ナカノヒロコ・・・、女性の氏名そのままな名称が意味深な沢伝いにWRを進ませますが、その先の区間は長くなかったです。やがて流れの岸辺に資材倉庫とおぼしきブロック小屋が現れると、その僅か数メートル先の地点が大地沢林道の終点でした。ピストンの末端は放置で雑草まみれなことはよくありますが、ここでは真新しい砂利が地面に敷かれていましたよ。資材小屋があることで、ここまでちゃんと整備されていたみたいです。 | |
上段の画像では分かりにくいですが、大小の岩石でガレガレ状態のナカノヒロコ沢水際に位置する林道末端の状況はこんな感じ。豪雨に見舞われたら危険な地点であり、砂利と路肩の真新しさは、沢の氾濫で崩壊した路面を復旧した痕跡だと思われます。なお、沢の名称についてですが、その昔「ナカノヒロコ」さんという女性がこの沢の水害で命を落とした悲しい出来事に由来するのかもしれません。もちろん推測ですけど・・・。 | |
資材小屋地点で今来た方向を振り返ってみますが、樹林に囲まれた沢の岸辺にちょっと開けたような地点であって、とくになにもなかったです。田沢湖線の橋脚補強工事現場の物々しさは微塵もなく、いかにもピストンの末端らしい静けさが漂います。しかし危険物でも収納しているのか、場違いなほど強固な資材小屋だなぁ。 | |
そしてここが大地沢林道の終点。資材小屋から数メートル先の地点であり、終点を示す木杭の林道標が設置されていたんですね。ちなみに、道筋はその先の深い薮の奥へとなおも続いていますが、そこから先はあからさまに放置的な藪道状態に・・・。 | |
ぱっと見ではさらに進める余地が認められたものの、立入りは控えておきました。その先はもう「林道」区間ではないことに加えて、無理に進んでも道筋が自然消滅、もしくは薮に埋没していることが容易に想像できる状態です。そして藪山マニアの報告によれば、なんでもここは「地森(990.6m)」という藪山への唯一のアクセスルートであるとのこと。うむ、どうもそんな気がしたのですが、やはりそうであったか! | |
というわけで探索はここで終了ですが、それにしてもマニアが泣いて喜ぶ「聖地」がいっぱいな大地沢林道でした。各地の林道を巡っていると、知らず知らずのうちに巡礼してしまう聖地というやつですが、ここは鉄道マニア、そして藪山マニア、地名マニアの聖地であったんですね。まあ、林道には直接関係のない領域ではありますが、それを訪れるのも林道探索の醍醐味の一つ。そういう意味では十分に満足できたかな。 | |
なお、林道退出の帰りがけには、またしても絶妙なタイミングで、今度は田沢湖線普通列車の走行シーンを目撃することができました。すなわち、1日に4本(5、15、16、18時)しかない田沢湖方面の下り普通列車のうち、15時代の列車番号835M盛岡発大曲行でした。秋田新幹線「こまち」は1時間に1本ほどあるので少々待てばやって来ますが、普通列車は極端に少ないです。なので普通列車の走行シーンは新幹線以上にレアといえるでしょう。そんな展開で最後までツキまくっていた大地沢林道だったですよ。
→盛岡発大曲行き835M列車! →引き返して志戸前川林道に向かう! →探索終了! |
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