錦秋紅葉ざんまい林道探索 川俣檜枝岐林道 編 林道探索の書 〜今日もどこかで林道ざんまい〜 
探索日 2017.10.08 
川俣檜枝岐林道 / 紅葉ざんまい編 [1] [2] 

2016年の同地点

紅葉の斜面

稜線付近の紅葉
境の峠直前の地点ですが、これは昨年10月30日に訪れた時の状況。ご覧の通り、紅葉どころか、すでに山の稜線には白い冠雪が見られたんですね。世間一般的にいうところの紅葉の見頃の時季に峠を訪れたのでは、すでに遅過ぎるということか。紅葉には少々早過ぎるくらいがちょうどいいようで、おかげで今回(2017)は稜線付近の紅葉がバッチリでした。川俣檜枝岐林道の紅葉を味わい尽くすのであれば、1回訪れるだけではムリ。時季をずらして通う必要があるんだぜぇ!

2016年の同地点

稜線の紅葉

稜線斜面の紅葉
境の峠を越えて福島県側に入りました。峠には帝釈山(2059.9m)への登山道入口があるので有名ですが、福島県側からやって来た登山者の車で溢れていたので、今回はそのまま素通りします。川俣檜枝岐林道ではお約束の地点であり、過去に何度も訪れているので、ここで詳しく述べる必要もありませんね。というわけで、ここからは福島県側の紅葉を楽しみつつ、林道の終点檜枝岐へと向かって下っていきますよ。

2016年の同地点

極彩色のカエデ

イタヤカエデ
ミやツガに覆われた帝釈山脈の稜線を眺めながら徐々に下っていきますが、カエデの鮮やか過ぎる赤さはまるで斜面で山火事が起こっているみたい! 亜高山帯に属する針葉樹林地帯の紅葉なので、燃えるように全山紅葉する山地帯の広葉樹林のようにはいきませんが、針葉樹の緑の中に点在する赤が恐ろしいほどの美しさです!

ミズキとカエデ

紅葉する斜面

谷底の紅葉

2016年の同地点
木県側と比べて明らかに走りやすい砂利ダートをぐんぐんと降りていきます。右手には針葉樹に混じって紅葉が色づく帝釈山脈の稜線と斜面が連なり、昨年訪れた時には白く雪化粧をしていた区間です。その時はお目当ての紅葉が見られずにガッカリしたものですが、それが今こうして目の前に!

紅葉する斜面

深紅の紅葉

紅葉のカーテン
高の高い亜高山帯のツガやモミの斜面には立ち枯れた樹木が無数に見られ、それが独特の景観を演出しています。鉛色の空に覆われた曇りの日などでは寒々とした荒涼たる雰囲気が漂いますが、極彩色が艶やかに展開するこの季節は、通常期とは一味も二味も異なった印象があるみたい。広葉樹の森の紅葉とは違ってダイナミックさには欠けますが、一つ一つの紅葉が放つ美しさが尋常ではなかったなぁ。

2016年の同地点
の後、だいぶ標高も下って亜高山帯から山地帯へと降りてきました。するとツガやモミなどの針葉樹は見られなくなり、広葉樹の森が再び周囲に広がってきます。しかし、それと同時に山を駆け降りつつある紅葉前線をも追い越してしまった模様。高度が下がったので、森の状況は紅葉にはまだ少々早い青々としたものに・・・。

ツタウルシ
らに坂道を下っていくと、川俣檜枝岐林道のダートはカラマツ林へと進んでいきます。北海道から中部地方の山地に多く植林された日本産針葉樹の中で唯一落葉する樹で、秋には一斉に黄色く染まった姿がよく目立ちますが、今回の紅葉ざんまい探索では黄葉には時期尚早でした。針状の細かな葉はまだまだ緑が濃かったです。しかし、そのような緑の中で鮮やかな赤を放つ植物が?!

2016年の同地点

ツタウルシ

ツタウルシ

ツタウルシ
らかに黄葉には早過ぎる緑が色濃いカラマツ林に落胆しますが、実は紅葉には早過ぎると思われるこのタイミングで紅葉の最盛期を迎えるのがツタウルシ。栃木県側でも見かけましたが、緑のカラマツ林の中で燃える炎のような赤さを放つ姿が非常に美しいんだぜぇ! ヤマウルシと同じく山で最も早く紅葉する植物ですが、カラマツが黄葉の最盛期を迎える頃には、早くも茶色く色褪せてしまいます。

舟岐川の紅葉

2016年の同地点
タウルシの怖いほどの美しさにハッとしつつさらに下って進むと、川俣檜枝岐林道ではお約束の地点に差しかかりました。林道沿いの舟岐川を跨ぐ沈下橋地点です。昨年は舟岐川の渓流沿いに極彩色に光り輝く一面の紅葉が見られたので、今回も少し期待していましたが、それはちょっと考えが甘かった模様。ここまで標高が下ってくると、さすがに紅葉はほとんど見られなかったんだっけ・・・。むぅ、残念!
の後はとくに見るべき紅葉もないまま、桧枝岐村の檜枝岐地区に抜け出て川俣檜枝岐林道はエンド。2017年の紅葉ざんまい川俣檜枝岐林道探索は終了となりました。探索時期を早めたことで紅葉最盛期のダイナミックさには欠けましたが、しかし、そのおかげで冬の訪れの早い県境の峠の紅葉をはじめ、紅葉する時季が早いとされる植物の色づきを楽しむことができたんですね。同じ林道の紅葉でも、ちょっと時季をずらせば、また異なった紅葉が楽しめることを知った探索となりました。
→探索終了!
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