町道 幌満大泉線 / Horoman-oizumi 林道探索の書 〜今日もどこかで林道ざんまい〜 
探索日 2022.07.30 / No.H-CYO-001 
 [ 所在地 ]様似町 [ 状態 ]完抜半ダート [ 接続林道 ]様似パンケ林道(町)・様似大泉林道 [ 分岐林道 ]-
 山深い幌満峡谷を遡り、幌満第3ダムを経由して廃村「大泉」へと至る風光明美な半ダートの町道

小牧から襟裳岬へと連なる日高海岸の東に位置する様似町「幌満」から「幌満川」の渓谷伝いに「幌満川第3発電所ダム」の上流、様似町「大泉」へと至る町道幌満大泉線のダート開始地点です。町道の起点は海辺を走るR336沿いの「幌満郵便局」の脇の交差点で、そこから幌満川に沿って遡っていくと、やがてカンラン石を採掘する「東邦オリビン工業」の砕石場の入口がありますが、そこを通り過ぎてしばらく進むとダート開始地点が現れます。
石場入口を過ぎて路面が未舗装化すると、「幌満峡」と呼ばれる幌満川の深い谷間の左岸にへばりついて進んでいきます。ダートは町道なので路面維持が行き届いていたって走りやすく、オフバイク的には険しさはゼロ。ただし、走りやすいからといってカッ飛ばしてコースアウトしたら、それは即座に死亡へと直結するので注意してくださいね。
→ 幌満峡(幌満川)を眺める!
満峡のダイナミックな景観を楽しみながら進んでいくと、路肩が膨らんだ小さな広場っぽい地点が現れました。ただの駐車スペースっぽく見えていますが、片隅に石碑や看板が無数に設置されていたので眺めみます。
→ 看板を眺める!
→ 石碑(その1)を眺める!
→ 石碑(その2)を眺める!
→ 石碑(その3)を眺める!
→ 「幌満鳥獣保護区区域図」看板を眺める!
ヨウマツ自生地の石碑群を後にしてさらに町道ダートを進みます。幌満川のゴヨウマツ自生地が貴重なのは分かりますが、しかし、そうだと言われなければ気がつくこともなかったと思います。各地の林道を探索していると、偶然通りがかってそのような貴重なスポットを眺めることがたまにありますが、それも林道探索の醍醐味の一つかな。
満峡伝いにゴヨウマツ自生地から進むことおよそ2キロ。やがて行く手に堰堤が見えてきますが、あれは「新日本電工(株)」所有の「幌満川第2発電所堰堤」だな。堤で堰き止められた水を導水管で下流の幌満川第2発電所に送水して発電していますが、発電所が運用された始めたのは1940(昭和15)年のこと。ダムマニアならずとも歴史を感じて思わず立ち止まって眺めてしまう、年季の入った古い建造物でした。
→ 幌満川第2発電所堰堤を眺める!
満川第2発電所堰堤を過ぎてさらに幌満川を遡って幌満ダムを目指しますが、しかし、すれ違う車の姿は全くなかったです。もしも関東近県でこれほどの場所があったならば、観光客やアウツドア好きの車がひっきりなしに行き交うことでしょうが、さすが北海道。探索時には町道ダートを独り占めで楽しめむことができて、それだけでもう満足です!
の後、幌満峡の深い谷間に沿って3kmほど進んでいくと、今度は「幌満第3発電所ダム」の巨大な堰堤が前方に見えてきます。幌満第3発電所ダムは1954(昭和29)年に竣工した発電用のダムで、ここも新日本電工(株)が所有する自家用ダムとなっています。
→ 幌満川第3発電所ダムを眺める!
して幌満第3発電所ダムに到着! しかし、そこは駐車場や展望台などが設けられたよくある普通のダムサイトではなくて、いかにも北海道らしいダム管理事務所の建物すらもない大自然の真っ只中に巨大な堰堤があるだけのダムでした。そして町道ダートはダムを境として峡谷ダートから湖岸ダートに変わってダム上流に続いていますが、観光客の車がやって来るのはこの幌満第3発電所ダムまで。これより先に進むことは滅多にないと思います。
→ 内水面区画漁場区域図を眺める!
→ 幌満湖を眺める!
満第3発電所ダムを出発すると、ひたひたと湖水がダートの傍にまで迫る湖岸ダート区間が開始! 硬く締まった路面は走りやすく、ここでは転落防止のガードレールといった無粋な工作物もなくてワイルドな雰囲気が最高に清々しい区間が続きます。
→ 幌満湖を眺める!
満湖の南岸におよそ3km続く水際の湖岸ダートを快走中。ふと立ち止まって振り返ると、満々と水を湛えた幌満第3発電所ダムの堰堤地点が水平線のように見えていましたが、夏空の青さと湖面の青さがとてもきれい! とまあ、現在は湖面が広がっているだけ場所になっていますが、かつては農耕地が開かれ、幌満川中流で唯一の集落「大泉」があったのですが、幌満湖の完成によって集落は湖底に沈んでしまいました。
れ違う車の姿もなくて、怖いくらいにシ〜ンと静まり返った夏の日の町道幌満大泉線の湖岸ダートをその後も順調に進んでいきます。小まめに蛇行しながら水辺に沿って続く湖岸ダート区間ですが、やがて岸辺に茂った樹林地点の左カーブを曲がると・・・。
満湖に注ぐ「オナルシベ川」を渡る「雄鳴蕊橋」のたもとに左折分岐が現れます。ここは先述した幌満第3発電所ダム建設によって湖底に沈んだ大泉集落の移転先だった場所ですが、その大泉集落も昭和30年代に廃村済み。そして町道区間の終点を示す標識はありませんが、ここが町道幌満大泉線の終点になっています。ただし、ダートは様似パンケ林道と名を変えて幌満湖の南岸伝いにさらに続いているので、林道探索的には通過点に過ぎないだけの場所といったところでしょうか。ちなみ左折しているのは様似大泉林道で、こちらに進むと松岡奥新富林道経由で道233につながっています。
→ 林道標(様似大泉林道)を眺める!
→ 振り返る!
→ 様似パンケ林道(町)に突入!
→ 探索終了!
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