2022 北海道林道探索ツーリング 7月29日(金)晴れ 林道探索の書 〜今日もどこかで林道ざんまい〜 
2日目[2]  苫小牧市「苫小牧港 Tomakomai Port→ 様似町「様似 Samani もどる  






ガソリン給油量 6.28L 給油回数2回 ガソリン代 1183円 総走行距離 144.6 km / ダート走行距離 0.0 km トップへもどる


エンルム岬側の岸壁に移動すると、半島のようになった地形がよく分かります。岬の小山の裾には様似町「会所町」の家並みが見えていますが、今夜の宿、旅館関白はそこにありました。でも国道から少し離れているので場所が分かりにくかったです。







旅館関白に到着。かつて日高本線の終着駅があった町の旅館なので、もっと賑やかな町の中心近くにあるのかと思っていましたが、違いました。でもここは静かなエンルム岬の鄙びた漁村らしい雰囲気が味わい深くてイイ感じです。







WRを駐車した旅館の敷地のすぐ傍に「←エンルム岬展望台170m 節理露頭260m→」の案内板が立っていました。旅館の裏手にある展望台への急階段を厭わなければ、エンルム岬からの展望が楽しめますが、急階段はちょっとなぁ・・・。







旅館関白の玄関。ガラリと戸を開けて到着を告げると、暑さのためやけに胸元をはだけた女将さんらしき、恰幅のよいお婆さんが奥から出てきました。女将さんいわく、今日は北海道でもとんでもないほど暑い猛暑日なのだそうです。







玄関に入ってよっこらせっとシューズを脱ぎ、上がりかまちに並べられたスリッパに履き替えます。奥に見えているのは食堂で、椅子に座ってボ〜っとした様子のじいさんがいたので宿泊者かと思ったら、それは暑くてうだっていた宿のご主人でした。







客室は2階。階段を登って女将さんに言われた部屋に向かいます。廊下の両脇に客室が並ぶ普通の旅館ですね。廊下には共用の冷蔵庫が置かれていました。







そしてこれが今夜の寝床、旅館関白の角部屋の客室です。床は絨毯敷きで、お茶セットとテレビが置かれて、すでに布団が敷かれていました。しかし、客室の戸を開けた次の瞬間、ムワっとした熱気が! 真夏の暑さで熱っせられた各室内はまるでサウナ状態でしたが、客室にクーラーなんてありません。

しかも扇風機もなし・・・。うちわがポツンと一枚置かれているだけでした。そりゃあ、北海道なのでクーラーがないのは理解できますが、真夏のクソ暑い時季に扇風機もなしというのはかなり酷だと言えましょう。あちゃちゃ〜。







客室内にこもった熱気を外に逃すべく、急いで窓を開け放ちます。網戸越しに宿の隣の民家と海が見えていましたが、1箇所だけの窓を開けたところで、風が吹き抜けないので室内はほとんど涼しくならなかったですよ〜。







客間でまったりしていると、すでに風呂は湧いているとのことで、さっそく風呂に向かいますが、様似の町に温泉はないのでお風呂は普通の沸かし湯だったです。まあ、それは別にいいのですが、しかし、沸かしたての湯の熱いこと!

湯に浸かっている間は気持ちが良いものの、風呂から上がった瞬間、全身から玉の汗が吹き出しました。これじゃあ、なんのために風呂に入ったのかわかりません。暑くてどうしようもないので、涼みがてら夕食前にWRで近所を走り回ることにしました。







Tシャツ一丁でWRにまたがりハイスピード走行で涼みつつ、R336沿いの様似町「西町」にある「マルサン工藤商店」までやって来ました。地元の個人商店系のスーパーですが、ここで晩酌用の酒を購入します。





北海道グルメコレクション No1 親子岩潮風弁当 様似産つぶめし / 780円 [ マルサン工藤商店 / 様似町 ]
国道沿いにあるマルサン工藤商店ですが、店内に入った途端、
店のオヤジさんが「いつもすぐに売り切れになってしまうのだが、今は作りたてがある!」と、
「親子岩 潮風弁当 様似産つぶめし(780円)」を猛烈にアピール!

夕食前だというのに「様似産天然ツブ貝」の言葉に誘われてつい買っちゃった!


マルサン工藤商店を出てもすぐには宿に戻りません。晩酌用に購入した「氷結グレープフルーツ(150円)」と「缶ビール(250円)」、そして夜食用の「つぶめし」をリュックに背負い、夕方の様似の町中をさらにWRで走り回ります。







再びやって来た様似漁港。今年の夏は北海道でも各地で猛暑日に見舞われましたが、さすがに夕方の日没前は涼しくなってくるようでした。

結局、クーラーがない宿の客室のクソ暑さってのは、室内の熱気が外に逃げないためであることをあらためて実感。その証拠に夕方は、客室内よりも外の方が圧倒的に気温が涼しいんだよな。







様似漁港の次はエンルム岬を訪れてみました。先ほど眺めた案内板に記されていた「節理露頭」がある場所です。岬の先端の浜辺のすぐ背後には切り立つ断崖があって、そこに節理の露頭があるらしいです。







エンルム岬の静かな浜辺です。石ころだらけの浜は、日高地方特産の昆布の干し場に利用されているみたいです。取り込み忘れた昆布の切れ端でも落ちていないかと期待しますが、残念! 昆布は一切れも落ちていませんでした。







大地の変動がつくるマグマの造形 アポイ岳ジオパーク
少し右に移動して崖を見上げると、何枚もの石板が重なり合ったように見える部分があります。
これは、「節理」といいます。マグマが冷えて固まるときにできるものが節理です。
エンルム岬は、マグマが冷えて固まった火成岩でできています。
あなたの後ろに見える岩(ソビラ岩や親子岩など)もエンルム岬と同じ火成岩でできています。
案内板に記された「アポイ岳ジオパーク」とは、科学的に重要もしくは景観的に美しい地質や地形を持つ自然公園のことらしいです。様似町の全域がそのテリトリーに指定されていますが、しかし、観光スポットとしてはかなり地味かと・・・。







うむ、あれか。少し右に移動してエンルム岬の断崖を見上げてみると、「節理」と呼ばれる石板が重なり合ったような形をしている部分がありました。







岬の断崖の麓には「ハマナス」の花があちこちで咲いていました。本州では太平洋側では茨城県鹿島市、日本海側では鳥取県大山町がハマナスの南限自生地で、関東ではほとんど見られませんが、北海道では海岸などで普通にたくさん咲いています。







真っ赤に熟しかけたハマナスの果実。鋭い刺だらけのハマナスの茂みの中で、ピンク色の花とともにたくさん見かけました。そういえば、高校生の時に泊まった稚内のYHではこの果実で作った自家製の「ハマナスジャム」を食べたんだっけ。







エンルム岬の節理露頭と浜辺を眺めたら、道を引き返してそろそろ宿に戻ります。今日は昼飯抜きで、フェリーで朝食に食べた菓子パン1つ意外になにも食べていないし、そろそろ腹も減ってきたからなぁ。

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