探索日 2010.05.04
No.F-077

深山線 ■田村市 ■半ダート ■接続→門沢線
■「船引町門沢」地区から「「船引町堀越」地区とを結ぶ

 前半と後半で雰囲気が一変、道筋そのものに謎を抱えた完抜け半ダート  

 ↓基本的には明るく走りやす1本ですが、それは前半のみ。後半区間は作業道
 じみたガタガタダートを堪能できるでしょう。コース的に不可解な点もあり。


……こんな感じ……
■門沢線から分岐して黒石山の山腹付近に延びる完抜け林道。入線すると前半区間にて虫食い状態で僅かに舗装区間が存在するが、そのほとんどはダートとなっている。登りとなる前半区間は植林地帯と雑木林が混在する風景が続き、路面も整備も行き届いて走りやすいが、下りに転じる後半区間はダートそのものが作業道じみて路面状態は悪化。その雰囲気も暗いものへと変化してしまう。林道標は門沢線側入口に終点とと記されたものが存在、起点を示す林道標はなぜか離れた雨小平線の入口地点に設置されているが、その2点間はつながっていないため走破することは不可。完抜け林道としての道筋そのものに不明な点があるが、暫定的に完抜けすることは可能。

■高柴山(884.4m)の門沢登山口へと延びる門沢線から分岐する深山線の入口です。ここはぱっと見した限りではピストン林道くさくもありましたが、入口脇の林道標に「終点」の文字が記されていることから、当林道はどこかへと抜けていることがうかがい知れました。まさかどん詰まりの行き止まり地点が起点になっていることもあるまいしね。ま、それは実走してみれば分かることなので、いざ右登坂カーブでスタートしている深山線へと突入します。
■門沢線からの分岐直後はつれないことに舗装路となっているのですが、入線直後の勾配を登り切るとダートが出現! 砂利質の心地よさそうな路面が山肌に展開する杉林の奥へと延びていました。接続元の門沢線はほぼ全線舗装ですが、どうやら深山線にはダート区間が存在していた模様。
■植林地帯の山肌にイイ感じで蛇行したダートが続きます。山肌の杉が伐採された区間もあって植林地にありがちな、薄暗さ一辺倒というわけでもないらしく、沿道は意外と明るい雰囲気でした。
■ただし、所々で虫食いで短い舗装区間が存在していたのはいただけませんが、こればかしは仕方のないことでしょう。そんなダートをしばらく進むと、とある右カーブ地点の路肩に「玉滝」と記された立て看板がポツンと現れます。実は門沢線からの入口地点にもその案内板があり、どうやら玉滝は超マイナーな観光名所となっているようでした。
→玉滝を眺める!(左手)
→玉滝を眺める!(右手)
■玉滝を過ぎて緩い登り坂をさらに前進します。途中では見晴らしのききそうな箇所もあるにはありましたが、路肩の藪が邪魔となっており、見えそうでいて山裾の展望は見えない状態に。雰囲気的にはそう悪くもないのですが、時折現れてしまう舗装区間が残念といったところです。
■虫食い状態でダートと舗装を数回繰り返して次第に標高を稼いでいきます。といっても周囲にはそびえるように視界にはいるような標高の高い山もなく、大した高度ではありませんが、それなりに上空も開けて開放感はありました。なお、繰り返して述べることになりますが、ご覧の通り、眺望などは見えそうでいて望めない状態になっています。
■その後も上空が開けてやや解放的な区間が続きますが、しばらく進むとこのような分岐地点に行き着きました。直角に折れた左折側は登り坂で、一方の右手側は直角カーブの先で薄暗い杉林の中を一気に下っています。ここで言えることは、左右共に路面の規格がこの地点を境として簡易的なものへと変化、いかにも作業道臭が漂っていること。このことから深山線の林道区間はここまでのような気もするのですが、起点を示す林道標はまだ目にしておらず、しかも道筋自体はまだ続いているようです。となれば前進するしかないですが、左右のどちらが本道であるか迷ったので、まずは勘を頼りに左折してみることにします。
■で、これが左折側の様子です。ここで幅員が一気に狭まってしまい、路面状態もボコボコとしたものになっていましたが、この先すぐに廃道化していそうなこともないような気もします。ただし、それは前方の右カーブを曲がってみなければ何とも言えませんけど。
■勘は外れました。分岐直後の右カーブを曲がって200メートルほど進んだ地点でダートは消滅。その先は濃い藪に覆われており、かつてそこに道筋があったのか否かの判断もつきかねる状態です。ここは止まっていても気持のよい場所ではないので、先述の分岐地点ヘと速攻で引き返すことに。
→周囲を調べる!
■左折側はその先でダートが消滅していたので、先述の分岐地点まで引き返してきました。今度は直進して右折側へと突入してみます。
■右折側はかなり急な下り坂になっていました。落ち葉まみれのダートは途切れることなく下り続けて延びていましたが、路面はボコボコに。とはいえ、1本道でここまで至っているので、元々は深山線に違いないと思われましたが、現実的には植林地内における作業道そのものです。
■堆積した落ち葉にカムフラージュされて分かり難いですが、路面上にはそこかしこに岩屑が散乱しています。加えて連続した急坂となっているため、ガタガタとしてとても走りにくい状態にありました。途中、左手に登坂する分岐がありましたが、ここは直進してさらに下って進みます。
■なお、余談ですが、手持ちの県別地図を眺めてみても深山線の分岐元である門沢線は記載されていても、深山線については記載されていません。後日あらためて詳細な地図で付近一帯の位置関係を調べてみましたが、どの地図においてもこの付近は記載情報が古く (歳月の経過による状況変化が未反映)、 加えて広域農道の開通などによって地図上と実際とでは道筋が著しく異なっているのが現状です。つながっていない道がつながって記載されていたり、またその逆もしかり。なので地図情報を鵜呑みにすると必ずわけが分からなくなり、市道もしくはそれ以下の情報については、はっきり言って役に立たない場合が多いです。ま、道慣れた地元の方は地図を眺める必要もないので苦情は出ませんけどね。
■そうこうしているうちに山肌の植林地帯を下りきったらしく、とある舗装路に突き当たってダートは終了となりました。果たして先述の分岐地点以降のダート区間が深山線であるのかどうかは、この地点に林道標も何もなかったため不明のままですが、ここから先は一般道。もしも深山線の別ルートがあったとしたら、それは下り坂の途中にあった左折分岐くらいのものですが、ガタガタ道を今さら引き返す気もありませんでした。なんともあやふやな感じとなりましたが、とりあえずはこれで深山線の探索は終了です。
→引き返して門沢線に向かう!
→探索終了!
→振り返る!

※なお、これも余談ですが、実は深山線の起点を示す林道標はここからやや離れた雨小平線の入口に雨小平線のものと並んで設置されているのですが、その雨小平線自体がピストンなので、これをどのように解釈すればよいのかますます悩むばかりです。