御宿山林道 / Otsukushiyama 林道探索の書 〜今日もどこかで林道ざんまい〜 
探索日 2011.08.16 / No.AO-068 
 [ 所在地 ]六ヶ所村 [ 状態 ]ピストンダート [ 接続林道 ]- [ 分岐林道 ]-
 進むにつれて濃密さを増大させる夏場の緑の回廊では熱中症に要注意!

奥湾沿いの「横浜町」と太平洋に面した「六ヶ所村」とを結ぶ半ダート県道である179号線沿いにある御宿山林道の起点へとやって来ました。横浜町方向から町村境の峠を越えてダート区間に入ってしばらく進むと、やがて右手に切り返す形で看板タイプの林道標が設置された入口が現れます。
道名にもなっている「御宿山(おつくしやま / 498m)」の山裾の深い森の奥へと延びている御宿山林道、一刻も早く入線してみたいというはやる気持ちを抑えて、まずは林道標脇にて入口の状態を撮影。その後、軽くダートの様子を窺ってみますが、ダートはすぐに右急カーブしているので、ここからでは様子がさっぱりでした。ただし、「こいつは相当に草深いかも」と思わせるに十分な鬱蒼とした雰囲気だけは様子を窺うまでもなく濃厚です。
線直後の右カーブを曲がって御宿山林道へと乗り入れると、そこには密生した草木が立体的に形成する緑の壁が待ちかまえていました。しかも壁は道筋からは一歩も外れることはできないような濃密さで。ここは入口から僅か数十メートル地点なのですが、試しに後方を振り返ってみても、入口はすでに緑に溶け込んでしまい、もう視界に映るのは緑のみだったっけ。
線直後から開始した緑の回廊を進みます。「ワダチ」というには余りにも延び過ぎた雑草の茂るダートは、意外にも固く締まって走りやすかったですが、それにしてもこの草深さは一体?! 前方を遠目に眺めても地面の土が見えませんよ。
てを緑一色に囲まれた御宿山林道のダートをたどって進むと、突然ポッカリと開けた地点が現れました。なにかの広場のようにも思いましたが、行き違い私設とか、土場跡の類ではなくて、樹木が切り払われた跡に雑草が生い茂っただけの空間のようでしたけど。
宿山林道のダートは思っていた以上に起伏はなくて、ほぼ水平コースが続く模様。コース的には穏やかですが、やはりその草深さは予想通りでした。そしてここは薮の壁によって無風状態にあり、周囲に充満するムワ〜っとした草いきれと照りつける直射日光で、夏場はまさに灼熱地獄かと。 走行している分には何ともないですが、ちょっとでも立ち止まると熱気が物凄いです。地図は忘れても水分の持参だけは絶対ですよ!
びこる草深さはかなりのものがあるものの、それでも路面的には意外と走りやすい御宿山林道でしたが、それもここまでであった模様。薮に呑まれているのではないかと見間違えるような、これまで以上に濃密な薮がその先に待ち構えていましたよ。一瞬、どうしたものかと戸惑ってしまいましたが、これもなにかのご縁と思い、さらに前進させていただきます。
うへぇ〜」両脇はびっしりと密生したクマザサ、そして僅かに残されたワダチ部分はスリッピーな山土と化していたその先の様子です。ワダチ部分を走行すると、全身にクマザサがワサワサと擦れて具合が悪いので、路面中央の雑草部分を通るしかありません。放置が永らく続いて半ば自然回帰しつつある廃道寸前のダートではしばし遭遇する状況であり、その濃厚な雰囲気はかなりのもの。楽しいといえば楽しいのですが、薮に対する耐性のない方にはちと辛いかもしれません。
いっても、全面的に魔境状態が続くのではなく、途中にはこのようにちょっと一息付けるような区間が点在しています。そこではダートの土も固く締まって再び走りやすい状態に復活。ただし、周囲の草深さは相変わらずで、上空こそ開けていますが、道すがらの景観などは薮の壁に遮られて望むべくもありません。
して再び濃密な薮の回廊区間に突入。目の前に延びるダートは、今にも自然回帰で薮に埋もれてしまいそうですが、それでいて完全に埋没してしまうことはありませんでした。まるで探索者をズルズルと深部へと誘い込むように延びています。
なんだここは…?」もはや緑のトンネル状態と化した薮の回廊をその後も進んでいくと、いきなりこのような広場に行き着きました。ここには藪刈りの実施されたような痕跡があり、早くも雑草が茂りつつありましたが、ピストンの末端にてよく見かける回転場のような空間となっています。広場の先端を眺めてみますが、もう踏み跡レベルの山道すらありません。というわけで、この地点が御宿山林道の終点なのですが、これからあの薮の回廊を再び戻るのかと思うと、ちょっとばかし気が重くなりました。ただし、ここでダラダラしていると、照りつける直射日光と充満する草いきれで灼熱状態に。持参のペットボトルにて水分補給をしてから早々に立ち去って御宿山林道の探索は終了です。
→探索終了!
→その先の様子を窺う!
→振り返る!
トップへもどる 林道探索の書 〜今日もどこかで林道ざんまい〜