生い茂る夏草で幅員も狭まりがちですが、路面状況的にはここまで特に異常は認められなかった真昼岳林道のダート。「この林道、本当に通行不可になっていたの?」といった感じです。まあ、それならそれで別にいいですけどね。 | |
そんな感じで進んでいくと、やがて案内板の掲げられた左折ダート分岐地点に到達します。真昼岳林道はこの辺りで「真昼本沢」と名を変えた本内川を離れ、その支流である小松倉沢沿いに進んでいくのですが、平坦なフラットコースの序盤区間はここまで。いよいよ本格的に登坂して県境へとアプローチする中盤の山岳区間がスタートします。でもここには行く手の悪い状況を暗示するかのように「通行止」看板と1基の鉄パイプ冊が! 一瞬ドキリとしますが、災害箇所の復旧も完了して「通り抜けられた」との噂もあるため、これは無かったことに・・・。
→左折ダートを眺める! →案内板を眺める! |
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鉄パイプ冊の脇を失礼させていただき、いよいよ県境の峠へと至る勾配区間へと前進開始! そしてこの先は過去に多くの通行不可状態を発生させた自然災害多発区間。はたして情報通りに越県して完抜けできるかどうか不安と期待が入り混ざった緊張する瞬間でもありました。 | |
真昼岳林道ではもうお馴染みとなった国有林入口からの里程を示す立札。ダート開始から6.0kmとのことですが、まだ先は長いというのに怯んでしまうような物凄い山深さはなんとしたことか! 視界に入るのは夏の陽射しに焼かれてムンムンとむせかえる濃厚な緑のみでした。 | |
どこを眺めても濃厚な夏の緑一色な光景の中にいきなり現れるコンクリ橋。跨いでいるのは小松倉沢の流れで、まずは沢沿いにその源流部へと遡っていきます。そしてこの付近から本格的な連続登坂区間が開始するみたい。いよいよといった感じで武者震いです!
→沢の流れを眺める! |
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小松倉沢の橋を越えてその先に見えていた勾配にとりつきますが、路面はここを境としてガレてきます。路面に所々で露出した岩盤には拳大の玉石が夥しく散乱。酷くガタガタでかなり走りにくい状況でした。ここ、勢いよく乗り込んだならば転倒の可能性がかなり高いです。 | |
しばらくすると玉石まみれでガレた路面は落ち着いてきますが、その代わりに土砂崩れ跡が現れました。路面を埋めていた土砂を取り除いたせいか、幅員が不自然に大きく膨らんでいます。というわけで、ここはザクザクに砂利が敷き詰められてすでに復旧されていましたが、かなり大規模な土砂崩れが発生していたみたい。
→斜面を眺める! |
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土砂崩れ跡を過ぎて夏草まみれの山深いワダチダートをたどって進みます。現状としては支流の松倉沢沿いに真昼本沢の右手の山中へと分け入って前進している最中であり、そのまま真昼本沢の源流部を大きく左に回りんで登坂、県境の峠を目指しているのですが、前進するにつれて路面の砂利の多さが次第に目立ってきます。 | |
そしてあれよあれよという間にこんな状態に。おそらく大雨によって路面が洗われた結果だと思いますが、大量の砂利と岩石で路面はズルズル! タイヤに絡み付くような感触はバランスを崩しやすいため気を引き締める必要があるでしょう。某ツーリング○ップルにはこの区間は「ラフ」と記されていますが、本当のところはそれを大幅に通り越しています。 | |
う〜ん、鉄パイプ冊で簡易封鎖していただけあって、確かにここはガレていますね。ガクガクとした岩盤と散乱する岩石でかなり進みにくく、また所々に亀裂が走っていました。超ハードないわゆる「河原状態」とまではいかないものの、それを眺めた瞬間に「うは!」っとなってしまうような状況でしょうか。テクニック云々は別としてゆっくり進む必要があります。 | |
それでも構わずに進んでいくと、散乱する岩石が次第に大きくなっていきます。その変化に嫌なものを感じてしまいますが、案の定ありました。ボコッとえぐれた路肩崩落地点がね! 先ほどの鉄パイプ冊はこれを警告していたようで、四輪はここで完全にアウトですが、オフバイクでならば通過するだけのスペースがあります。ただし、その部分は岩石が散乱しているのではなくて堆積しているので、その点にだけは注意して下さい。
→現場を眺める! |
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現場を振り返るとこんな感じ。その高さと地層が露出した道床の危うさが確認できます。探索時でこの状態であったので、「50年に1度」の大雨がなぜか頻繁に発生する当節、さらなる大雨で明日にでも完全崩落となる事態も大いにあり得るでしょう。ここ、そうならないように祈るのみ・・・。 | |
四輪では現状として物理的に完抜け不可能であることが判明してしまった真昼岳林道。予測はしていましたが、やはり芳しくない状況ですね。東北のメジャーといわれるロングダートは、ここ数年でどこも荒れてしまったのが現状であり、真昼岳林道も例外ではなかった模様。なので数年前の林道情報はもはや全く当てにならないのが実際のところだと思います。そしてとりあえず路肩崩落を一つ越えたからといって楽観はできません。 | |
でもまあ、オフバイクならではの身軽さで路肩崩落を突破できたのは幸いでした。こうなったら、ここから先はもう林道ライダーの独断場。「絶対に通り抜けちゃる!」と志気も大いに高まります! 砂利まみれでズルズルな路面は続きますが、一騎駆けに突き進むのみ! | |
さらにしばらく進むと小松倉沢沿いに登坂してきたダートはやがて切り返すように反転、今来た方向へと戻るような形で沢筋から離れ、完全なる山中へと進路を変えます。ここから山腹を徐々に登り詰めて標高およそ900mの峠を目指すというわけですね。
→さらに真昼岳林道を進む! →探索中止! |
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