懐かしの下北 紅葉ざんまい林道探索 (4日目) 林道探索の書 〜今日もどこかで林道ざんまい〜 
探索日 2019.11.24 
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山のある宇曽利山湖にほど近い県4号線にあるドアノ沢林道の入口にやってきました。4日目となる本日からは下北半島の紅葉林道を本格的に巡っていきますが、まずはメジャーといわれる林道の紅葉を楽しみながら、それと同時に前回訪れた時からその後の集中豪雨や台風で林道がどのように変化しているかの現状確認も行うつもり。当初は同じ県4号線に入口があって、むつ矢立温泉からもほど近い栗山林道経由でドアノ沢林道にアプローヒしようと思っていたのですが、栗山林道のワイヤーゲートはさらに鉄壁化されていたためパス。こちら側からの入線となりました。
→ 林道標を眺める!
→ 10年前(2011 / 平成23)の同地点!

クロモジ
アノ沢林道を初めて訪れたのは10年前の夏のこと。久しぶり感がたまらなく込み上げてきますが、盛夏の頃と違って秋の季節はまた格別! 標高352mの林道入口付近では、木々の色付きは紅葉最盛期の一歩手前状態にまで進んでおり、これならばドアノ沢林道での紅葉もかなり期待できそうな予感です!

くしまった小砂利質のフラットダートをたどっていくと、途中で搬出を待つ木材が山積みとなった土場を通過します。しかし、土場では木材搬出トラックのタイヤが地面の土を激しくこねくって路面は溜息が出るほどヌタヌタに・・・。
タ場と化していた土場を抜けてWRを進めていくと、林道標はないですが、林道地図が掲げられた2つの看板が立つ分岐に到着。左折側は引き続きドアノ沢林道で最終的には正津川林道へと抜けていますが、廃道化している恐れが大きくて現在も通り抜けられるのかについては不明。一方の右折側は栗山林道で予定ではむつ矢立温泉付近の入口からここに抜けてくるはずでしたが、鉄壁化されたゲートに拒まれてしまったんですね。ここはそんな場所ですが、まずは右折して栗山林道に進みます。
→ 水源かん養保安林看板(左)を眺める!
→ 水源かん養保安林看板(右)を眺める!
→ 10年前(2011 / 平成23)の同地点!

ヤマブドウ

小さな紅葉
アノ沢林道から栗山林道へと乗り継いで進んでいきますが、こちら側は木材搬出の大型トラックが走行した形跡がなくて走りやすかったです。落ち着いた雰囲気の中、ダート沿いに色付く紅葉を眺めながらのんびりつ進むことができました。

ハウチワカエデ
すれ違うオフバイクや車もなくて、静寂な雰囲気が漂う栗山林道のダートでは、道すがらに広がるヒバ林に混ざってハウチワカエデが紅葉していました。その都度立ち止まって見上げてしまいますが、陽射しを受けて光り輝く黄色や赤がヒバの暗緑色に映えてとても華やかだったなぁ。

トチノキ

ハウチワカエデ
じ林道でも木々が色付く秋の季節は道すがらの森が色付いて、新緑や夏の頃と比べてその雰囲気は華やかなものへと変わります。そして普段は緑一色に包まれて目立たない広葉樹も、この時ばかりは爛々としてくるみたい。

光り輝く紅葉
に左へとカーブを繰り返しながら緩い下りとなったダートをたどっていくと、やがて鋭角の切り返しで右折分岐していく湯ノ沢林道分岐に差しかかります。湯ノ沢林道を示す林道標は設置されていませんが、湯ノ沢林道の名称は先ほどの水源かん養保安林看板の林道地図で確認可能。しかし、ここは延長距離およそ3.5キロのピストンなので立ち入らず、そのまま直進して栗山林道をさらに進みます。
→ 10年前(2011 / 平成23)の同地点!

ブナ

アブラチャン

オオモミジ
ノ沢林道分岐を過ぎてさらに下って行きましたが、その先1キロほどの地点で引き返します。引き返し地点はドアノ沢林道分岐地点から200mほど標高の下がった場所でしたが、その理由は路面崩落とか倒木に遭遇したからではありません。道すがらの紅葉に緑色を帯びた葉が多くなってきたような気がしたからです。本日の林道探索の目的は林道の通り抜けではなくてあくまでも美しい紅葉であり、他にも再訪したい林道がまだ多くあったので、隅々まで走っていてはとても時間が足りないです。

いうわけで先ほどの湯ノ沢林道分岐地点を再び通って引き返し中。そのまま緩く登坂してドアノ沢林道からの分岐地点を目指します。ちなみに先ほどのドアノ沢林道分岐地点に立つ林道地図(2つ並んだうちの左側のやつ)には、湯ノ沢林道の記載があって、なぜかここからドアノ沢林道分岐地点までの区間も湯ノ沢林道として記載されています。当サイトでは栗山林道区間として紹介していますが、そういうわけなので、初めてやって来ると栗山林道か湯ノ沢林道かで混乱しやすいんですね。
アノ沢林道に戻ってきました。ここからは再びドアノ沢林道を進んで途中で右折分岐している伊勢川林道に入ります。その後は伊勢川林道を一騎駆けに走り抜けてR279号線(むつ市大畑町正津川)経由で正津川林道に回り込む・・・まあ、そんな計画です。

かし、計画は少し甘かったです。ドアノ沢林道を進んでいくと再び土場が現れてしまい、木材搬出トラックのタイヤが作り出した猛烈なヌタ場が出現。そこをやり過ごしてもさらに土場が現れるの繰り返しでヌタ場は際限なく続き、一面の泥海状態のため撮影のためWRを停車させることもできず、泥まみれになるわ、転倒しそうになるわで神経をすり減らすばかり・・・。というわけでドアノ沢林道からの退出を決意、反転可能な地点でくるっと方向転換して逃げ出すしかなかったです。現状、ここを探索するとしたら林業作業が休みの時か、路面が乾燥している時しかないでしょう。泥濘化した林道で木材満載のトラックが前から現れたら・・・それこそ最悪です。

秋の宇曽利湖
アノ沢林道を逃げ出して宇曽利湖の湖畔で休憩中・・・。伊勢川林道経由で正津川林道に向かう計画は、予想外であった路面の泥海状態によって没となりましたが、正津川林道へは恐山側からもアプローチできるのでさほど慌てません。ちなみに、いわゆる「恐山」と呼ばれる菩提寺は学生時代に訪れており、その時に宿坊に泊まって賽の河原や恐山温泉も訪れているのでパス。やはり観光よりも林道なんだぜぇ!
山から県4号線を薬研方向に少し進むと、宇曽利湖から唯一流れ出す河川の正津川を渡る「恐山橋」があって、そのたもとに正津川林道の入口があります。標高が高い宇曽利湖周辺は全山が錦の紅葉で眩いばかりでしたが、しかし、観光地の紅葉にはあまり興味がないので、すぐに林道の紅葉へと向かってしまうんだよなぁ。
→ 林道標を眺める!
→ 10年前(2011 / 平成23)の同地点!

秋の正津川
津川林道に入線しました。以前訪れた時にダートはフラットでとても走りやすかったことを覚えていますが、状況的にはさほど変わっていないみたいです。入線すると硫化水素が溶解して腐卵臭が漂う正津川のほとりを進んでいきますが、道すがらには早くも猛烈な輝きを放つ錦絵のような紅葉が現れます。

ミズナラ

風にそよぐ紅葉
さか、これほどだったとは! 右手の木々の隙間に見え隠れする正津川を眺めながら進んでいきますが、秋の正津川林道は凄まじい黄色に包まれていました。秋晴れの快晴に照らされて、黄葉したブナやカエデが放つ光は林道を明るく照らしだし、空間全体が黄金色に輝いているじゃないですか!

秋の正津川
いばかりの秋の色彩に包まれた正津川林道。正直、そこまでとは想像しておらず、そのあんまり過ぎた紅葉の美しさに言葉を失います。遠路はるばる下北半島までやってきた甲斐があるというもので、るんるるんっと心躍らせながら進んでいきますが、しかし、紅葉林道探索の現実は甘くはなかったです。なにやらダートの行く手が白茶色に包まれているなと思って近づいてみると・・・?
、やられた・・・! 白茶色に見えていたのは倒木でした。予定では正津川林道を通り抜けてむつ市大畑町に行き、同じむつ市大畑町にある佐藤ヶ平林道の入口に向かうつもりだったのですが、正津川林道は通り抜け不可能であることが判明したので県4号線で薬研経由で向かうしかありませんが、しかし、その場合はかなりの迂回を強いられます。佐藤ヶ平林道入口まで正津川林道経由だと約11.6キロですが、それが薬研経由では倍の22.5キロ・・・。ちぃ、面倒臭せえ展開になったぜぇ!
→ さらに紅葉探索を続ける!
→ 探索中止!
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