2022 北海道林道探索ツーリング 8月5日(金)晴れ 林道探索の書 〜今日もどこかで林道ざんまい〜 
8日目[2]  根室市「根室 Nemuro→ 中標津町「中標津 Nakashibetsu もどる  






ガソリン給油量 10.06L 給油回数3回 ガソリン代 1760円 総走行距離 269.4km / ダート走行距離 8.3 km トップへもどる


納沙布岬に到着しました。お約束で岬を示す標柱の真横でパチリと記念撮影しますが、天気はうす曇りで風が少し強かったためか、岬を訪れている人も少なかったな。バイクは1、2台しか見かけなかったです。







続いて岬の先端に立つ「納沙布岬灯台」を眺めてみます。納沙布灯台は現存する北海道最古の灯台で、目の前に広がる海、「水晶島」と納沙布岬とに挟まれた「珸瑶瑁(ごようまい)水道」の航海の安全を図るべく、1872(明治5)年7月12日に英国人技師「リチャード・ヘンリー・ブライトン」の設計で建設されたました。

灯台の歴史は150年近くにもおよび、建設当初は木造造りだったのが1930(昭和5)年に現在のコンクリート造りに改築され、1998(平成10)年4月からは全自動で無人化されています。位置は北緯43度23分7秒、東経145度49分1秒。等明暗白光で明3秒、暗3秒で光り、実効光度は14000カンデラで光の届く距離はおよそ27キロ。







北方領土を望む納沙布岬に掲げられた日の丸。さすがに街宣車はいなかったですが、岬には「奪還日本の皇土国土北方領土 宮城県民族派有志」なる看板がデカデカと掲げられています。日本最東端、国境の岬だけあってなんか緊張するぜぇ!







岬の先端に立つレストハウス「請望苑」。1956(昭和34)年に根室市に合併した「歯舞村」の村長を務めた竹村孝太郎さんが、納沙布岬を訪れるかつての北方領土の住民にお茶を提供すべく1957(昭和35)年に無料の休憩所を建てたのがルーツで、日本最東端の食堂・土産店らしいです。ただし、訪れた時は閉まっていたけどさ。

ちなみに後方にそびえているのは、1987(昭和62)年に建てられた高さ96mの「オーロラタワー」。建設当初は「平和の塔」と呼ばれていましたが、なぜか所有者が何度も変わり、その都度名称もころころと改名されてきましたが、現在は新型コロナの影響で来場者が見込めないことから休館中なのだそうです。







そしてここが灯台の脇から回り込んだ地点にある岬の最先端になっている場所。その先にはもう陸地はなくてビュービューと海風が吹き付けてきます。せっかく日本最東端の納沙布岬を訪れるのならば、ここまでこなくっちゃ!







日本最東端の納沙布岬を後にしたら道35をそのまま引き返し、根室半島を南北に横断する道989(豊里歯舞線)へと向かいますが、途中、「トーサムポロ魚港」のそばで「協力橋」を渡りますが、ついでに「トーサムポロ沼」を眺めておきました。







ポンオンネモト川が流れ込む日本最東端の湖沼、周囲3キロほどの汽水湖のトーサムポロ沼の静かなたたずまい。このトーサムポロ沼は大粒アサリの好漁場になっていて、毎年1〜4月に氷結した湖面を開きながら干潮時に熊手を使って漁獲するそうです。







ただし、1970(昭和45)年には歯舞漁業協同組合の「歯舞あさり部会」が発足、トーサムポロ沼には漁業権が設定されているので、沼でのアサリ採りは禁止されています。それを示す「捕獲禁止!!」が掲げられているので、間違っても大粒アサリをキャンプ飯用に採ってやろうだなんて思わないように! 即発見されて密漁で逮捕されます。







大粒アサリが生息するというトーサムポロ沼を後にして、根室半島を南北に横断する道989を根室市「歯舞」に向かって移動中。広大な荒地と牧草地が広がるおよそ5.1キロの道のりですが、根室市街〜納沙布岬間を結ぶメインルートの道35よりもさらに車の通行量は少なくて、歯舞に到着するまで1台の車ともすれ違わなかったです。







根室半島を横断、道35に突き当たる根室市歯舞に到着したらここで給油します。ちなみに歯舞には日本最東端のGSがありますが、しかし、集落内には道道沿に同じエネオス系列のGSが2つあるので注意!

最東端になっているのは「エネオス歯舞SS(ヒシサン)」なのですが、残念、勘違いして歯舞では「エネオス歯舞SS(東洋商事)」で給油してしまいました。L / 176円で2.8L(505円)入りましたが、というわけで日本最東端ではなくて2番目に東に位置するGSでしたが、後の祭り。まあ、仕方ないです。







給油を終えたら、ついでにセイコマうちやま歯舞店でコーヒーブレイク。この日の根室の最高気温は19℃と少し肌寒いくらいだったので、真夏の季節の関東では信じられないですが、熱いホットのブレンドコーヒー(100円)でちょうど良かったなぁ。







根室市歯舞で給油、コーヒーブレイクを終えたら道35で根室市街にとって返し、そのままR44で根室市「厚床」方向に移動して風蓮湖の東に位置する春国岱に向かいます。

国道の「温根沼大橋」を渡った先にある「根室市春国岱原生野鳥公園ネイチャーセンター」の脇を右折すると「春国岱橋」がありますが、そこが春国岱の入口。歯舞から走り続けてようやく根室市「東梅」にある春国岱橋のたとまでやって来ました。

ちなみに春国岱は風蓮湖と根室湾とを隔てる、オホーツク海流によって運ばれた砂が堆積した3つの砂州から形成されています。およそ1500〜3000年前にできたといわれ、長さはおよそ8キロ、最大幅は1.3キロで、面積600ヘクタールほどの湿地と原生林に覆われた場所。風蓮湖の中に浮かぶ小島をイメージするとわかりやすいです。









春国岱橋のたもとにある東梅集落の小さな舟溜りです。小舟が陸に引き揚げられてポツンと置かれていましたが、これって風蓮湖のアサリ漁やホッキ貝漁に使う小舟?







ガードレールからひょろりとした1本のロープで繋がれ、水面にぷかぷかと浮かんで係留された小舟。風蓮湖岸辺の水面は透明度も高くて底の様子もよく見えています。







春国岱橋の左側、漁の小舟がぽつんと係留されていたコンクリートの岸壁から眺めた風蓮湖の景色。砂州に囲まれて外海の根室湾から隔てられた静かな湖面を眺めているとやけに心が落ち着きますが、前方の水平線上に見えている陸地部分が「第1砂丘」で、春国岱の付け根部分に位置しており、これから橋を渡ってそこを目指します。







湖畔には「捕獲禁止!!」看板が設置されていました。密漁禁止看板には「(えび・貝類)」とも記されていますが、これってたぶん違法操業のことですね。

風蓮湖ではエビやアサリ、ホッキ貝漁などの他にも、引き潮の干潟で採れる珍しい大型二枚貝の「オオノガイ」を熊手のような道具で採る「オオノガイ漁」があるそうで、それぞれ資源保護のため漁期が決められているのですが、たまに夜中にごっそりとアサリを盗っていた密漁者が捕まって地元のニュースになっています。







舗装1車線道路の春国岱橋を渡って春国岱に向かいます。少し先に駐車場が見えていますが、見晴らしの良い橋上から右手の風蓮湖と左手の根室湾を眺めてみました。







春国岱で根室湾から隔てられた風蓮湖は根室市と別海町にまたがる周囲96キロの汽水湖で、面積は59.01ヘクタール。根室市「槍昔」まで延びる岬によって南北に分断されているような形をしていますが、春国岱が位置しているのは湖の南側です。







こちらは春国岱橋から眺めた根室湾。波の静かな穏やかな海が広がっていますが、右手に連なる岸辺は根室半島の北西海岸で、その遥か前方(画像左手)が根室市街地方向。すぐ前方の右手にはネイチャーセンターのある森が見えています。







風蓮湖と根室湾との境に架かる春国岱橋を渡った先にある駐車場に到着。地理院地図には橋から4.3キロほど先まで第1砂丘伝いに道筋が記されていて、そこがお目当てだったのですが、残念ながら車やバイクで進めるのはここまででした。春国岱をその崎へと進むにはバイクを降りて歩くしかないみたいです。

なお、駐車場には周辺マップを記した案内板が立っていて、それによれば春国岱には海辺を進むコースや、木道を通って湿原や森へと向かう5つの散策コースが設定されているみたいです。全て回ると10キロを少し超える距離になりますが、どれも平坦コースなので、隅々まで回ってもたぶん半日はかからないと思います。







→ 迂回路入口はこちら 長靴レンタルできます!
この先、地面がぬかるんでいる箇所がございます。
長靴のレンタルを行っておりますので、
ご希望される方は【春国岱原生野鳥公園ネイチャーセンター】までお越しください。
散策路の入口に設置されていた立て札には長靴をレンタルする旨が記されていました。春国岱では砂丘と砂丘の間に湿地が広がっているので、本格的に散策するには長靴が必要みたいです。でもそこまで頑張るつもりはないので、長靴は必要ないな。

また、同時に「迂回路入口」なる看板も設置されていましたが、それは散策路として整備された木道が破損してしまい、その補修工事のためらしかったです。







というわけでWRは駐車場でお留守番。さっそく第1砂丘沿いに春国岱を歩いて進んでみますが、駐車場の片隅のこの地点が散策路の迂回コースの開始地点です。

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