江戸沢林道 / Edosawa 林道探索の書 〜今日もどこかで林道ざんまい〜 
探索日 2017.12.30 / No.T-016 
 [ 所在地 ]那珂川町(旧馬頭町) [ 状態 ]ピストンダート [ 接続林道 ]所林道 [ 分岐林道 ]-
 雰囲気はやや暗めなれど小砂利系で走りやすい植林地帯の真っ只中へと進むピストンダート

珂川町の所林道から分岐する支線林道である江戸沢林道の起点です。県232号線から所林道に入線して道なりに進むと、左折する砂川林道の分岐を過ぎた少し先で現れる右折ダートが江戸沢林道ですが、実はここ、訪れるのは今回が初めてではありません。過去にも通りがかったことがあるのですが、その時は探索時間の都合上、残念ながら泣く泣くパスしたという経緯があるので、「今回こそは!」と改めてやって来たというわけなんですね。
戸沢林道入口の様子です。ブロックタイプの林道標が設置された入口にはお約束のチェーンゲートがありましたが、しめしめ、よく見れば支柱の残骸が虚しくその姿を晒しているだけで鎖は張られていないじゃないですか。なぜかゲートはすでに廃ゲート化されていたようで、おかげで幸先の良い探索スタートを切ることができました。
→ 林道標を眺める!
ざ江戸沢林道のダートに乗り込むと、出迎えてくれたのは小砂利質で走り心地抜群なワダチダートでした。それは「極上」ともいうべき状況でしたが、その一方で昼間だというのに鬱蒼と茂るスギの樹木のせいで林道はかなりの薄暗さです。どれくらい暗いかと言うと、それは路面を照射するライトの灯りが見えるほどだったかな。
がて林道左手の傍らにささやかな細流が寄り添ってきましたが、これって林道名由来の江戸沢の流れ? 林道は沢の流れる谷間伝いに緩く登っていきますが、でも沢の流れはささやか過ぎました。わざわざ立ち止まって眺めるほどの水辺の景観はなかったです。
道標発見! その後、気がつくと江戸沢の流れは左手の鬱蒼と茂った樹林の中に消えてしまいましたが、その代わりに路肩が不自然に広がったこの地点で林道標と思しき鉄板タイプの標識を見つけました。しかし、鉄板は完膚なきまでにサビが回って赤茶けた状態。果たしてこれが「林道の証」なのかの疑しさもありましたが、でもなぜここに林道標がある?
→ 林道標を眺める!
茶けた正体不明な標識を過ぎてその先になおも続く江戸沢林道のダートを進みますが、ここは関係車両の立ち入りもたまにあるのでしょう。四輪のタイヤで程よく踏みしめられた小砂利質のワダチダートは大いに走りやすい状態でしたが、時として気温が氷点下にもなる冬の林道ならではの現象が路面に発生しているのを随所で目撃したんだっけ。
→ 路面を眺める!
く維持管理がなされて荒れが全く見られなかった江戸沢林道の路面。道すがらに広がる植林地も手入れが行き届き、放置で荒廃した植林地特有の陰鬱な暗さはありません。そういえば江戸沢林道のある那珂川町は、日光と並んで栃木県を代表する江戸時代から人工造林が行われてきた林業の盛んな場所なんだよな。そのことは那珂川町が大田原市、那須烏山市、那須町と共に「八溝林業地」と呼ばれていることからも分かります。
れにしても江戸沢林道は見通しがいいなぁ! 雑草が冬枯れした山林内にアップダウンで蛇行する道筋がよく見えていたのがとてもいい感じ。林道の寒気は厳しかったですが、その一方で、真冬だというのに駆け抜ける爽快感を感じてしまいます。
高線をなぞるようにウネウネと蛇行しながら急斜面にへばりついて延びるダートをたどっていくと、道すがらの植林の中に無数の大きな青いカゴが置かれているのを見かけました。林道では時として奇天烈な物を見かけますが、これは一体なんだろう?
→ カゴを眺める!
ぇ、ここが終点?! その後、とある地点で林道標が路肩に設置されているのを発見しました。ダートは1本道で状態だったため、延長開設区間の起点を示す林道標なのかと思いましたが、違いました。よく眺めてみると、それは意外にも江戸沢林道の終点を示す林道標だったんですね。行き止まりの林道にもかかわらず、その途中で「林道区間」が終わってしまう林道って稀にありますが、江戸沢林道もそのような林道だったみたいです。
→ 林道標を眺める!
→ 振り返る!
点を示す林道標が現れましたが、ダートがさらに続いているのに「はいそうですか」と引き返すほど素直じゃないので、さらにその先へとWRを進ませます。相変わらず走りやすい路面状況が続きますが、ダートはコースアウトは死亡を意味する険しい植林斜面にへばりつくように延びていて、進むほどに地形的な険しさが増していきました。
れは凍結してそこだけ白く積雪していた水溜り箇所。なだらかな登り坂が続く道すがらには、冬の陽射しが差し込む地点もあったのですが、陽射しが差さない日陰地点ではこの通り。水溜りの前後数メートルは寒気で路面の土が凍土と化してガチガチでした。
まめに緩い蛇行を繰り返しながら作業道にしては快適すぎるダートが続きます。冬枯れして見通しの良くなった樹林の隙間からは、冬晴れの陽射しが所々で明るく枯れ葉まみれの路面を照らしていましたが、冬の凍りつくような寒気に包まれた山林内では、多少の陽射しがあっても体感温度的には寒いことに全く変わりないです。
かなか末端地点が現れず、江戸沢林道のその先に続くダートを奥へ奥へと誘い込まれるかのように進んでいきますが、やがて勾配は下りに転じます。すると路面はいつしか湿り気を帯びた土質へと変わり、冬枯れした雑草に薄く覆われてきます。ピストンの末端地点特有の状況であり、それはあたかも芝生を進んでいるようなモコモコとした感触だったかな。
して坂道を下りきると唐突にT字路が出現しました。ダートは二手に分かれてさらに続くと思われましたが、しかし、残念ながら左右どちらもすぐ先で道筋は消滅していました。でもその末端地点まで綺麗な芝生状態であったのは不自然であり、明らかに藪刈りされて手入れの行き届いた状態でしたが、ここは一体どのような場所になっている?
→ 左折側の様子を眺める!
→ 右折側の様子を眺める!
む、ここまでだな。分岐の左折側は倒木が確認されたのでパス。緩い下り坂になっていた右折方向に進んでみましたが、いくらも進まぬうちに道筋は自然消滅に近い形で途切れてしまいました。進める道筋がなくなったので江戸沢林道の探索はここで終了ですが、それにしてもここは藪が勢いづく夏にはとんでもない状況になっていそう。藪借りが行われ、また冬枯れの時季なので見た目的には美しいフカフカな芝生状態でしたが、夏の季節はおそらく人の背丈を超える高さで藪が滅茶苦茶に蔓延っているとみた!
→ 探索終了!
→ 引き返して所林道に向かう!
→ その先を眺める!
→ 振り返る!
→ 空を眺める!
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