No.F-nameless-5
名無し林道線 |
■福島市 ■全線ダート ■R13号線「東栗子トンネル」脇から分岐して山中へ延びる |
適度な荒れ状態で旧道・廃道ファンならずとも楽しめる旧国道ルート |
……こんな感じ……
■福島県と山形県を越県してつなぐ現在のR13号線の前身である旧国道ルートの「万世大路」へと続くダート。やや荒れた急勾配の登坂路が続き、途中で万世大路に接続する。万世大路と合流した後は荒廃したかつての2車線道路跡を進むことになるが、路面的には急坂もなく穏やかな雰囲気となり、人気のないダートランを楽しむことができるだろう。道すがらの眺望などはほとんど望めないが、その後に現れる二ツ小屋隧道通過がここでの楽しみどころになっている。探索時には残雪により隧道出口付近までしか進めなかったが、通常期であればその先の広場まで進めるとのこと。道はさらにその先にある栗子隧道まで続いているが、まともに進めるのは広場までであり、以降は完全なアタック系となる。 |
■R13号線の福島県と山形県の県境に位置する2本のトンネル、すなわち「東栗子トンネル」および「西栗子トンネル」の開通により廃道化したかつての国道ルート「万世大路」への入口です。ここは厳密には林道ではなさそうですが、沿道には「二ツ小屋隧道」「栗子隧道」などの遺構が残り、廃道マニアには有名な聖地になっているとのこと。廃道化に至った歴史的背景はさておき、路面的には全線ダートであるので、面白そうなのでとりあえず突入してみました。ちなみに、入口は東栗子トンネルの福島市方面側出口のすぐ脇にあり、画像ではXRのすぐ右手に位置しています。 | |
■ここがトンネル脇のダートの入口ですが、当然ながら標識類は一切ありません。ただいきなりダートが急勾配で山の奥へと延びており、突入心をくすぐるいかにも怪しい雰囲気でした。ちなみに、このダートが廃道化したかつての国道ルート 「万世大路」 への連絡ダートであることは探索後に知ったので、この時点では全くもってどこに通じているか分からない状態でした。面倒くさいので事前情報収集はほとんどしていない行き当たりばったりなので…。 | |
■国道からダートに突入、いきなり始まる登坂路を進みます。路面は急坂状態であることに加えて岩屑と土が混じり合い、とてもゴツゴツとした状態で、走りやすくはなかったですが、オフバイクなら特に問題はなさそうです。ただし、探索時には霧雨が降っていたので、多少、路面がグチュグチュではありましたけどね。 | |
■ガレ場、とまではいかないですが、進めどもボコボコ状態の急坂が続きます。入線直後は、国道を疾走する車の走行音が聞こえていましたが、進むにつれて周囲はシンと静まりかえり、物音一つしない静寂状態となりました。 | |
■進むにつれて路面のデコボコが激しくなってきたので、ちょっと立ち止まって後方を振り返ってみました。こうして眺めてみると、勾配角度の度合いとボコボコ状態が分かると思います。オフバイク的にはまったくの許容範囲内ですが、それでも霧雨で路面が濡れているため、あまり気を抜けない状態ではありました。 | |
■デコボコというか、深いクレバスができてしまったダートをさらに登坂して進みます。シトシトと霧雨に降られてしまったことで気分が若干落ち込んでしまったのか、このような路面状況に多少の不安を覚えましたが、一度立ち入った以上、進めるところまで前進するしかないでしょう。 | |
■ダートの周囲はこんな感じで自然色豊かな雑木の森に囲まれていました。探索時は天候の影響でやや暗めな雰囲気となっていましたが、植林地帯に見られる陰鬱な暗さはないようです。快晴にさえ恵まれれば、森林浴気分が味わえるかもしれません。 | |
■深い山中の森の中にデコボコダートが続きます。すぐそばに国道が走っているというのに、全く人気のない不気味なまでに静まりかえった雰囲気が漂っていました。路面上部にせり出し気味な樹木の枝の様子から察するに、もしかしたら夏場にはちょっとした藪状態と化すのかもしれません。
→なんだあれは?! |
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■「うひゃぁ…」物凄くえぐれたクレバスに丸太やグレーチング(みぞぶた)が乱雑に投げ込まれていました。もちろん、これは溝を埋める処置でしょうが、四輪ならともかく、二輪ではオフバイクといえども、うかつに突っ込んだらかえって危険です。 | |
■登り坂となったカーブに沿ってやや荒れたクレバス区間が続きます。そこには相変わらずグレーチングが点々とブチ込まれていましたが、こうして眺めてみる限りではあまり役には立っていなさそうでした。霧雨で路面が湿ってるため、走行ラインを見誤ったならば即転倒でしょう。ここは! | |
■しばらく進むと来れば数缶は終了となり、路面には大小の岩コロが散乱してはいましたが、まずますまともな感じになりました。でも、この先でダートはどのような状況になっているのかは、進んでみなければ全く分かりません。そのような状況に若干の不安も感じましたが、同時にそれが探索の楽しみでもあります。 | |
■おお、前方の森の中にまたリフトの遺構が! 先ほどはコンクリ製でしたが、こちらは鉄筋製のようです。見るからにサビによる腐食が酷く、そのうち限界が来て何かの拍子に倒壊してしまうかもしれません。後はただ人知れず朽ち果てるのみか…。 | |
■さらに登坂して進むと前方に分岐が現れました。もちろん、このような分岐に標識があるはずもなく、どちらに進んだものかと一瞬、戸惑ったものの…。 | |
■「おえぇ〜!!」分岐の右折側は悪魔のようなヌタヌタ状態に! そこには四輪ののたうち回ったワダチが残されていましたが、泥は相当な深さがあるようで、ちょっとした沼地化していました。ここに突入する行為は自ら窮地にハマり込む自殺行為以外の何物でもないでしょう。よってここは左折方面に進むしかありませんが、ちなみにヌタまみれの前方から手前(左折方向)が先述したかつての国道ルート「万世大路」の正規のルートになっていたようで、登坂してきた国道入口からこの地点までは、その連絡道といったところでしょうか。
→今来た道を振り返る! |
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■というわけで分岐は道なりに左折、ここから先はかつての国道ルートの 「万世大路」を進むことになります。といっても、左折するもなにも、右折側があのような状態なので選択の余地はありませんでしたけど…。
→ここで探索を打ち切る! →万世大路区間に進む! |