長根山林道 / Naganeyama 林道探索の書 〜今日もどこかで林道ざんまい〜 
探索日 2018.08.14 / No.AO-099 
 [ 所在地 ]五所川原市(旧市浦村) [ 状態 ]ピストンダート [ 接続林道 ]相内川林道 [ 分岐林道 ]大長根林道
 眺望が素晴らしい津軽半島の名峰「木無岳」登山口へと向かう林業系の走りやすいピストンダート

産品のシジミで有名な「十三湖」のほとりにほど近い五所川原市(旧市浦村)太田「山の井」地区にある長根山林道の入口にやって来ました。林道入口は弘南バス「太田バス停」付近から集落の家並み伝いに太田川を上流方向に600mほど遡った地点にあり、舗装路が砂利ダートに変わった少し先の左折路がそれとなっています。ここには林道標も設置され、市販の県別地図にも長根山林道の記載があるので、アプローチに迷うことはないでしょう。ちなみにここを左折せず直進すると相内川林道になっています。
→ 林道標を眺める!
→ 付近を眺める!
がて相内川林道となる砂利ダートの左折側、すなわち長根山林道起点から眺めた行く手の様子です。右の路肩に林道標が立っているのが確認できますが、近在の未舗装な一般道といった感じで、ここから眺めた限りではあまり林道くさくない雰囲気だったかな。
点の林道標を後にして長根山林道に入線すると、すぐに切り返しで左折するダート分岐が出現。こういう細かな分岐は、手持ちの地図でもどこに向かっているのかよく把握できませんでしたが、その正体はおそらく林道沿いに点在する農地へと至る農道。また、ここには路肩に古い林道標識が設置されていましたが、生憎こちら側からは逆向きになっています。
いうわけで同じ地点を逆方向から眺めてみましたが、残念ながら丸くて古い標識は赤茶にサビて文字が読めない状態になっていました。その代わり付近の路肩の藪を探ると、なにやら文字がびっしりと記載された年季の入った古い看板を発見!
→ 路肩の藪を探る!
は無き砕石工場の進入禁止看板を眺めてさらに進むと、またしても古ぼけた立看板が現れました。これは「林道通行上の注意」看板で、木材運搬の車両が通行するので注意すること、さらに8トンを超える車両は通行を遠慮するようにと記されています。でも署名が「営林署長」となっているので、かれこれ20年以上も前に立てられた古いものですね。
んな感じで道すがらに古い標識や看板を眺めながら進んでいくと、やがて右手に長根沢の流れが見えてきます。道すがらに広がる森の雰囲気は鬱蒼としていますが、ダートは快適そのもの。路面は硬く締まったフラット状態で荒れやガレは全く見られなかったです。
→ 長根沢を眺める!
った以上に快適であったダートを順調に進んでいくと、付近の林道地図が掲載された「土砂流出防備保安林」看板を発見しました。それによると、長根山林道をさらに進んだ先で大長根山林道が右手に分岐しており、長根山林道→大長根林道→大導寺林道→相内川林道のルートで連絡コースが形成されているみたい。相内川林道は後で探索予定にリストアップしてある林道なので、長根山林道を入口まで戻ることなく近道できるはずですが、問題は相内川林道への連絡ルートが荒れていないかということ。地図上では繋がっていても実際には通れないこともよくあるので、このような場合は過度な期待は禁物です。
→ 土砂流出防備保安林看板を眺める!
すがらに流れはあまりよく見えませんが、長根沢の流れに沿って見通しの良いストレート主体のよく整備されたダートがどこまでも続きます。そういえば、津軽半島一帯はかつて津軽森林鉄道が網の目のように張り巡らされていた地域。林鉄の軌道敷を思わせるなだらかなコース展開から察するに、この長根山林道も津軽森林鉄道の軌道跡のような気がします。
らに左折する分岐ダートがありましたが、ここは木材搬出のための作業道くさかったです。なので立ち入ることはしませんでしたが、路肩には木材を枝打ちしたさいに出た大量の木屑が積み上げられていました。探索時はお盆休みで人の姿はどこにもなかったですが、平日には林業トラックが立ち入ってガンガンに林業作業が行われていそうな雰囲気が漂います。
沿いの谷の斜面を切り崩してダートはさらに長根沢上流へと遡って延びています。ここは地形的に険しいのか、斜面が軽く崩れて細かな岩屑が斜め45度に堆積。それらがバラバラと路面にはみ出していましたが、いかにも山奥の林道らしい荒々しさが感じられてよかったな。
→ 景色を眺める!
場だ! 鬱蒼としたヒバ林の中に荒れ知らずでどこまでも続くダートをたどっていくと、路肩が大きく開けた木材集積場が現れました。すでに木材は搬出されてしまっていたのか、そこに1本の丸太も無かったですが、片隅に小枝や皮を剥いだ木屑が大量に積み上げられているのを見かけました。これも生粋な林業系の林道らしい風景ですね。
長根林道発見! カラッポだった土場を過ぎてしばらく進むと、幅員が大きく膨らんだ土場らしき地点が再び現れますが、そこで右折して登坂していくダート分岐を発見しました。路肩に林道標があって、そこに大長根山林道と記されています。すなわち、先ほど見かけた土砂流出防備保安林看板に記載されていた大長根林道→大導寺林道と乗り継いで相内川林道へと至る連絡ルートの分岐ですね。果たして実際に通り抜けられるのか気になりますが、まずは長根山林道の探索を優先、帰りがけに立ち寄ってみることにして直進しておきます。
→ なんだあれは?!
→ 大長根林道の様子を眺める!
→ 大長根林道に突入!
参の件別地図や地理院地図にも未記載であった大長根林道分岐を直進して長根山林道をさらに前進します。幅員も広めで路面状況的にはなんら問題ない走りやすい状態が続きますが、雰囲気的には道すがらにかなり鬱蒼とした趣が漂います。
索時にはすれ違う車両を見かけることはなかったですが、路面には無数のタイヤ後やキャタピラ跡が残されていた長根山林道のダート。津軽半島の豊富なヒバ材を搬出するために開設された林道なので、路面維持も行き届いているみたいです。立ち止まると速攻でまとわりついてくるメジロアブは酷かったですが、それ以外にストレス要素はなかったです。
道名由来の長根沢を左岸に渡るコンクリ橋が現れました。橋の周囲は濃厚な森の木々に囲まれているため、そこに橋があることに気づきにくいですが、欄干代わりに白いガードレールが設置されていることで、ようやくそこが橋だと分かる状態かな。橋上には雨天時に流されてきた泥がコチコチに固まって厚く堆積していました。
お、これはいい感じ! ストレート主体で延びる長根山林道のダートでは、見通しの良い適度なアップダウンで、思わず「ヒャッホー!」と叫びたくなるような爽快な区間もありました。行く手には白いガスに覆われた山の斜面が見えていていて、雰囲気も悪くありません。当然、エンジンにものを言わせた走りとなりがちですが、林道では突発的になにが起きるか分からないので、そこは自制して過度にスピードを出さないように注意します。
→ 景色を眺める!
→ さらに長根山林道を進む!
→ 探索中止!
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