要するに、天然更新を成功させる要因の一つとして
はびこるササを抑制しないと種から発芽したヒノキの稚樹が育たないというわけで、
ササを抑制する実験の過程や経過が記されています。
なにかの参考までに…。
帯状皆伐更新試験
2630林班-30m、40m、50m幅交互帯状帯状皆伐更新試験地
No.1〜6号帯:50m No.7〜8号帯:40m No.9〜12号帯:30m
1)施業経過
・昭和45、46年に帯状皆伐(偶数番号の伐採)を行いましたが、
公害問題意識の高まる中で、塩素酸塩剤は昭和45年から使用しなくなったため、
昭和54年及び平成2年にNo.3の伐採帯にテトラピオン粒剤を散布しました。
その後、塩素酸塩剤を使用することとなり、平成5年から平成8年にかけて全区域に散布しましたが、
いずれの伐採帯もまきムラが多く、大部分のササが再生してしまいました。
このため、再生してきた部分に平成12年から平成17年にかけて塩素酸塩剤を散布しました。
2)現状(平成10年現在)
・伐採時に塩素酸塩剤を散布していないので、
ササが全面に密生し後継樹がなかなか育たない状況にありましたが、
平成5年から塩素酸塩剤を使用することになり、
No.9の伐採帯など部分的にヒノキ稚樹がha辺り60万本成立しています。
(ポイント)
・塩素酸塩剤によりササを枯殺しないと更新が進まない。
・ササを枯殺しても一部の生き残ったササから再生が始まり、散布後5〜8年で産婦前とほぼ同じ繁茂状態となる。
・ササの刈払いは、刈り払われたササがヒノキの稚樹を被覆し、枯死させるので好ましくない。
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