弥一郎線

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■緩い登り坂をたどって進むと、藪が少し開けて牧草地帯を展望できる地点がありました。どうやら弥一郎線は稲庭山(1078m)の山肌一帯に開けた牧草地を、 その縁に沿って回り込むように周回しており、林道であると同時に牧草地の管理道をも兼ねているようです。だから軽トラも走るし、藪に埋もれかけてはいても道筋自体はしっかりとしているわけですね。
→展望を眺める!
■その後、ダートはモコモコとした牧草地帯の起伏に合わせてアップダウンを繰り返します。遠目に眺めてみると芝生のような牧草地の中をダートは延びていますが、実際には路肩はこのような藪状態なので、一服がてらに牧草地に入り込むことはできません。それでも広大な牧草地帯を実感しつつ走行できる弥一郎線で最も爽快な区間になっています。
■「あ、舗装路だ!」アップダウンを繰り返し、延々と続く牧草地帯のダートを進むと前方にいきなり舗装路が。ということはそろそろ終点は近い? と思いつつ舗装区間に進みます。
■と思ったのですが、なぜか舗装路はすぐに途切れてしまい、その前方にはこれまでのどの区間よりも酷い藪が…。引き返すのならば今のうち、と去就を思案しますが、「抜けられる」と教えてくれた軽トラの言葉を信じてここは前進するしかないでしょう。
■その後、路面は完全に藪に埋没、藪まみれというよりも廃道状態に…。「まさかあの軽トラもここを通ってきた?!」張り出した藪の枝が行く手を遮るので、オフバイクといえどもここを通過するのは少々難儀です。ひょっとしたら軽トラもここまでは入ってきてはおらず、先述の二股地点で引き返していたのかもしれません。
■「おえぇ〜」ここまで進むと、そのスペースが無いため反転することもかなわず、ひたすら強制前進となりますが、藪の真っ直中にいるため現在地は全くもって分かりません。ただ、コース的には九十九折りで切り返しつつ下り坂が連続しており、おそらく、この下り坂を降りきった地点が終点であると思われ、それを信じて前進します。前進不可とならないことを祈りつつ…。
■今来た道を引き返すことだけは避けたいので、とにかく前進することに集中します。立ち塞がる藪を掻き分けて前進しますが、その途中にはなぜかこのような極短の舗装区間が数カ所現れるので、そのつど「ようやく抜けたか…?!」と喜ぶも、すぐに再び藪区間が現れてしまい、とてもストレスな状況に陥りました。いつ果てるとも分からぬこのような廃道区間がこの先も延々と続きます。
■どれほど前進したのか分かりませんが、再び前方に舗装路が現れました。でも、その先はまた廃道じみた藪になっているのでは? 「もう騙されないぞ!」とあまり期待しないで舗装路に乗り込みますが、どうやら廃道区間はここまでのようで、この先はようやくまともなダートになっていました。「抜けられる」という軽トラの言葉は本当だったようです。ただし、まともに通行できるか否かは別の話でしたが…。ちなみにこの地点はT字路のように見えますが、直角に左折しているだけで右手には道はありませんよ。
■直角に左折している細内店から行く手を眺めてみます。前方の右カーブの手前で舗装は途切れており、その先にはワダチダートが延びていました。周囲は鬱蒼とした藪に囲まれていることには変わりありませんが、路面自体は藪に侵食されていることもなく、ここまでと比較すると格段に良好となっています。
■ここまで来ると、先述の牧草地帯からはかなりの高低差を下ってきたようで、山裾のやや薄暗い森林地帯を下り坂がさらに続きました。ここまで来れば何の不安もなく、路面的にはややフカフカとした土質っぽいワダチダートになりましたが、それさえも極上ダートに思えます。
■四方を山に囲まれた山中を軽く蛇行しつつさらに下って進みます。未だ見ぬ終点を目指して前進しますが、なかなか終点は現れず、この区間もダラダラとして意外と距離がありました。
■その後、路面がいつしかゴツゴツとした砂利ダートに変わると、ようやく弥一郎線の終点の字路が現れました。左右に延びているのが大沢線で、 R282号線田山地区へと抜けるにはここを道なりに右折します。この地点には道しるべタイプの林道標が設置されてはいますが、林道名が記載されているのみなので、反対側の田山地区からやって来てトチノキ沢線へと抜けるには、進むべき方向に迷ってしまうかもしれません。それにしても弥一郎線は藪が無ければなかなかなのに、惜しいことです。
→探索終了!
→終点を振り返る!
→引き返してトチノキ沢線に向かう!