七言絶句
白里湾頭矢指濱 はくりわんとうやさしがはま      
漁商数戸自成隣 ぎょしょうすうこおのづからとなりをなす
温泉湧處境閑静 おんせんわくところかんせいのきょう  
松籟涛声足養神 しょうらいとうせいそくようのしん   

房総半島の東北から南東にむかって湾曲して続く九十九里浜の
まさに湾曲している頭の部分にあたる矢指ヶ浦の浜辺、ここは白砂の続く浜辺の村里である。

この浜のほとりは江戸時代から全国に知られている干し鰯の生産地だ◯◯◯◯◯◯・・・
そうした漁業をなりわいとしている漁民、魚商たちが隣人愛で結ばれているのどかなよい土地である。
この由緒ある浜辺の土地に温泉が湧いた。この温泉の湧いたところはまことに閑静だ。防砂防風林は松林である。

松原を吹く風の音、大海原にとどろく波の音を聞きながら、温泉に浸ろうではないか。
足川の浜に近いこの温泉に浸かれば、足腰いや全身の保養になる。
人は健康になろう、天寿を全おしようとする、自然治癒力がある。神はその人間の「治癒力」を助けてくれる。
矢指ヶ浦温泉は、私たちを知らず知らず保養してくれる足川浜の神のような存在である。


矢指ヶ浦温泉をたたえるこの七言絶句の漢詩の作者は三川村の住民で涼堂という名の方です。

備考・百里・・・百の一をひくと白となります。即ち九十九。従って九十九里です。(白寿は九十九のお祝いです)
  ・里・・・距離の単位の里の意味と村里の意味の里を用いている。(三川里民)              
  ・生・・・男子が使う自分の謙称です。涼堂さんはすばらしい人ですね。                 

九十九里浜の美しい風景と矢指ヶ浦温泉の素晴らしさを称えた漢詩。

読むのにえらく苦労しますが、
このようなものが客室の壁に掲げられていました。

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