大開林道 / Obiraki 林道探索の書 〜今日もどこかで林道ざんまい〜 
探索日 2018.08.13 / No.AK-049 
 [ 所在地 ]藤里町 [ 状態 ]ピストンダート [ 接続林道 ]粕毛林道 [ 分岐林道 ]金喰沢林道
 今は素波里湖の底に眠る昭和30年代の頃にあった廃村「大開」集落の名が由来のピストンダート

里町の素波里湖から山中深く分け入る粕毛林道を辿っていくと最初に現れる支線分岐がこの大開林道です。しかし、行きがけには立ち寄ることはせずに通過し、本線である粕毛林道の探索調査を終えた帰りがけに立ち寄ったわけですが、行きがけに支線林道に手を出すと、予想外の時間の経過などで本線探索が中途半端になってしまう恐れがあるからなんですね。というわけで、あらためて大開林道の起点に立ったわけですが、国有林林道ではお約束のゲートもないのにトラロープで簡易封鎖されていたのは、梅雨時の集中豪雨でその先が荒れてしまったため? しかし、大開林道を世に知らしめる探索調査のためにはやむを得まい・・・。
→ 林道標を眺める!
ラロープの下を失礼させていただき、いざ大開林道へと乗り込むと緩い登り坂がすぐに始まります。しかし、ピストンではよくある沢伝いに遡るのではなくて、なにもない山中の真っ只中を登っていくみたい。起点の標高は247mで、そこから標高差145mを登って最終的には標高392mまで登り詰めていくコースなんですね。
砂利質であったダートは走りにくさを覚えることもさほどなく、オレ様的には、まあ、普通だったかな。たまに拳大の石が落ちていましたが、オフバイク的には全く問題のない状況。強いて言えば、両路肩に繁茂する夏草で草深さが目立ったことくらいでしょうか。
面的には問題ないですが、道すがら視界に映るのは濃厚な草木の緑のみ。水の流れる沢伝いに進むコースではないので涼気が全く感じられず、林道では真夏の暑さがことさら感じられてしまい、立ち止まる地点も日陰を選ばないとすぐに玉の汗が噴き出します。
の後、路面が土塊だった地点を通り掛かりましたが、これは梅雨時に林道を襲った大雨の痕跡ですね。雨水が滅茶苦茶に流れてダートが痛んでしまったのでしょう。路肩には倒木の枝と幹がワサワサっと積まれて片付けられていました。
山の草木が放つ草いきれがムンムンと漂い、熱気を帯びた湿気で蒸し暑いことこの上なかった大開林道。不快指数は高かったものの、路肩にブナの樹が茂っていたのはさすが白神山地と言うべきで、林道沿いに広がるの森の自然だけは豊かです。味気ない植林の森で蒸し暑いだけだとさすがに嫌になってしまいますが、ブナの森ならば夏の暑さもまた一興。
くに意識するような急坂もないまま軽快に大開林道のダートを登坂して進んでいくと、林道を通すための切り通しがありました。大開林道の開設年月日は不明ですが、切り通しの土壁に成長したブナの樹が生えているところをみると、開設されてからそれなりの歳月が経過しているみたいです。そのようなことを思ってしまった地点ですが、ここには起点からの距離を示した里程標がポツンと設置されていたんだっけ。
→ 里程標を眺める!
い森の木々しか目に入らず、どこをどのように進んでいるのか把握できない状況の中、ダートをたどって進んでいきますが、林道はなかなか険しい地形を進んでいるみたいです。道すがら見上げるような崖がたまに現れますが、岩壁は濃密な緑にカムフラージュされているので、あまりその険しさが実感できなかったです。
んなところに崖崩が! しかし、崖崩れの斜面のほとんどは鬱蒼とした夏草に覆われてほとんど見えていませんね。落石も藪の中を転がり落ちていきなり路面に飛び出してくるため、林道走行中はそのような危ない場所にさしかかっても意外と気付きにくかったりもします。「いや、気づかないことはないだろう!」と思うかもしれませんが、現実的にはそうだったりします。ちなみに林道入口の簡易封鎖はこの崖崩れのためかな。
→ 景色を眺める!
「えぇ、道が塞がれている?!」その後どれほど進んだのか定かではないですが、順調に大開林道を進んでいきますが、ここにきて行く手を塞ぐまさかの倒木が・・・。しかも手で移動させたり、乗り越えられるような優しい倒木ではありません。なんとかできなければここで探索終了ですが、でもこのような時こそ冷静に現場を調べてみます。
→ 現場を調べる!
→ 森を眺める!
いうわけで倒木地点も難なく通過。さらにWRを進ませると右折する草深い金喰沢林道の右折分岐を発見! しかし、どこにも林道標が設置されておらず、当初は荒れた名無し系ダートだと思ってしまったのですが、路肩の分収林看板によって「金喰沢林道」という林道名が判明。しかし、その一方で立ち入りを躊躇させるに十分な「廃道臭」がプンプンと・・・。
→ 金喰沢林道の様子を眺める!
→ 付近を調べる!
→ 金喰沢林道に突入!
喰沢林道分岐を過ぎて少し進むと、チョロチョロとした小さな沢をまたぐこの地点でも分収林看板を発見しました。しかし、それは路肩の藪に打ち捨てられた状態。分収林の契約期間が切れたので廃看板として打ち捨てられたのでしょうか? 大開林道についての追加情報収拾のため、一応これも眺めておきますよ。
→ 分収林看板を眺める!
→ 上滝ノ沢(上流 / 右)を眺める!
→ 上滝ノ沢(下流 / 左)を眺める!
滝ノ沢をまたいでさらに進むと行く手の樹林が開けて広大な伐採跡地に抜け出ました。山の急斜面がなだらかに起伏した場所で、木が伐採された跡地にはすでに人の背丈を越える高さにまで夏草がびっしりと生い茂っていました。しかし、樹木が切り払われたことで森の鬱蒼とした暗さは微塵も感じられなく、伐採地上空には青空が広がっています。陽射しはうだるほどの暑さですが、それでもダートに夏晴れの清々しさが十分に感じられたんですね。
→ 景色を眺める!
里遠く離れた鹿瀬内国有林の広大な伐採跡地沿に大開林道のダートはなおも続きます。真夏の太陽が容赦なく照りつけ、焼けた地面からの照り返しで林道の暑さは殺人的でしたが、大きく開けた伐採地からは山々の稜線が見渡すことができ、道すがらの景観は素晴らしいものがありました。立ち止まると即座に玉の汗が吹き出しますが、それにもかかわらず立ち止まって大開林道からの景色に眺め入ってしまったんだっけなぁ!
→ 景色を眺める!
→ 景色を眺める!
→ 景色を眺める!
「ここが終点?」標高およそ350〜400mほどのなだらかな斜面に神田に切り開かれた伐採跡地を進んでいくと、円形をした車両の回転場が現れましたが、大開林道はおそらくここが終点でしょう。その先にもさらに道筋は続いていましたが、ここより先は作業道。先ほど道すがらに見えていた作業道へとつながっているようでした。しかし、回転場の路面に夏草がはびこる状況から察するに、関係車両もここまでは滅多には立ち入ってこないみたい。ダイナミックに開けた雰囲気は悪くなかったですが、真夏の陽射しが暑くて仕方なかったです。林道末端地点を確認したら、長居をすることなく今来た道を取って返して大開林道の探索は終了です。
→ その先の様子をうかがう!
→ 振り返る!
→ 引き返して粕毛林道に向かう!
→ 探索終了!
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