所林道 / Tokoro 林道探索の書 〜今日もどこかで林道ざんまい〜 
探索日 2019.12.27 / No.T-012 
 [ 所在地 ]那珂川町 [ 状態 ]完抜半ダート [ 接続林道 ]- [ 分岐林道 ]砂川林道江戸沢林道所林道バラフジ支線・大室林道・一本杉林道
 延長距離はさほどないが、残存ダートもあって支線分岐も豊富な完抜け半ダート

城県大子町との県境に位置する那珂川町の県232号線大内「光崎」にある所林道の入口にやって来ました。ここには林道標も設置されているのですが、のんびりとした田舎の風景が広がっているのでボーッとしていると通り過ぎちゃうかもしれません。林道入口はかなり見落としやすいので「光崎バス停」または「←大室矢又」の標識を目印にするといいでしょう。
道から分岐して開始している所林道の起点はこんな感じです。雰囲気はまさに一般道そのものであり、林道くささが全くありません。しかし、それでいながらここには「林道の証」がちゃんと存在してます。それをデジカメにおさめるべく周囲をウロウロしましたが、おかげで住民の方から挙動不審がられてバツが悪かったぜぇ。
→ 林道標を眺める!
道から分岐して所林道へと入線すると、しばらくは民家の家並みの中を進みますが、やがて民家も途絶えてその先に見えていた山林内に入っていきます。植林のスギ林が広がるよくある里山そばのありふれた山林風景で、とくに変わったところはありません。
暗いスギ林の中を進んでいくと、たまに森がぱっと開けて耕作放棄地が現れたりします。それは人口減少と過疎によって荒地と化した水田や田圃の跡で、各地の林道を探索しているとよく見かけますが、はたして日本の農業と食料自給率は大丈夫なのかと心配。
→ 路肩を眺める!
んな感じで進んでいくと、やがて右手に分かれる砂川林道分岐に差しかかります。うっすらとしたワダチダートが左カーブしていきますが、分岐の股の地点にくたびれ果てた鉄板タイプと木杭の林道標が立つ砂川林道はピストン。ゲート封鎖もなくて途中で砂川分先林道を分岐している美味しい支線林道なので、通りがかったら立ち寄ってみてもいいと思います。
→ 林道標を眺める!
→ 砂川林道に突入!
川林道を左手に分岐すると、すぐ先で今度は右手に江戸沢林道の分岐が出現。コケむしたブロックタイプの林道標が設置されている江戸沢林道もピストンで、入口にゲートが設置されているのですが、いつも開きっ放し。廃ゲート化されているくさいので、ここもぜひ!
→ 林道標を眺める!
→ 江戸沢林道に突入!
戸沢林道の分岐を過ぎてなだらかな上り坂で進み、大内川支流のささやかな沢を跨ぐ所林道の舗装路。相変わらずアスファルト区間が続く路面は正直味気ないですが、それでも道すがらの景観にどことなく漂う林業くささが次第に濃くなってきます。
「フォワーダだ!」やがて林道路肩に無人で置かれているフォワーダを見かけました。車体前方に張り出したエンジン配置で木材積載時のバランスに優れるフォワーダは、駆動力を確実に伝えることができて機動性が高い林業マシン。林道では違和感なく景色の中に溶け込む林業重機であり、そしてこいつが現れたということは・・・?
はりな。フォワーダの留置された脇を通ってさらに進むと、伐採されて枝打ちされた大きな丸太の木材が路肩にごろんと置かれ、小枝が散乱していました。おかげで舗装の路面は著しく狭められており、道すがらに作業道じみた趣が色濃く漂います。木材搬出の土場を設けるだけのスペースがないのか、ここでは道を完全に塞ぐ形で搬出トラックを止めて、木材を積み込むみたい。カーブミラーがうまい具合に木材のストッパーになっていますね。
枝をパキパキと踏みつけながら、事実上の土場と化していた区間をゆっくりと前進します。入線直後は生活道路そのものでしたが、ここまで林業臭く雰囲気が激変していたとは! もしも木材の搬出作業に遭遇していたら、ここは通れなかったかもしれません。
近はそろそろ伐採の頃合いなのか、きれいに枝打ちされたスギが林立する中を静かに前進中。枝が払われたことで見通しも良くなり、道すがらに漂う雰囲気には清々しいものがありました。そして嬉しいことに、気がつくと路面はいつの間にかダートに変わっています。
→ 付近を眺める!
→ 景色を眺める!
の後しばらく進んでいくと伐採区間は終了します。植林と雑木の入り混ざった区間へと進みますが、路面に荒れやガレは見られずダートはいたってまとも。すれ違う車両や人の気配も全くなくて、冬の静寂さに包まれたひっそりとした雰囲気が良かったです。
して右手に現れるのが所林道バラフジ支線の分岐。それを示す赤茶にサビた鉄板タイプの林道標がポツンと設置されています。所林道バラフジ支線はゲートのある雰囲気の暗いショートなピストンですが、嬉しいことに廃ゲート化されているようなので、本線探索ついでに立ち寄っておくのもいいでしょう。
→ 林道標を眺める!
→ 所林道バラフジ支線に突入!
林道は大内川支流の沢伝いに進むコースですが、やがて沢の流れがすぐ側にまで寄り添ってきます。流れは飛沫をあげて流れ下るような急流でなくて、小川のようにゆったりとして落ち着いた感じ。ただし、立ち止まって眺めるほどの景観ではなかったかな。
→ 付近を眺める!
らに進むと林道に沿って細長く続く荒地が現れてきますが、ここも耕作放棄。林道の途中には「大室」集落があり、そこに近づいたようですが、田圃がこのような状況では集落の現状も知れたもの。「限界」集落を越えて無人の「消滅」集落となっていそうな予感です。
→ 路肩を眺める!
→ さらに所林道を進む!
→ 探索中止!
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