荒神免林道 / Kojinmen 林道探索の書 〜今日もどこかで林道ざんまい〜 
探索日 2014.07.06 / No.C-201 
  見かけは険しさゼロの農道系フラットダートだが、真の脅威はゲートの先にあり?!


↑途中のゲート地点まではノープロブレム。ただし、廃れ感抜群な区間に激変するその先は、ちょっとした勇気と覚悟が必要かも?!
更津市の林間部に存在する完抜け林道。「上烏田」地区にある県269号線から入線すると、僅かに生活道路としての舗装区間を経て路面はすぐにダート化する。水田脇のコースが続き、農道としての雰囲気が色濃く漂うダートは走りやすいが、それも途中のゲート地点まで。そこを界に路面は雑草むして廃れた状態へと激変、躊躇してしまうような激坂がすぐに現れてしまう。地図上では完抜けコースであるが、終盤区間はそれを拒むようなちょっとした難所となっている。梅雨時や雨天直後には近づかない方が無難かも。

 [所在地]木更津市
 [路面状況]半ダート / 完抜
 [コース]県269号線「上烏田」から県269号線「矢那」付近とを結ぶ

更津市「上烏田」地区にある荒神免林道の入口にやってきました。アプローチは分かりにくいですが、館山自動車道「木更津南I.C」出口を左折(R127号線・木更津駅方向)してからすぐに右折、県道へと入って道なりに進むとこの地点にたどり着けます。画像では手前(館山自動車道方面)から右折が県269号線、直進側が目指す荒神免林道入口となっていますが、ちなみにここで左折すると鎌倉2号林道の入口がありますよ。
道から荒神免林道の入口を眺めるとこんな感じ。ただし、この荒神免林道は林道標の存在しないかなりマイナーな存在。ここが「荒神免林道」であることは分っているものの、林道の証が発見できない困った状況となっています。状況的にも林道とは思えないただの市道くらいにしか見えないのですが、付近をよく調べてみると…?!
→付近を調べる!
道沿いの入口から数百メートル進むとそこで舗装路が途切れて路面がダート化しました。荒神免林道はよくある全線舗装林道かと思いきや、このように未舗装区間も存在していたようです。それでも林道標が存在していないのは致命的っぽい…。
神免林道は山間部の林道ではなくて、いわゆる「平地林道」です。したがって勾配は全く見られず、路面はいたってフラットな状態。幅広な固く締ったダートはとても走りやすいものでした。しかし、よくもまあ、このような未舗装路が市街地そばに残存していたものですが、おそらく林道であるがゆえに舗装されていないというのが理由かも。ここが市道であったならば、とっくの昔に舗装されていたに違いありません。
林や山間部でもなく、そして里山でもない、このような水田沿いの風景の中に林道は続いています。荒神免林道がどのような理由で開設されたのかは不明ですが、そこに「林業」が関係していないことは確かでしょう。察するに、林道開設の名目で予算を獲得して開設された農道といったところでしょうか。昭和の中期頃に開設された古い平野部などの林道ではよくあることです。
道としてよりも、むしろ農道としての存在意義が大きい荒神免林道ですが、途中にはスクラップの解体屋がありました。一般車両が立ち入ることのまずない人目に付かない立地が適しているのか、平野部の林道を巡っていると、解体屋のヤードをたまに見かけたりします。
クラップ解体屋の脇を抜けてダートをたどって行くと、右手に竹垣で囲まれた「木更津トライアル場」なる施設が現れました。「なんのこっちゃ?」と思ってしまいましたが、ここってもしかして山チャリの遊び場? でも竹垣の入口にはなぜか「関係者以外立入禁止」の文字が…。
→「トライアル場」を眺める!
人状態のトライアル場を過ぎてさらに進むと、ダートは林間部に差しかかります。どうやら前方に見えているあの森の中へと入って行くみたいですが、林道の証がなぜかここにも。でも、同じ物を2本も立てるくらいなら、1本でいいから林道標を設置して欲しかったなぁ。
ゲートだ!」2本目の立札地点を過ぎると、ダートは前方に見えていた森の中へと進んで行きますが、そこには予期せぬチェーンゲートが。しかも「法令により…」などと物々しく記された立ち入り禁止の看板が掲げられていました。ここが林道の終点かとも思ってしまいましたが、県別地図などでは荒神免林道のルートは完抜けとして記されています。そしてダートもご覧の通り森の中へと続いていました。ちなみに、資料によれば荒神免林道の終点は「木更津市上烏田荒神免468番1地先」とされていますが、それだけでは具体的にどの地点が終点であるのかさっぱりです。
→振り返る!
→チェーンゲートを眺める!
図上では完抜けルートとなっている荒神免林道。「ならば調査せねばなるまい」との思いでゲート脇を失礼させていただきましたが、そこは一面に雑草むしたジメジメダート。梅雨時の湿気が濃密に充満して不快指数100パーセントの蒸し暑さです。それだけでもちょっと嫌な感じでしたが、すぐに心臓破りの鬼坂区間が行く手に現れます。で、この鬼坂ですが、湿り気を含んだぬるぬる山土路面の鬼坂は一目見て怯ませるに十分かと…。
→?!
してこれが行く手に控えていた勾配区間。画像で見るとあまり実感できませんが、かなりの傾斜角度です。ここをなんとか頑張れば再び県269号線そばの「矢那」地区へと抜けられるはずですが、ただでさえ山土質の路面は梅雨時のこの時季、湿り気を帯びて過度にヌルヌル! いかに身軽なWRといえども、迂闊に近づかない方が身のためと判断して勇気ある撤退を発動しました。というわけで、アタック好きで興味のある方はぜひこの坂を登って行ってみて下さい。
→探索終了!
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