄山(365m)から鋸山(329.5m)
にかけて走る房総山脈を横断する形で延びており、その沿道は房総でも特に自然色豊かな山深いエリアですが、
林道探索的に眺めてみると清澄寺付近に郷台線一杯水線があるものの、
これらはいずれも万年封鎖林道であり意外と不毛な地帯となっています。
ということで林道探索者にはほとんど用のないと思われるこのエリアですが、実は忘却の彼方に忘れ去られたダートも人知れず存在。
気付いている方はすでに気付いていることと思いますが、「清澄トンネル」と「荒樫トンネル」との間に入口があって、
ピストンながらもそこそこ延長距離があり、
清澄山付近の魔境じみた山中へと分け入るこの1本を紹介(2010年11月現在)してみたいと思います。

れが県81号線沿いに存在する入口地点。天津方向(下)から黄和田畑(上)方向に向かって県道を進むと、右手に清澄時入口を過ぎた先に「清澄トンネル」があり、そこを抜けた先の左手に入口はあります。何気なく走っていると気付くこともなくあっという間に通り過ぎてしまいますが、よく眺めてみると錆びた鉄門があるのでそれと分かるはず。はたしてこんな場所でバスを降りる人物などいるのか疑問ではありますが、ちょうど入口の前には「四方木峠」バス停があるのでそれを目印とすればいいでしょう。
、これが赤く錆びた鉄 門で封鎖されているダートの入口の様子です。ここからぱっと見した限りでは、その先に道など無いようにも見えますが、近づいてみるとそれが実は存在していることが分かるでしょう。で、行く手を封鎖している鉄門ですが、その脇には公然たる非公式的な入口が! そんな物を設置しなくても、見るからに薄暗く鬱蒼たる雰囲気が漂う鉄門の先へと立ち入る酔狂者などはほとんどにいないらしく、これはもうあって無きに等しい状態かと…。
→鉄門を調べる!
→付近を調べる!
こが一応は「林道」であることが分かったので、さっそく立ち入ってみることにします。本来ならばそのままXRで猪突猛進に一騎駆けしたいところですが、鉄門から一歩進むと地面はブヨブヨとしたこんな感じなので、さすがにそれは断念。まずは徒歩にて状況を見極めるのが肝要でしょう。
いうことで、清水で洗堀された大きな溝が横切るジュクジュクと湿った感触のダートに足を踏み入れると、すぐ前方に素堀っぽい隧道が現れました。この隧道は鉄門地点に立てば確認することができますが、県道を普通に走っている限りではまずその存在には気が付かないと思います。それにしても何とも不気味な入口なことよ…。
道入口まで進んできましたよ。一面にコケむした切り通しの奥まった地点に入口はあり、一見すると素堀っぽくみえるこの隧道、内部の地面は土むき出しですが、壁面には薄くコンクリが吹き付けられている模様。素堀ほど簡易的というわけでもないことから、このダートは開通当時はそれなりの林道として開設されたのでしょう。県別地図にも道筋が記載されているくらいなのでね。
→振り返る!
黒の隧道内部を徒歩にて前進中。地面の状態は出口付近に水溜まりが存在していること以外は、靴底の感触に頼る意外には全く知る術はなし! 結果、地点によってはに多少のぬたぬた感がありましたが、くるぶしまで泥に埋まる…ということもなかったので、オフバイクでならば普通に通行できる状況にあるようです。
口付近の水溜まりの淵を壁ぎりぎりに避けて隧道出口までやって来ました。でもそこから見えていた光景は、かなりというか相当な荒れ状態に…。路面も隧道出口ではすでに細かな落石の痕跡でガレガレ! でも、ここまでならオフバイクでならまだ前進できるでしょう。
→路面状況を確認する!
こりゃ酷いな…」隧道を抜けた地点から眺めたダートの状態です。出口直後は入口同様に切り通しとなっており、その先は下り坂になっていましたが、路面には一抱えほどある岩石が散乱、山土が堆積して見事なまでの荒れ荒れ状態に! 隧道を額田直後のここまでならば、オフバイクの機動力を持ってすれば容易に進んで来られますが、その先はやはり一筋縄ではいかない様子でした。
道直後の短い切り通しをその先の下り坂へと向かって進みます。隧道の出入り口前後では落盤や崩落等によって荒れていても、その先では路面がまともに戻っている可能性も全く無いとは言い切れませんが、周囲に漂う重厚な雰囲気的からして、そのような楽観的な推測は期待はずれに終わるであろうことを感じつつ…。
→隧道出口を振り返る!
ダメだこりゃ…」で、下り坂に差しかかると、路面は完全に崩壊していました。特に致命的なのは、路面に沿って斜めに横断するように走る亀裂。岩石や倒木、湿った軟弱な路面は、徒歩ででもかなり慎重に歩かないとコケてしまうこと必須かと…。そんな状況なので、いくらオフバイクといえども、相当な特攻野郎でない限り前進することはできないと思います。
→亀裂を眺める!
ば自然回帰しつつある酷い荒れ状態を見るにつけ、「オフバイクで走れてなんぼであり、走れない廃道を探索してどうするんだ!」とも思ってしまいますが、一応ここは登山道ではなく林道ということなので。そうでなきゃ、来ませんよ…。
なみに、清澄山一帯は黒潮と南の湿った風によって温暖多雨であり、千葉県下でも最多雨地帯となっているとのこと。そのため植物の生長には実に適した環境で、特にシダ植物の育成に適しているらしく、確かに荒廃した路面にはシダ系植物がはびこり、散乱する岩石はどれも苔むした状態にありました。何が言いたいのかというと、つまりここは年中ジメジメしているということ。冬季以外はヤマビルの脅威にも晒されることとなり、生物や植物目当ての自然観察トレッキングには最適でしょうが、林道探索的には最悪と言えるでしょう。
、木片、その他でめちゃくちゃにガレたダート。ここまで距離的にはほんの僅かしか立ち入っていないのですが、延長距離的にはまだまだ先は長く、 こんな状況がどこまでも続いていると思うと溜息が出ます。気力的にも一般オフライダーの走行は不可能なので、新たな探索場所を探している廃道系ハードアタッカーの方はチャレンジしてみてください。
道を抜けた直後の酷いガレた坂道を下っていくとほんの少しだけ路面状況は好転、前方にてダートは左手にカーブしてさらに森の奥へとダートは続いています。基本的には以上のような状況であるため、オフバイクといえども突入は不可であり、徒歩による偵察もいい加減疲れてきたので、そろそろ引き返しの潮時であると思いつつカーブ地点まで行ってみることに。
、そのカーブ地点まで進んでみると、そこには行く手を塞ぐ倒木が…。その向こう側にはさらに続くダートが見えていますが、これはもう致命的です。例えこれをノコギリでぎこぎこやるとしてもまさに半日がかりでしょう。うむ、やっぱりこのダートはダメか…。
→倒木を眺める!
木の先にもまだまだダートは延びていますが、ここで徒歩による偵察を終了。清澄山系のこんな魔境じみた山中へと分け入る林道があるのに走れないなんて…と、 もう20年ほど早くこの世に生まれなかったことを悔やみつつ、普通に走行できた在りし日の姿を想像しながら今来た方向へと戻ることに。ちなみにこのダートさらに深部へと進んだ地点にはもう1本隧道があるようですが、とてもそこまで行く気力はありませんでした。残念ながら、すでにここはもうまともに走行できる林道ではないことを報告しておきます。

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