2022 北海道林道探索ツーリング 7月30日(土)晴れ 林道探索の書 〜今日もどこかで林道ざんまい〜 
3日目  様似町「様似 Samani→ 広尾町「広尾 Hiroo もどる  









ガソリン給油量 6.88L 給油回数2回 ガソリン代 1236円 総走行距離 181.5km / ダート走行距離 86.8km トップへもどる


おはようございます! 3日目の朝ですが、時刻は午前5時半。なんだか早く目覚めてしまいましたが、とりあえず気になるのは今日の天気ですが、昨夜は開けっぱなしにしておいた窓から外を眺めてみると、なんだか重苦しいグレーな空模様。でも予報では晴れなので、あまり気にしません。そのうち晴れてくるさ!







その後、二度寝して午前6時半になったら一階の食堂で朝食です。今朝も夕食の時と同じ場所に向かいますが、食堂には誰もおらず、仕事で連泊しているおっさんたちはすでに食べ終わっていましたが、おかずはほとんど残された状態でした。







そしてこれが旅館関白の朝食。白いごはんにおかずは焼き塩サバと焼いたハム、それに玉子豆腐納豆、卵かけごはん用の生卵キュウリのお新香、そして味噌汁でした。これといって述べることもない普通の朝飯ですが、塩サバとハムが冷め切っているのが残念。でも、白いごはんだけはお櫃にたっぷりと用意されていました。







お世話になりました! 朝食を済ませて荷造りをして、宿泊代6050円を支払ったらさっそく出発します。今日はいよいよ北海道初の林道探索日ですが、ターゲットは「アポイ岳(810.2m)」と「ピンネシリ(957.7m)」を横に眺めながら日高山脈の山中奥深く分け入った先にある「幌満湖」上流のピストン林道群。







宿を出発、R235を「えりも町」方向に進みだしますが、出発早々セイコマ様似店を発見。思わずピットインしちゃいましたが、よく考えたら宿を出発したばかりで喉も乾いておらず、立ち寄る理由がありません。なのですぐに立ち去ります。







セイコマを後にして様似町の中心地、「大通」地区で信号待ち。そして今気がつきましたが、実は昨夜止まった旅館関白のある地区は町の外れで、この辺りが様似町では最も栄えている場所のようでした。でも朝7時30分の時点でこのガラ空き状態です。







幌満湖へはR235をえりも町方向に12キロほど進んだ「幌満」で左折、幌満川伝いに遡っていきますが、幌満に向かう国道沿いの海岸では昆布漁の真っ最中でした。







おお、採ってるな! これが全国的に有名な日高昆布の昆布採りですが、日高地方で採れる昆布は「ミツイシコンブ」。北海道の天然昆布の中では2番目に生産量が多いそうで、海水の流れが強い水深2〜8mほどの岩礁地帯が最良の漁場なのだそうです。

道すがら、昆布漁が行われているの見かけたので立ち止まって眺めてみましたが、「採りこんぶ漁」と呼ばれる日高地方の昆布漁の漁期は7〜10月。したがって夏の季節に日高地方の海岸を走っていると、あちこちで昆布漁を見かけますが、浜に落ちている昆布を拾う「拾いこんぶ漁」については一年中行われているそうですよ。







国道沿いあちこちで見かける砂利敷きの昆布干し場。初めて見かけると、空き地か駐車場なのかと思うかもしれませんが、昆布を干す大切な場所なので、間違ってもバイクで乗り入れないように! もしも漁師さんに見つかったらぶっと飛ばされますよ。







所狭しと大量に敷き詰められた昆布。干し場が昆布でいっぱいになるとその日の漁は終わりますが、陸と漁場を何度も往復して運ばれた昆布は、その日のうちに天日乾燥させて、その日の夕方までには取り込むのだそうです。

高級な日高産昆布が自宅の近所のスーパーで売られているのをたまに見かけますが、それってこうやって作られているんですね。昆布干しは日高地方の夏の風物詩ですが、その作業はとても忙しくて家族総出の作業になるみたいです。







画像では進行方向が逆になっていますが、幌満ダムへはR235の「幌満トンネル」を抜けた直後の「幌満橋」を渡ったすぐ先で左折します。しばらくは町道の2車線舗装路が続きますが、2キロほど進むと、右手に橄欖石(かんらんせき)を採掘する採掘場への入口があって、そこを直進していくと・・・。







いきなり舗装が途切れてフラットな砂利ダートが開始します。注意して目を凝らしていましたが、しかし、林道標の類はなにも設置されていませんでした。







右手に「幌満峡」と呼ばれる幌満川の深い峡谷を眺めつつ、幅広で快適なダートを3.5キロほど進んでいくと、やがて「幌満川第二発電所」の堰堤が見えてきます。







さらに3キロほど進むと今度は「幌満湖」と幌満ダムが見えてきました。この辺りはキタゴヨウマツの北限生育地らしく、「天然記念物幌満ゴヨウマツ自生地」と「幌満五葉松自生北限地帯」の古ぼけた石碑が、そして比較的新しい「ゴヨウマツ記念碑」が道すがらに立てられているのを見かけました。

また、「かんらん岩の露頭」など、アポイ岳ジオパークに指定されたスポットもありましたが、快適ダートに夢中でろくすっぽ眺めなかったけどな。







ダート開始地点からおよそ6.5キロで幌満ダムにたどり着きました。掲げられた看板によると、正確には「幌満川第三発電所ダム」というそうですが、ダートは ダムの脇を通り抜けて、そのまま幌満湖の湖畔伝いにさらに延びています。







ダートのすぐ傍に満々と水をたたえて広がる幌満湖。上流の日高山脈の山々が連なる深山地帯へとこれから分け入っていくのですが、実はこの幌満湖と幌満川第三発電所ダムは、国ではなくて新日本電工という民間企業が管理する珍しいダム。

ダムの上下流域はニジマスの好漁場になっていて、漁業権(一日遊魚券500円)も設定されているのですが、その漁業権を持っているのもこの企業らしいです。







コースアウトは即水没となる水際コースが続くダート。いつまでも林道標が現れないので林道名が気になって仕方なかったですが、帰宅後に調べたところ、ここはR235から幌満湖の中流域とを結ぶ「町道幌満大泉線」だと判明しました。

「なぬ? 林道ではない?」と思ってしまいますが、しかし、北海道では林道そのものな未舗装町道だって珍しくはありません。







さらに湖畔を進むと、やがて様似大泉林道の左折ダート分岐が出現! 様似大泉林道は山越えコースで道233へと抜けていくダート林道ですが、そちらに進むと幌満湖上流の探索エリアを大きく逸脱するので今回はパス。

というわけで分岐は道なりに右折しますが、R235から続いた町道幌満大泉線区間はここまで。これより先のダートは様似パンケ林道となっているみたいです。







様似大泉林道の林道標です。林道名は見ての通り「様似」と「大泉」の地名が連結されたものですが、大泉というのはこの辺りの場所のこと。

幌満ダムの建設によって水没した発電所関係の集落の地名で、元々は「雄鳴蕊(オナルシベ)」といいましたが、後に現在の大泉と改名されたそうです。集落があった頃には小学校もあったそうですが、大泉はとうの昔に廃村済み・・・。







また、様似大泉林道分岐地点には「林道案内図」と新日本電工によって設置された「遊漁」看板が設置されています。その脇には「幌満地区水源地域緊急整備地形」看板もありましたが、ここで役立つのは林道案内図。

それによっても左折側が様似大泉林道、そして右折側が様似パンケ林道であることがわかります。というわけで分岐は右折しますが、この様似パンケ林道こそが北海道上陸後初の記念すべき林道になったんだよな!

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