探索日 2006.07.29
No.C-098

畑塩井戸線 ■南房総市 ■半ダート
■県258号線沿いの「畑」地区から山中へ延びる

 連なる山々がおりなす房総ならではの奥深さを実感できるピストン林道  

 ↓入線後しばらくは鬱蒼としたジャングル状態ですが、中盤以降は開けた感じ
 で道すがらの眺めは、房総とは思えない山深さを実感できて素晴らしいです。


……こんな感じ……
■県道258号線畑地区から大日山より連なる山並みを抜けて御殿山方面を目指して延びるピストン半ダート。起点直後及び途中に舗装区間が存在する。県道から入線すると細かなカーブ登り坂でジャングルじみた山裾の森を抜けつつ徐々に高度を稼ぎ、中盤以降は山の尾根伝いに延びている。景観的には前半こそ鬱蒼とした森に囲まれて視界はきかないが、後半区間の尾根地帯で望める房総の奥深い山々の眺望は特に素晴らしい。虫食いの舗装区間は残念だが、雰囲気的な良さにはそれを補って余るものがあるだろう。ちなみに当林道の終点付近には公衆トイレの完備された御殿山へのハイキングコース入口があり、徒歩でなら隣接する神子線へ抜けることも可能。

■県道沿いに林道標の立つ畑塩井戸線の起点です。緩く蛇行している県道から緩い坂道のストレートで舗装路が延びています。画像では前方方向に当たる増間ダム方面からやって来ると、鋭角に切り返すような形になっているので、ここは勢いあまっての通り過ぎに注意してください。なお、余談ですが、この起点付近の県道沿いには増間温泉の案内板があります。そんなに離れていないので興味のある方は探してみてください。
■落ち葉の散乱したジメジメと湿った感じの起点直後の直線区間をを進みます。路面上に木々が大きくせり出してトンネル状態になっており、入線早々、すでに鬱蒼とした雰囲気がありました。このストレートを末端まで進むとやがて前方に右手カーブが現れ、ここから細かくカーブを繰り返すようになります。
■気が付くとコンクリ簡易舗装に変わっていた舗装路をたどって進むと、カーブの途中に土砂崩れが発生していました。なぎ倒された樹木や岩コロの混じった土砂が路面に堆積、ほとんど道を塞いでいましたが、路肩に十分な広さがあったので、ここは全く足止めを喰らうことなくすんなりとパス。土砂が路面を越えて左手の谷まで達していなかったのが幸いしたようです。
→現場検証!
■土砂崩れ地点を過ぎると路面は草の茂ったワダチダートになりました。ダートはほぼ1車線の道幅で、断崖のような山の斜面ぎりぎりの地点に沿って登坂しています。ここは落ちたら即死亡しそうなスリルある区間で、相変わらず森の木々は濃く、路面に覆い被さるように茂っていますが、所々で眺望がきくので雰囲気的には悪くはありません。
■しばらく進むとダートが途切れて舗装路が現れました。ひょっとしてここは以前に大規模な土砂崩れでも発生したのでしょうか? それを契機に復旧を兼ねて虫食いダート状態になったとか? その事情は分かりませんが、舗装路は山肌を大きく回り込むようにゆったりとしたカーブでさらに登坂しています。
→景色を眺める!
■カーブを大きく回り込むと今度は急峻な山肌にを切り崩して設けられた半切り通しの断崖地帯が続きます。ここはちょうど先ほど路肩から見えていた道筋地点になりますが、位置的には山の尾根付近にあたるため、路肩の木々が開けて周囲の視界がきき、なかなか爽快な区間になっています。路肩から景色を眺めてみても、見渡す限り山の尾根が連なり、かなりの山深さを実感できるでしょう。
■その後さらに前進すると、再び舗装路が途切れてまたダートが現れます。路面は砂利質で適度に締まっているので走りやすいのは良いのですが、景観的には路肩の木々が邪魔をしてこの先しばらくはあまり視界がきかなくなってしまいました。
■クネクネとしばらく登坂ダートを登って前進すると、おおよその坂道区間は終わったらしく、やや平坦がかったストレートッぽい区間になりました。切り立つような左手の山の斜面が印象的ですが、相変わらず道すがら野眺望はききません。その代わり、右手の杉の木が真夏の日射しを遮る木陰を作るてくれているので、ちょっと一息入れるのにはちょうど良い感じです。
■時折カーブを交えつつ、直線区間を進むとやがて前方の木のトンネルの先に広場だと思われるような、何だかぽっかりと開けたような地点が見えてきました。ひょっとしてあの地点でエンドかも…? と想像しながら、やや草むしてきた砂利ダートをたどります。
■で、その手前から見えていた開けた場所がこの地点(進行方向は手前側)です。ここは眺望のきく小さな広場のようになっており、絶対に入る気はしませんが、公衆トイレも設置されていました。ここで今来た方向を振り返ってみると、切り返す形で右折分岐がありますが、こちらは御殿山へのハイキングコースを兼ねた山道になっています。ここをたどれば御殿山経由で隣接する神子線の終点へと抜けられますが、間違ってもオフ車で抜けようなどとは思わないように…。
→眺望を眺める!
■広場で一服したら再び前進開始です。遠目に一パッと見した感じでは、この地点で終点になっているような気もしますが、畑塩井戸線名物の廃軽トラの脇を左手にカーブしてまだその先が続いています。広場まではまれに通行もありますが、ここより先へはそれもほとんど無いらしく、ダートもここから先はホカホカの土質に変わっています。
→畑塩井戸線名物?!
■土質ダートをたどって広場の先からさらに前進しますが、僅かに緩く右カーブして少し進んだ地点でプツリとダートが途切れてしまいました。ここより先にはもう道は無く、ただ土盛りがしてあっただけで、その先は完全な森状態になっています。よって、ここで引き返すより他はなく、畑塩井戸線の探索はこれにて終了となりました。
→探索終了!