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鮫川村役場にほど近い県242号線沿いの富田地区「前沼」にある前沼八斗蒔林道の起点です。役場から県道を塙町方面に向かって走行中、偶然にもチラリと木杭タイプの林道標および林道入口の砂利ダートを目にしてしまい、そのまま過ぎ去るか戻るか一瞬迷ったものの、急遽立ち寄りで飛び込んでみることにした懐かしの林道なんですね。わざわざ事前に調べて探索するような類でもなく、たまたま通りがかる以外には存在すら知りようもない林道というのはありますが、まさにここもそんな1本と言えるでしょう。
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県道からの林道入口です。前沼八斗蒔林道はその名の通り前沼地区から県25号線沿いの「八斗蒔(はっとまき)」地区とを結ぶ完抜けコースで延長距離は2277m。小砂利のフラットダートと林道標の木杭が出迎えてくれました。ぱっと見いかにも穏やかそうな雰囲気です。
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阿武隈高原南部の頂上部に位置して山脈丘陵が連なる鮫川村。村の大半がこのような山林で占められていますが、山岳地帯というほどでもないため標高は400mから600mの範囲内です。なので林道には一気に駈け登ったり下るような急勾配は見られず、あってもそれはアップダウン程度のものでした。いたって走りやすい路面にはあまり林道くささが感じられません。
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ともすれば田舎の「未舗装なだけのただの道」感が漂う前沼八斗蒔林道。でもそれを打ち消すもう一の林道の証を発見! 林道標は丸い緑に樹木をあしらったそれは東北地方の林道ではお馴染みのやつでしたが、この辺りではあまり見かけないだけにちょっと意外でした。このタイプの林道標には起点からの距離が記されているのが特長であり、そこには「林道前沼八斗蒔線 起点から0.5km」の文字が記されていましたよ。有難いことです。
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林道標を過ぎた先で通りがかった切り通し区間ですが、なんと、ここで先を行く二輪の先行車を発見しちゃいました。むぅ、まさかこのような林道で同好の志に出会うことになろうとは・・・。ならばぜひ追い付いて挨拶せねばなるまい!
→追い付く!
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こちらは撮影しながらということもあって、その後カブのおじいさんに追い付くことはなかったですが、林道で出会う二輪って実はカブが意外と多かったりするんですよね。そんなことを思いながら鮫川村の山林丘陵を行くダートをのんびりと進んでいきます。
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やんがてダート沿いに水田が現れました。鮫川村のこの付近、村の大半を占める山林が広がっていますが、まったくの山中というわけでもなくて、所々で水田が開かれていたりもします。それらを巡るようにして延びているのが前沼八斗蒔林道であり、林業系というよりも実際は農道としての役割をになっているのが現状みたい。
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その後、水田の脇に沿って八斗蒔地区に向けてなだらかに下っていきます。目の前に広がる青田が美しく、しっとりとした里山の情景を楽しむことができました。林道ならではのワイルドな荒々しさは皆無ですが、たまにはこういう里山林道もいいもんです。
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そして水田脇の下り坂を降り切ると県25号線に突き当たって前沼八斗蒔林道は終点です。農作業の軽トラが止められていた林道出口は違和感もなく水田風景の中に溶け込んでり、ぽつんと立つ林道標の木杭がなかったならば、見逃してしまいそうな場所でもありました。さきほどのカブのお爺さんもここを通り抜けて農作業へと向かったのでしょう。というわけで、虫食い舗装が現れることもなくフルダートでのんびりと楽しめた前沼八斗蒔林道の探索はここまで。
→探索終了!
→振り返る!
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