薮山を抜けて陸奥湾を目指すが、激しい薮の抵抗は必須な放置廃れの津軽の縦走ルート! |
↑深部へと進むにつれてはびこる薮が猛威をふるう安兵衛林道。雰囲気負けしなければロングダートが楽しめますが、薮の覚悟は必要かと…。 |
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津軽半島先端部、陸奥湾に突き出す形の今別町、外ヶ浜町にかけての山中を横断するように分け入るダート林道。木材搬出路としての役割も大きく沿道には土場も存在する。振動の激しいガタガタなダートが続いて草深くて走りにくいが、東沢丸山林道分岐地点まではまともな路面状態が維持されている。以降は雑草むして廃れた放置の雰囲気が濃厚となりつつも、やがて陸奥湾が望める地点を経て「平舘」地区方向へと下っていくが、激しい薮にまみれてしまう。終盤区間の走行にはかなりの勇気と度胸が必要とされる。 | ||
[所在地]今別町・外ヶ浜町 [路面状況]全線ダート / 完抜 [接続林道]湯の沢林道(未確認) [分岐状況]東沢丸山林道 [コース]津軽今別(JR津軽線)駅、津軽二股(JR津軽海峡線)駅付近から 湯の沢林道とを結ぶ(未確認) |
津軽半島は林道の宝庫でありながらも、完抜け長距離ダートの存在がとても豊富な下北半島と比較すると、完抜けルートはあまり知られていません。というわけで、津軽半島今別町から外ヶ浜町とを結ぶ秘かな完抜けルート「安兵衛林道〜東沢丸山林道〜丸山林道」を探索調査すべく、今別町のJR津軽海峡線「津軽二股駅」および「津軽線「津軽今別駅」の裏手に位置する安兵衛林道の起点にやって来ました。ちなみに、青函トンネルへと向かう津軽海峡線の津軽二股駅と三廏へと向かう津軽線の津軽今別駅はほぼ隣接しているため、このような表記になります。
→振り返る! |
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そしてこれが安兵衛林道入口の眺めです。左手の林道標と共に、朽ちかけた「このさき通り抜けできません」的な立看板が出迎えてくれました。ちなみに、目指すルートはここから安兵衛川に沿って山中へと分け入り、外ヶ浜町との境界である「袴腰岳(708m、707m)」脇を抜けて東沢丸山林道へと乗り継ぎ、その後さらに乗り継ぐ丸山林道で「さい沼」付近へと下って最終的にはR280号線(野田バイパス・「平舘不老ふ死温泉」そば)へと至るコース。ただし、それは地図上での話であって、実際にそのルートを通り抜けられるかどうかは全く不明です。林道入口に不安を煽る立看板が存在していたものの、いざ探索調査の開始ですよ! | |
安兵衛林道に入線すると緩い登り坂が開始します。路面は拳大の砕石が敷き詰められた状態でかなりガタガタとした状態。やや走りにくかったですが、どうやらここは木材搬出の大型トラックが通う林道でもあるみたい。 | |
大量に敷かれた走りにくい砕石の坂を登って進みます。両脇は入線直後からすでに夏場の薮の繁茂で連なる壁状態でしたが、路面維持だけはしっかりとなされている模様。ただし、ダートにはむせ返るような真夏のムンムンとした草いきれが充満していましたよ。
→路肩を眺める! |
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津軽の山中にストレートで延びる安兵衛林道の砂利ダート。なんだか前方のカーブの向こうから木材搬出のトラックでも現れそうな雰囲気でしたが、探索時は世間でいうところのお盆休み。この期間は林業作業もまずお休みなので、すれ違う車両もなく林道は静寂そのものでした。 | |
その後しばらく薮じみた山中を進みますが、やがて路面の砂利は消えてダートは土くれむした路面に変化。トラックのタイヤが路面を削りまくったような区間が現れます。状況からみて土場のようであり、路肩には木材の木屑や剥がれた皮が夥しく散乱していたものの、なぜか木材は1本も見かけなかったですよ。木材搬出の最前線はさらに林道の奥へと移ったようですね。 | |
雨天時にはぬかるみが酷そうな土くれダート区間ですが、途中にて左折する草むした怪しいダートを発見。後に地理院地図で確認してみたところ、ここで破線で示される山道が付近で安兵衛林道を交差していることが判明しましたが、地図上と現地での状況が一致しないのはよくあること。すでに薮に埋もれて消滅したのか、右折する道筋は発見できず。
→左折ダートの様子を眺める! |
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土くれまみれな土場跡らしき場所を過ぎたので再び砂利ダート区間が復活しました。真夏の陽射しに輝く純白の砂利が敷かれて間もないことを物語っていましたが、ザクザクとした大量の砂利は深くてここも走りにくかったなぁ…。 | |
そして再び土場が出現しますが、木材積み込み作業などで反転するトラックのタイヤでこねられた地面は土くれだってボコボコ状態に。ただし先ほどとは異なって、ここには搬出を待つ大量のスギの木材が見上げるほど高く積まれていましたよ。いかにも林道らしい光景であり、付近にはプ〜ンと鼻を突くヒノキチオールの香りが漂っていました。
→振り返る! |
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第2の土場を過ぎると安兵衛林道のダートはちょっと規格ダウン。土場までは木材搬出トラックの通行があるため、砂利が一面に敷かれた手入れの行き届いた状況でしたが、その先ではそれもなし。うっすらと雑草の生えたワダチダート区間が開始します。荒れているわけでもないですが、いよいよ山深い山中の林道らしくなってきましたよ。 | |
その後、土場までの区間では見られなかった落石も目につき始めます。ここは車両の通行は途絶えているわけでもないですが、関係車両も滅多に通らないといった感じでしょうか。でもまあ、ダートは今のところ異常のないまともな状態です。 | |
でもその先で渡った「和徳沢」を跨ぐコンクリ橋はいただけなかったな。そこには数日前の雨で水溜まりが発生、スリッピーでぬちょぬちょな状態に。お約束で沢の流れを覗き込みましたが、なんてこったい、ここ、ブーツが柔泥にヌププとめり込んじゃいました。
→和徳沢を眺める! |
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和徳沢を越えてなだらか続く勾配を登っていきますが、ふと気が付くと山肌から染み出た雨水が僅かに路面中央を濡らしていました。この区間、数日前の雨天時には沢状態で雨水が流れ下っていたのかもしれません。やがてそれを物語る痕跡が路面に現れ始めます。 | |
すなわち、雨水の洗堀作用によって発生したクレバスの出現です。規模的には大したこともなかったですが、窪みの底にはまだ僅かに水流が残っているようでした。路面を斜めに横切っている箇所もあったので、一応、注意して進みます。 | |
「支線林道発見!」さらに進むことしばし、やがて直進する形で安兵衛林道から右手に分かれていく支線林道の存在が! 入口脇には半ば文字が消滅しかけていたものの、「長沢林道」と記された林道標が設置されていましたよ。先述の和徳沢の源流部へと向かって延びるピストンらしく、ゲートもなく自由通行状態ですが、入口からすでに凄みの効いた雑草状態でした。ふつうの林道ライダーならば立ち入ってみようとは思わないような雰囲気が漂っています。
→さらに安兵衛線を進む! →長沢線に突入! →もう飽きた… →振り返る! |
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