探索日 2006.10.28
No.C-149

植草線 ■山武市 ■全線舗装
■山武市「雨坪」地区から県117号線「植草」地区とを結ぶ

 天然ガスプラント脇を抜けて丘陵地帯に延びる寂しい1本道舗装林道  

 ↓強いて言えば途中のこのような景色に林道臭を僅かながらに感じるものの、
 特に何も言うべきこともない舗装林道です。ここも完全なマニア向きかと…。


……こんな感じ……
■九十九里平野背後に広がる丘陵地帯にある全線舗装林道。林道標は終点の植草地区側にのみ設置(白化現象によって文字は判読不可)されており、起点である雨坪地区側にはなぜかそれがない。また、沿道には荒れ地と杉林が点在するのみで、唯一目に付く物としては天然ガスのプラント施設があることくらい。延長距離は短く、普通に走っているとあっという間に完走してしまう。道すがらの杉林にのみ僅かな林道臭を感じることができるが、それも強いて言えばの話であって、いわゆる林道らしさはほぼ皆無だろう。ちなみにこの辺りは「山武杉」の産地であるがゆえか否かは知らないが、途中には杉の幼樹が育成されていたりする。

■植草林道は山武、東金、八街の3市が飛び地を交えて難解複雑に絡み合った地域の山武市に属し、「植草」地区から隣接する「雨坪」地区へと延びるのどかな丘陵地帯の林道です。白化現象によって文字が完全に消滅、もはや用をなさないひし形は県119号線から少し引っ込んだ雑木に囲まれた静かな住宅地(植草地区)に隠れるように存在。てっきり県道沿いの起点である雨坪地区側に林道標があると思っていただけに、その発見には少々手間取ってしまいましけどね。
→振り返る!
■林道標の設置された地点(くどいですがこちら側が終点)から林道区間を少し進むと、このように市道と十字路で交差します。元々はこちらの林道の方が先に開設されて、その後に林道を分断する形で市道ができたのかどうかは不明ですが、当初はてっきり交差地点から先が林道区間であると思ってしまいました。山地の林道とは異なって、丘陵や平野部の林道では年月の経過と共に分断されたり新たな道が交差されたりするので、正確に林道区間をたどるのは難しかったりもします。
→振り返る!
■「天然ガスのプラントだ!」県道を横断して少し進むと、右手に金網フェンスで囲まれた火気厳禁なガスプラント施設が現れました。九十九里平野一帯から成東、茂原にかけては天然ガスの分布するところで、付近では茂原市における産出が有名ですが、どうやら植草線沿いにも小規模ながらガス井が存在していた模様。実はこれ、いかにもこのエリアらしい光景だったりもします。
→天然ガスプラントを眺める!
■およそ林道的風景とはかけ離れた光景。荒れ地のようなだだっ広い休耕地らしき広がりの脇を回り込んで舗装路が延びていました。どことなく荒涼とした雰囲気もします。
■ここまでの光景としては休耕地か畑地が広がってのどかな田園風景が展開。その後、杉の苗木の育成畑(最上段画像参照)がありましたが、そこを過ぎると幅員の狭まった状態でひょろひょろの舗装路は杉の林の中へと下っていきます。
■杉林の中の下り坂に差しかかると、雰囲気はやや林道っぽい感じも漂ってきますが、路面は相変わらず舗装状態のままでした。植草線における一般車両の通行量は少ないとみましたが、近在の方々の抜け道的生活道路となっているようなので、林道とはいえ、そのような道に「未舗装」という状態はもはや許されないのかもしれません。
■山と言うには大げさ過ぎる丘陵地の斜面を下って進みます。周囲の林の雰囲気や、僅かに蛇行しつつ下るこの感じは、もしもここがダートであったならば少しは味のありそうな趣でしたが、ま、ここでそれを言ってみても仕方ないですね。
■断続的に続く坂道を下っていくと、やがて雨坪地区の民家が見えてきます。ここまで来れば、終点はもうすぐそこですが、いわゆる林道的には察して知るべしなので、せめてこちら側にもひし形が存在しているかとの僅かな期待をかけてみたりしますが…。
■どうやらそれはちと甘かった模様。「せめてヤレて味の出たひし形くらいは拝みたい…」という期待も虚しく林道区間は県道に突き当たってあえなくエンドとなっていました。後半にて杉林の中を抜けているなど、僅かながらに林道らしい雰囲気があったものの、所詮は平野林道のことなので、まあこんなものだろうと納得して植草線の探索は終了となりました。
→振り返る!
→探索終了!