ピストン状態で地図に記載されている安兵衛林道が完抜けしているかどうかはさておき、とにかく進めるところまで前進あるのみ。その先も相変わらず廃れ状態であり、途中には危うい箇所もありましたが、幸いにして道筋そのものははっきりしていました。 | |
その後、ダートは明らかに標高を下げていきます。それにつれて一時は鳴りを潜めていた草深さがまたぶり返してきましたが、この程度でまったく問題はありません。さらにこのまま下っていけば陸奥湾に面した外ヶ浜町の湯の沢林道あたりへと抜けられるとの期待が高まります。 | |
峠から下っていけば山裾の森へと入って草深くなるのは当然のこと。草むしたダートの脇には巨大なお化けフキがはびこって徐々に鬱蒼さが増してきますが、そんなの関係ないな! ここを下りきれば完抜けして林道退出は確実っス。そんな希望を抱きながらるんるん気分で前進ですよ! | |
ここはすでに市販の地図にも地理院地図にも記載されていない区間につき、どこをどのように下っているのか不明。そしてここはまだ「安兵衛林道」区間であるかどうかも定かではありません。行政区域的にはすでに今別町から外ヶ浜町へとその境界を越えたと思われますが、峠を挟んで林道名が変わるのはよくあること。すでに「安兵衛林道」から「湯の沢林道」へと乗り継いでいるのかもしれませんね。根拠はありませんが、そんなことを考えながらWRを進めます。 | |
「土場だ!」さらに進むとその先に路肩が少し開けた土場が現れました。といっても探索時には木材は1本も見当たらず、そこは雑草むした土場の跡といった方が適切だったかも。いずれにしてもここまで木材搬出のトラックが通っていたということですが、まさか、これまでの草深く廃れた区間を延々と?! う〜ん、現状ではそれも考えにくく、やはりこの先の外ヶ浜町側から通っていたと考えるのが妥当なのですけどね。
→展望を眺める! |
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「もらったぜぇッ!」ルート的にどこをどのように抜けてきたのかよく把握できていませんが、とにかくすぐそこに陸奥湾が望めたことから、今別町から外ヶ浜町へと入ったことを確信。また、土場が出現したことからも山裾の林道出口まではさほど距離はないと思われました。振り返れば今別町側の林道入口からここまで長くしんどかったですが、あとはこのまま山裾まで下るのみ。まだちょっと早いですが、安兵衛林道完走のいいしれぬ達成感と安堵感につつまれちゃいました。 | |
「えぇッ?!」で、林道出口を目指して土場を出発しますが、なんと、すぐ先の地点でダートはいきなり夥しい薮に埋没! それはこれまでの区間では見られなかったほどの濃密な茂り方であり、地面の土もほとんど見えません。林道ライダーを怯ませ撤退させるに十分な凄みのある状況です。う〜ん、これまでの道のりを延々と後退するか、それとも距離的には圧倒的に近いこの先の林道出口を薮漕ぎで目指すべきか…。ちなみにWRは「行っとけ!」と言っていました。 | |
それにしても酷い薮! 薮は林道の夏の風物詩とはいうものの、ここはそこいらの近所の原っぱの薮とは状況が異なります。一寸先もわからない薮をかき分けて進む緊張感はかなりのものですが、いずれ路面回復すると信じて進むのみ。そうでなけりゃ、とてもやってられませんよ。 | |
薮埋没区間に突入してからかなり進んできましたが、路面回復の兆しが全くうかがえません。密集した薮から被る心的負担も徐々に増大。う〜ん、距離的には山裾まであと少しなのに…。この悪しき状況は、この先どこかで路面崩壊や土砂崩れなどで林道が廃道化しているとしか思えません。ここ、まさに限りなき放置です。いや、放棄かな。 | |
「安兵衛林道、まさかこれほどであったとは…」その先の未だ見ぬ林道出口の出現を信じて進んできましたが、それもここまで。僅かなダートらしき痕跡はさらに下って続いていましたが、薮の猛威はここにいたって爆発! もはや物理的に立ち入る隙はなかったです。逃げ出したくなる雰囲気の中、WRを反転させられるだけのスペースがあったのが不幸中の幸いでしたけど…。というわけで安兵衛林道は本来は完抜け林道である可能性は大でしたが、現状がこれなのでもはや事実上のピストンです。むぅ、真夏の津軽の薮山林道、現実はそんなに甘くはなかったか…。
→探索終了! |
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