今にもダートが夏草に埋もれてしまいそうな思わせぶりな状況がその後もひたすら続きましたが、それにしてもオピラルカオマップ沢林道は長えなぁ! 手持ちの地図を眺めても起点からどれほどの距離を進んできたのか、そして具体的な現在地もすでに分からなくなっているのですが、それでいながら林道ライダーを奥へ奥へと誘い込むかのようになおも続くオピラルカオマップ沢林道。へへ、ならば逆にあえてその誘いに乗ろうじゃないの! | |
コンクリ橋出現! オピラルカオマップ川を渡る橋がここにもありましたが、橋名は「災害2号橋」。しかし、橋の名が「災害」だなんて・・・。近年は様似町でも集中豪雨による災害が毎年のように発生していますが、それとなにか関係あるのでしょうか? 例えば集中豪雨で流出した橋を架け直したのがこの災害2号橋だったりするとか。
→ オピラルカオマップ川を眺める! |
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災害2号橋を渡ると、その先で林道末端区間のこのような山奥の橋にしては立派過ぎるオピラルカオマップ川を左岸に渡る「オピラリ橋」を渡りますが、橋が立派なのはオピラルカオマップ沢林道が先述した「大規模林道平取・えりも線」建設計画の「様似・えりも区間」の一部区間になっていたから。でなきゃこんな草深いピストンにこれほどの橋は建設しませんなぁ。そういうわけでこのオピラリ橋は、大規模林道を計画し、後に談合事件で廃止された「緑資源(現日高東部建設共同企業体)」によって「JFEホールディングス株式会社」に建設発注された橋だったりするんだぜぇ。 → 付近を調べる! |
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大規模林道計画の遺物オピラリ橋を渡って250mほど進むと、続いて「右一ノ沢橋」が現れます。オピラルカオマップ川源流の「右一ノ沢」を渡る橋ですが、この橋のたもとで行手が2手に分かれています。一見すると直進方向が本線に見えていますが、おそらくオピラルカオマップ沢林道の本線は右折方向。直進方向は大規模林道平取・えりも線建設計画によって建設半ばで放棄された大規模林道方向になっています。というわけで、分岐を右折して引き続きオピラルカオマップ沢林道を末端地点目指してさらに進もうとしますが・・・。 | |
行く手はあからさまに廃れて草ボーボー! 地図上ではオピラルカオマップ沢林道はこの先右一ノ沢伝いにさらに1.5kmほどダートが続いているはずなのですが、末端区間はご覧の通り藪に埋もれて事実上の廃道化。とてもじゃないけど立ち入る気が起きない状態でした。というわけでオピラルカオマップ沢林道の探索はここまでですが、せっかくなので分岐の直進方向、大規模林道方向の様子を確認しに行ってみます。ちなみに「大規模林道平取・えりも線」が計画されたのは1980(昭和55)年代初期のこと。日本最大の国定公園「日高山脈襟裳国定公園」の指定と同時期ですが、そのため大規模林道が通過する林域は国定公園から外されており、現在、国定公園は日高南端部において3箇所に分断されていたりします。
→ 右一ノ沢を眺める! |
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というわけで右一ノ沢橋を渡って分岐の直進方向、すなわち建設半ばで放棄された大規模林道区間に進んでみましたが、およそ900mほど進んだ地点で小さな回転場が現れ、そこでダートが途切れているのを確認。本来ならばこの先にえりも町の「猿留川」上流に至る大規模林道平取・えりも線が建設されるはずでしたが、計画中止によってここで行き止まりになっているんですね。なお、計画されていた林道予定ルートでは斜面崩壊による土石流が頻発し、たとえ大規模林道が完成していたとしても、崩壊する危険性が高いのだそうですよ。
→ その先の様子をうかがう! → 振り返る! → 付近を眺める! → 引き返して様似パンケ林道(町)に向かう! → 探索終了! |
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