姫ヶ岳林道 / Himegadake 林道探索の書 〜今日もどこかで林道ざんまい〜 
姫ヶ岳林道 [1] [2]
村記念碑を過ぎるとすぐに右折ダートが現れますが、これは露熊集落の民家跡へと続く、かつての生活道路だと思われます。現在はスギ林に囲まれた草ボーボーな荒れ地となっているみたいですが、この先に以前は集落の家屋があったんですね。
→右折側の様子を眺める!
村「露熊」集落を抜けてさらに続く姫ヶ岳林道のダートですが、やがてその名を「務沢」と名を変えた露熊川源流域の沢を跨ぎます。そしてここから上小阿仁村を目指す山越えの本格的な山岳ダート区間がいよいよ開始するみたい。
→務沢を眺める!
沢の橋上から眺めた行く手の様子です。この後すぐに右方向へとカーブして本格的な登坂区間が開始します。参考までに現在地の標高はおよそ250mほどですが、上小阿仁村との境界に位置する峠の標高は450m。その高低差200mをこれからガンガンに登っていきますよ!
沢の流れが左へと消えると、急カーブの連続する勾配を登坂していきますが、ここでようやく発見! なにをって、もちろんそれは姫ヶ岳林道の「証」です。とあるカーブ地点の路肩にさりげなくポツンと立っていた木杭タイプの林道標。最悪朽ちて消滅、もしくは設置されていないのかと諦めかけていただけに、これは嬉しかったなぁ。
うやく林道標を目にすることができ、これで心置きなく姫ヶ岳林道を前進できるというものですが、その後も登り坂は途切れることなく連続しました。尻に伝わるガタガタ感は決して小さくはないですが、それがいかにも山岳ダートらしくて逆に良かったです。
射しがサンサンと照りつけるダートは明るさに満ち溢れていますが、それでいながら周囲は思わずハッと驚くほどの山深さでした。山岳林道たるに相応しいこのシチュエーション、そして「今現在、周囲数キロ四方にいるのは自分のみ!」と思ってしまう隔絶感もまた格別でした。人里遠く離れた深山の趣がとても素晴らしいです!
切れることなく連続する勾配を登坂していきますが、次第に上空が大きく開けて標高を感じるようになってきます。それにつれて山岳ダートの風情も濃厚となり、大量の岩屑が斜めに堆積した小規模な崖崩れなども目にしました。山岳林道といったらこれであり、そのいかにもな荒々しい雰囲気にほれぼれとさせられます。
「露熊林道発見!」そんな感じで山岳ダートの趣を味わいつつ登坂していくと、勾配の途中で左へと下って行く露熊林道の分岐を発見しました。ご覧の通りここは展望台のように視界が開けた地点。恐ろしく濃密な深い山中の森へと降りていく露熊林道の様子が確認できたんですね。そしてここには木杭タイプの林道標もちゃんと設置されていましたよ。
→景色を眺める!
→露熊林道の様子を眺める!
だ上小阿仁村へと入っておらず林道の先は依然として長いですが、おそらく露熊林道分岐の前後区間のこの辺りが姫ヶ岳林道の景観的なハイライトだと思います。峰越えする林道らしく、急峻な斜面にへばりつくダートの険しさと共に、そこから望める景色が素晴らしいんですね。落ち込むような崖に面したこの地点では、路肩落ちは即死亡を意味しますが、得難い山の景観にしばし立ち止まって見とれてしまいました。
→景色を眺める!
すがらに望める山の景観を存分に楽しみながら、尾根付近の斜面伝いに姫ヶ岳林道を進んでいきます。荒々しく露呈した岩肌むき出しの斜面や、剥離した岩屑が散乱する路面、そして落ち込むような谷に面した危うい路肩・・・などなど、雲一つない快晴のもと、峰越えする林道ならではの素敵なシチュエーションで魅せられる区間が続きました。
リル溢れた崖っぷち区間がしばし続いた後、ダートはそのままの標高を保ったまま尾根筋付近の鬱蒼たる樹林の中へと進んでいきました。路肩は猛烈な薮の壁状態であり、圧迫感著しいクマザサが密生しています。
小阿仁村との境界に位置する峠に向かって徐々に高度を上げつつ進んでいるので、道すがらの雰囲気は開けた爽快なものと思いきや、この鬱蒼たる薮じみた樹林の雰囲気は一体どうしたことか! 藪山徘徊を好む登山マニアのおっさん報告によれば、この辺りの山は気軽にハイキングできる大人しい山ではなくて、藪山ばかりであるというのも納得でした。本当の山の中というのは薮にまみれて自由に散策できるような植生ではないんですよね。道すがらにそれを実感できる森のシーンが連続します。
→路肩を眺める!
密な樹林の真っただ中を進んでいるかと思えば、一方ではこのような路肩崩落も・・・。探索時に全面崩落していなかったのは幸いでしたが、それでも路肩のすぐ脇が凄まじくえぐれていたんだっけ。あと1回、もう一度大雨にでも見舞われたならば、一気に崩れてしまいそうな危うい感じです。そしてここ、天気は快晴なのに地面はなぜか水浸しでした。
「怪しい分岐!」そんな感じで鬱蒼感著しいダートを進んでいくと、やがて正体不明なダート分岐が出現! こんな山中で地図にも未掲載な支線ダートの発見に嬉しくなってしまいましたが、すぐにその手の類のダートであることが分かります。なぜって、林道標が設置されていないことに加えて、ダートの向かう右手は猛烈に繁茂する薮の壁だったので・・・。
→分岐ダートの様子をうかがう!
いうわけで無名ダートの分岐地点は左折します。手前からだとどちらに進むべきか一瞬迷うかもしれないですが、右折側の薮に埋もれたダートの様子を眺めればすぐに迷いは解消。ここで道間違いをやらかす可能性はゼロです。
→さらに姫ヶ岳林道を進む!
→探索中止!
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