探索日 2006.12.30
No.C-179

山倉林道 ■館山市・南房総市 ■半ダート
■館山市「山荻」地区から南房総市千倉町北朝夷「揚島」地区とを結ぶ

 虫食いながらもこのエリアでは貴重な残存ダート区間もある完抜け林道  

 ↓山倉線で残存するダート区間。残念ながら長さは短いですが、舗装化率の高
 いこのエリアでは貴重な存在なので訪れてみるのも悪くはないかもしれません。


……こんな感じ……
■房総半島突端部の山間を抜けている半ダートの完抜け林道で、館山市と南房総市にまたがって延びている。途中には緩い峠があって、そこへ向かって緩く登ってその後は下る穏やかなコース。山間部の森の中を抜けているが、雰囲気的には明るくやや開放的であり、中間の峠地点では房総半島の山並が、南房総市側で愚痴付近では大平洋の海を遠方に望むことができる。ショートな林道が多い房総林道の中でも延長距離はそう短くもなく、また虫食い状態ではあるが、このエリアでは貴重な残存するダート区間も楽しめるだろう。なお、付近には千倉線や南条線、畑2号線といった林道も存在しているので、山倉線を訪れたならばせっかくなので併せて探索するとよい。

■房総半島突端に位置する館山市の内陸部には数本の林道が存在していますが、その内の1本である「山荻」地区の山倉線入口へとやって来ました。そこにはくたびれたひし形タイプと青い鉄板タイプの2種類の林道標が設置されており、探索時には林道入口でなにかの工事が行われていましたが、とくに通行には問題なかったのを覚えています。
■山荻地区から山倉線へと入線しますが、路面はその入口からすでにアスファルトで舗装済みとなっています。そのような舗装状態で森の中を小刻みにカーブしながら林道は延びていました。雰囲気的にはどこにでもあるような山間部の舗装林道そのものです。
→路肩を調べる!
■森の中の山倉線の舗装路をたどって進むと、途中の少し開けた地点にすだれで囲まれた場所がありました。海岸に植える松の苗木でも育てているのでしょうか? 囲いの中は外から見えなかったのでよく分かりませんでしたけど。
■森の中を緩い登りで進んでいくと、やがて館山市から旧千倉町である現在の南房総市へと林道は進みます。やがなだらかな峠地点にたどり着きますが、そこには右手の森へと向かって開設工事中とおぼしき道の入口がありました。工事のため木々が伐採されていたため、ここは森の中を抜ける山倉線で唯一の展望ビューポイントになっていましたよ。
→展望を眺める!
■「ダート発見!」当初はてっきりフル舗装林道であると思い込んでいた山倉線でしたが、どうやらそれは嬉しい勘違いであったようです。なんと、峠を越えた少し先で行く手のアスファルトが途切れて未舗装路が現れました。鬱蒼とした森の奥へと延びるピストンならともかく、完抜け林道でダート区間が残存しているのは、ここ房総では貴重ですね。
■峠を越えた後のダート区間なので、そこは下り坂になっています。適度に踏み固められた路面は穏やかに安定、走り具合もまずまずでした。うむ、やはりこれこそが林道のあるべき姿だな!
■その後、路面がダート化したことで、舗装林道では味わえない一層と林道らしい雰囲気(トップ画像参照)を放ちつつ、雑草の生い茂った崖沿いに続きます。尻に伝わる砂利を踏み締める未舗装路ならではの感触を楽しみつつ前進させていただきました。
■ただし、山倉線のダート区間は短くて、しばらく進むと再びアスファルトが現れてしまいます。それでも完全舗装状態よりはマシですが、残念ですね。
■その後、再び始まった舗装区間を進んでいくと途中で右手に下っていく分岐が現れますが、山倉線を進むには直進です。試みに右手に下ってみても、舗装路の一般道が続いているだけでなにもないのでそのつもりで…。
■残念な舗装路をさらにたどって進むと、その先でまさかのダート復活です。なんと、ここで再びアスファルトが途切れて未舗装路が現れましたよ! どうやら、この山倉線は虫食いダートとなっていたようですね。通常の虫食いダートでは不満ばかりが高まってしまいますが、ダート残存率の低いこのエリアでは、その虫食いダートにさえ嬉しくなってしまいます。
■ただし、2ケ所目のダート区間は短く、撮影ポイントを探る間もなくあっという間にアスファルト化してしまいました。無念を感じつつさらに舗装路を下ってゆくと、やがて森が途切れて前方に千倉の家並みと青い大平洋の海が見えて来ます。ここまで来れば山倉線の終点はすぐそこです。
■というわけで「千倉町北朝夷」地区の市道に突き当たって山倉線はエンドとなりました。残存するダート区間がショートであるのは惜しいですが、それでも山倉線は貴重な未舗装区間を走れたという意味では楽しめる存在かもしれませんね。なお、この終点で左折すればJR千倉駅および県188号線方面に、右折すれば千倉温泉へと至ります。
→探索終了!
→振り返る!