奥戸川線

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■「入漁心得」なる看板のあったコンクリ橋を越えると、僅かに少しずつ登り坂が連続して現れるようになってきます。地図上ではまだ奥戸川の流れに沿って遡行しているはずですが、この付近ではもうその流れの気配は感じられません。雰囲気的にはこの辺りをもって沢沿い区間から山岳区間へと移行していくような感じです。
■おおッ、このようなところに分岐ダートが! これは手持ちの県別地図にも未記載の予期せぬ分岐であったため、「すわ、ここも名のある支線分岐になっている?!」と期待させられましたが、付近に標識類は存在しておらず、残念ながらただの作業道のようでした。ちぃ、これで未知なる林道をさらに獲得できたと思ったのに…。事はそううまい具合には展開しないものですね。あはは。
■作業道分岐を見送ってそのまま前進することしばし、山肌の斜面を削り取って設けられた山岳林道ならではの雰囲気漂う区間が続きます。草木に覆われているためにあまり実感できませんが、地形的にはなかなか険しい地点を進んでいる模様。
■その後、道を通すために強引に掘削した切り通しが連続します。各地の林道でもしばし見られる光景ですが、無骨な山岳林道にはぴったりでありロケーション的にも、いかにもといった感じで悪くはありません。切り通しは林道にこそ似合いますね。
■そしてここは荒々しい林道にこそ似合うそんな切り通しが土砂崩れを起こした地点。探索時においては幸いにして復旧済みでしたが、取り除かれて両路肩に積み上げられた土砂塊とXRの大きさを比較すると、土砂崩れの規模が想像できますね。おそらくここは小山のように完全に路面が埋め尽くされてしまっていたのでしょう。
■心地よく草むしたワダチダートを足取りも軽やかに気分良く進みます。ここではいきなり足元の草むらから夏毛の茶色いノウサギがいきなり飛び出してきて驚かせられましたが、それだけ自然色豊かということでそれも一興でした。ただし、ノウサギは逃げ足が半端なく速いので、林道にて遭遇することはしばしあるものの、カメラにその姿を収めることは至難の業といえるでしょう。
■そして差しかかるのが奥戸川線の中で最も爽快かつ、見るからに走り心地の良さそうなこの区間です。切り立った断崖状の切り通し地帯に適度にRがかって軽くアップダウンしたワダチダートは見た目にも美しく、なんともいえないほど素敵でいい感じに! こういうのは理屈ではないので、具体的にどこがどのようにとは説明できませんが、現地に立てば分かると思います。見通しも良いのでハイスピードで駆け抜けるも良し、その雰囲気を味わいつつゆっくりと進むのもまた良しですよ!
■で、その切り通し地帯を抜けた先に現れる登り坂の途中がこの地点なのですが、ここが奥戸川線の終点だと思われます。 その根拠は同地点に設置されている林道標で、 そこには「材木沢林道 起点から17.0km 横馬場沢→」なる記載文字が!  ここはまだ奥戸川線だと思っていたのに、いつの間にか材木沢線の領域に進んでいたようで、 「終点だと思われる」と述べたのは両林道の正確な境界地点が不明なためです。ということで曖昧さを残しながらも、当サイトでは独断にてこの地点を奥戸川線の終点としておくことに。といっても奥戸川線は1本道でそのまま材木沢線に接続しており、実質変わるのは林道名だけなのでそうと言われなければ全く分かりませんけどね。ということでダートそのものはまだまだ延々と続きますが、奥戸川線の探索はとりあえずここまで。
→探索終了!
→材木沢線に突入!
→振り返る!
→林道標を眺める!