杉沢林道 / Sugisawa 林道探索の書　〜今日もどこかで林道ざんまい〜　
杉沢林道　［１］ ［２］
おえぇ〜、ここも酷い泥アンコです！　近年全国的に多発する大雨によって杉沢林道で多発した土砂崩れ跡の一つですが、車両がなんとか通行できるだけの最低限でしか土が撤去されていません。元々小山のように土が堆積した地点なので、ひとたび雨が降るといつまでも残ってしまうジュクジュクな泥濘状態に陥ってしまうんですよね。泥濘の深さは軽く10cmも以上あって、水の溜まったタイヤ跡部分をバランス命でそおっと通ってやり過ごします。路面に足を付こうものなら、にゅるっと足首まで泥にめり込んでしまいます。
泥濘区間を過ぎてさらに進むとその先には一段と廃れた区間が！　両脇からはクマザサの薮が猛烈な勢いでせり出し、路面は表層の土が洗い流されてガタガタな小石が露出。そこに夏草がワダチもなにも関係なく好き放題に芽吹いて全面的にうっすらと覆い始めています。
そして気がつけば路面の夏草は人の背丈ほどにまで･･･。こうなると、林道はもう完全に車両の立入りは途切れた状態です。そしてここは立ち込める熱気が酷かった！　林道には真夏の陽射しで熱せられた薮が放つ草いきれがムワッと充満、立ち止まると無風状態の灼熱地獄ですぐに玉の汗が吹き出します。そしてダートは僅かながらに涼し気な雰囲気もあった馬場目川の渓流からも離れてしまい、暑苦しい限りな山中の森の真っただ中を行くのみとなりました。
路面にはびこる薮がおさまっても、その代わりに現れるのはゴツゴツな石だらけの荒れた路面です。つぶてが拳大以上もあるので、ハンドルへの衝撃が大きくて普通に走ることができません。そしてそのような場所に限って土砂崩れが･･･。一瞬、「ここまでかな？」と思いましたが、路肩ギリギリの地点を迂回してやり過ごすことができました。
→ うはぁ！？
そしてまたしても沢の氾濫による路面寸断地点が出現！　ここはなんという名の沢であるか知るすべはなかったですが、状況は手前の岩谷沢で見かけたのとだいたい同じ。本来は導水管で地中を横切っていたものが、氾濫時に路面を深くえぐってしまったんですね。前後地点に散乱するゴツゴツな石で通過しにくかったですが、ここはそれよりも下流側の右手の路肩部分が崩壊していた方が気になったかな。
→ 現場を眺める！
致命的となる路面寸断箇所は現れませんが、沢が路面を横切る地点で必ずといってよいほど現れてしまう杉沢林道のガレ場。一つ一つは規模も小さいのですが、現れるその箇所が多いんですね。そしてそこは同時に路肩が崩落していることが多かったです。路面をえぐる溝よりも前後に河原状態でガラガラと散乱する石や岩を乗り越える方が面倒くさいかも･･･。
またか･･･。路面寸断箇所を越えていくごとにガレてくるダートをたどってなおもＷＲを進めますが、またしても土砂崩れ跡。これで何ヶ所目となったのか分かりませんが、おそらく峠を越えた先の秋田市側までこの荒れた状況が続くのだと思います。物理的には頑張ればもう少し進めると思いますが、最終的にはいくら頑張ってみたところで抜き差しならぬ状況で間違いなく撤退を余儀なくされることは確実です。それなのに際限なく現れる土砂崩れ跡を越えていくのは不毛であり急速にヤル気を喪失。予想通りであった林道の状況が確認できただけでヨシとして、今回の杉沢林道の探索はここで潔く勇退することにしておきました。
→ 現場を眺める！
今回、勇気をもって撤退を決意した地点で振り返るとこんな感じ。路肩の斜面から崩れてきた土砂が路面を埋めて軽い小山状態になっていました。真夏の強烈な直射日光で土がこちこちに乾燥して固まってさえいたならば、規模的にはそのまま乗り越えられそうでしたが、生憎と前夜に降った雨の影響でそこは泥山状態。匹夫の勇で勢いよく突っ込めばスタックすることは確実でしょう。乗り越えるにしても泥まみれになるのは間違いなかったです。
そして泥の小山を乗り越えてみても、その直後に酷い河原状態のガレ場が控えており、漬物石ほどの岩石が路面を覆い尽くします。普通レベルの林道ライダーではそのままの通過はたぶん無理。大量の岩石と砂地にタイヤを取られて転倒する可能性が大きいです。バタバタと足付き状態、もしくは手押しでの微速前進ならば進めるでしょうが、その場合は汗ダラダラでかなり苦労しそうな予感。この先にあるはずの橋の直前には、ピストン支線である銀の沢林道の左折分岐が存在していますが、これじゃあそこまで進むヤル気も削がれてしまいます。
この先さらに前進するにつれて、倒木も含めた路面の荒れとガレは一段と酷くなっていくと思われます。秋田市側への峠まではまだ距離は長く、もしもチャレンジするのであれば半日がかりかも･･･。さらにここ最近は峠を越えて秋田市仁別の中ノ沢林道へと無事に突破できたという話は聞きません。というわけで県15号線こと杉沢林道〜中ノ沢林道区間、地図上での完抜け表記とは裏腹に、通り抜けは限りなく困難であることを再確認して探索は終了。それにしてもこの区間が普通に通り抜けられたならば、付近の林道を効率よく探索する上でルート的にとても便利なのですが、まあ、仕方ないな。完全復旧される兆しは全然みえねーし。
→ 迂回して中ノ沢林道に向かう！
→ 探索中止！
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