一の坂林道 / Ichinosaka 林道探索の書 〜今日もどこかで林道ざんまい〜 
探索日 2018.08.13 / No.AK-054 
 [ 所在地 ]藤里町 [ 状態 ]ピストンダート [ 接続林道 ]- [ 分岐林道 ]大砂崩林道・滝の沢林道
 滝ノ沢林道とセットで完抜けルートを形成するが、後半区間は手のつけられない放棄状態・・・

里町藤琴の県317(西目屋二ツ井線)線が西目屋村との境界の峠「釣瓶落峠」へと向かう途中の「一ノ坂」地区に起点のある一の坂林道起点にやって来ました。ちょうど県道に異常気象時の通行止めゲートがある地点に右折する林道入口があります。ちなみに釣瓶落峠へと向かう県道はかつて藤琴林道と呼ばれていた区間。林道から県道へと昇格した道ですが、ここには無数の立て看板に混ざって林道標が設置されているので通りがかれば必ず気がつきます。
面から眺めた一の坂林道入口はこんな感じです。山間部でよくある普通の舗装された山道といった風情ですが、新旧2種の林道標が「ここは林道である」ことを主張。そしていきなりの急勾配で登坂してスタートしていました。ゲートの類はなにも設置されていません。
→ 林道標を眺める!
→ 林道標を眺める!
待ちかねのダートは急勾配で登坂する舗装路を少し登ったこの地点から開始します。その先にはくっきりとした緑がきれいな小砂利質のワダチダートが延びており、いかにも走りやすそうなイイ感じ。その先が荒れていそうな気配は微塵もなかったです。
十九折のヘアピンカーブで一気に登坂して高度を稼いでいく一の坂林道のダート。下りの場合はカーブで横滑りせしないようにどうしても慎重になりますが、登りの場合はエンジンにものを言わせて力任せでガンガンに登って突き進めるのが楽しいんだよなぁ! 途中、後方をチラ見すると、夏の日の乾き切った砂利ダートは砂埃がもうもうでした。
の後も途切れることなく勾配区間が続きます。路面は基本は砂利質ダートで走りやすい部類のダートと言えますが、それでも所々で石片や小石が散らばるように混ざっており、見た目以上にガタガタでした。走りやすいけど高速巡航できるほどではない感じでしょうか。なお、探索時に画像は撮り忘れましたが、この付近に右折するダート分岐がありました。一の坂林道からは県317号線とを結ぶ大砂崩林道が分岐しているので、それなのかとも思いましたが、分岐には林道標が設置されていなかったため、その確認はできなかったです。
「はて、のこ電柱は一体?」連続勾配をエンジン音も軽やかに登坂していくと、とあるカーブ地点にポツンと立つ電信柱がありました。しかし、電線は既に取り外されており、しかも電柱があったのはここ1箇所のみ。かつて林道の奥に集落があったという話も聞かないので、今は廃止されたなにかの施設の電源だったのかな?
らに登坂して標高を上げていくと、登り坂はそのまま続いた状態でダートは森の中に進んでいきます。薄暗く密生したスギの樹林の中を登っていく区間ですが、探索時には真夏の容赦無く照りつける直射日光が遮られてちょうど良かったです。
「またしても右折分岐が!」鬱蒼としたスギ林の中を急カーブしながら登坂していくと、いきなり2箇所目となる右折分岐が現れました。しかし、1箇所目と同様で林道標が設置されていません。そのためここが「大砂崩林道」なのか、それとも単なる「名無し系」なのかの区別がつかなかったな。手前に分岐がなければ大砂崩林道だと特定できたのですけどねぇ・・・。
→ 右折ダートの様子を眺める!
道標未設置な分岐が2箇所あったことで大砂崩林道の分岐を特定できませんでしたが、今回はあくまで完抜けルート「一の坂林道〜滝の沢林道」の探索がメインです。大砂崩林道の特定は探索時間の関係上から控えておいて、一の坂林道の探索に集中させていただきましたが、ダートは快晴の夏空のもとイイ感じでなおも続きました。
してその先で遭遇した崖崩れ地点。まだ発生したばかりなのか、大小の岩石が撤去されないまま生々しく散乱していました。この辺りは「大砂崩(おおざくれ)」というくらいなので、見かけによらず地形的にもかなり険しいみたいです。なお、コース的にはこの辺りで無名の峠を越えて、山向こうの大砂崩沢の谷へと降りていく下り坂に転じています。
中、手前地点で発生間もない崖崩れを見かけましたが、その後は異常もなく順調にワダチダートをたどって進みます。道すがらには右手に位置する大砂崩沢の谷間越しに山々の展望が開放的に開け、晴れやかで爽快な雰囲気が心地よく漂ってきましたよ。
→ 景色を眺める!
すがらに緑に包まれた山々の景色を眺めながら順調に進みます。とくになにがあるというわけでもありませんが、誰もいないシーンとした静寂さに包まれた、ひっそりとした雰囲気がなによりでした。美しい山の緑と青い空を眺めていると、日常生活で荒んだ心がすぅーっと浄化される思いです。ただそれだけで気分が晴れやかになり、心が弾んでしまったなぁ!
→ 景色を眺める!
して現れるのが大砂崩沢に架かる「大砂崩沢橋」。林道最高所地点の標高248mから一気に80mを駆け下った標高168m地点にある橋で、橋を渡り切った地点にY字の分岐が見えています。しかし、その前にいつものお約束で橋上から沢に流れを眺めておきました。
→ 大砂崩沢(上流方向 / 左)を眺める!
→ 大砂崩沢(下流方向 / 左)を眺める!
→ 林鉄遺物!
砂崩沢橋を対岸に渡った直後の地点です。進行方向とWRの向きは逆になっていますが、橋側から向かって右手が一の坂林道で、手前側は滝の沢林道になっています。でも現地には林道標が設置されていないので、初めてやって来るとちょっと「?」になってしまうかな。なお、一ノ坂林道はピストンですが、一ノ坂林道→滝の沢林道と乗り継ぐことで完抜けできるので、ここを訪れる林道ライダーはそのほとんどが手前の滝の沢林道方向に進むと思います。
→ 滝の沢林道の様子を眺める!
→ 滝の沢林道に突入!
ぇ?! 地図で眺めるたびに前々から気になっていた大砂崩沢伝いの区間ですが、どうもまともな状態ではない予感。そこは「道」なので茶色い地面の色が見えているはずなのに、すぐ先で道が緑一色に塗り潰されているじゃないですか!
いうわけでそのまま猛進するわけにもいかず、取り敢えず徒歩にて偵察してみることにします。ただでさえ車両の立ち入りが極めて稀な深山地帯のピストンなので草深さは覚悟していましたが、まさか入口からすでにこれほどだったとは・・・。厳しい現実ですね。
サワサと腰の高さまで繁茂しまくった藪を掻き分けて偵察してみますが、その先に藪に埋もれた状態で張られたトラロープがありました。眺めるまでもなく、その先で自然災害系の通行困難箇所の存在していることがすぐに分かりました。この区間、延長距離は3〜4kmほどありそうなのですが、路面状況がこれより好転することはたぶんないかもしれません。単なる放置で草深いだけならばともかく、路面崩落が待ち構えているのはほぼ確実。トラロープの先は完璧に藪に飲まれた状態でした。というわけで凶悪な藪に戦意喪失。一の坂林道の探索はここまでとして青森県深浦町に移動、本日のお宿「旅館森山荘」へと退散しておきました。
→ 探索終了!
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