探索日 2007.05.20・2008.11.03
No.F-046

田代山線 ■檜枝岐村(福島県)・日光市(栃木県) ■半ダート(数10メートルの舗装区間あり) ■接続→諸沢川衣線・馬坂線
■福島県檜枝岐村「水引」地区(湯ノ花温泉地先)付近より栃木県日光市「土呂部峠」付近を結ぶ

 期間限定が惜しまれるが、日程をやりくりするだけの価値はあり!  

 ↓田代山線の見所はなんと言っても栃木県側の県境付近。雄大な景色を眺めつ
 つ走れます。ただし栃木県区間は期間限定、福島県側のみなら通年進入可能。


……こんな感じ……
■福島県と栃木県に跨る県越えダート。現在は県道350号線となっているが、栃木県側入口直後に掲げられている地図には「村道田代山線」と記されている。ここが林道→村道→県道の順に昇格したのかどうかは分からないが、通称「田代山林道」として有名。ダートは県境を境に雰囲気が大きく異なり、福島県側はあまり展望のきかない森林地帯を坂道が連続、栃木県側は僅かに勾配がかった平坦路が続き、随所で雄大な眺望が望める爽快なコースになっている。路面は固く締まったフラットダートで大型車も通行可能なほど整備が行き届く。ただし、栃木県側入口と県境地点に強固なゲートが存在、秋の一般車解放期間以外は県越えすることはできない。

■栗山・舘岩線(県道350号線)の福島県側入口です。いわゆる「田代山林道」ですが、通行可能期間が限定されているため、オフの聖地と崇められているダートでもあります。栃木県側は入口にゲートがあるため、一般解放期間以外は突入不可能状態ですが、福島県側にはそれがないので県境の峠までならいつでも突入可能状態になっています。というわけで、ここでは福島県側から春口と、通行可能期間の秋口の探索を併せて紹介してみたいと思います。ちなみに、この地点は横T字路になっており、左折側には舗装林道の諸沢川衣線が延びています。
■春口(07年5月20日時点)の田代山線の入口の様子です。 ゲートが未設置なため自由通行状態になっていますが、その代わりに「この先積雪のため通行止」の看板が。春先の山岳林道ではあまり勝ち目のない残雪との戦いとなりがちですが、ここはゲートがないだけまだマシでしょう。






 ←一般解放期間中には「通行止」の看板も鉄パイプ柵もなし!
■入口から少し進むと、左手の斜面に登坂していく分岐がありました。今こうして眺めてみると、名無しもしくは作業道くさいですが、少し進んだ先の右側の路肩に標識があったような気が。でもそれが林道標であったのか、そうでなかったのかは失念してしまいました。
■走っていると路肩の木々に隠されて気付きにくいですが、いつの間にか右手に沢の流れが寄り添ってきます。所々で木々の隙間からチラホラと水面が見えていたので、とりあえず路肩から覗き込んでおきました。
→沢の流れを眺める!
■その後、沢の流れはどこかに消えてしまい、ダートは落葉松の森の中に差しかかりました。ここは心なしか、ダートがややストレートっぽくなっており、路肩に茶色く堆積した針のような落ち葉に深まった秋を実感しますが、春口には目に染みる新緑の緑が、秋口には鮮やかな黄色が楽しめる気持ちの良い区間です。




 ←春先の目に染みるような新緑もなかなかのもの。
■落葉松の森を抜けて進むと左カーブの途中に直進する分岐がありました。もちろん、ここに標識類は見当たらず、やはり名無し支線か作業道といったところでしょう。春先の探索時には気が付いたこの分岐ですが、秋口に再訪したときには、そのまま気が付くことなく通り過ぎてしまいました。ということは、やはり大した分岐でもなさそうです。
■おっと、前方にいきなりガードマンが! どうやらこの先で林道補修作業が行われているようで、ここで数分待たされてしまいました。雪に閉ざされる冬も間近だというのに補修ですか…。まあ仕方がないでしょう。




 ←春先には注意を促す看板があるのみでした。
■工事地点を抜けると再び落葉松の森に差しかかりました。こちらは春先の様子ですが、路肩には早くも生い茂ったクマザサがビッシリと! 遠目には緑の絨毯状態で綺麗ですが、実際には藪深くて足を踏み入れることはできないでしょう。幅員が広いのでいくら茂っても何の影響もないですが。
→クマザサの藪を眺める!





 ←こちらは秋口の様子。路肩のクマザサも勢い衰えて明るく開放的な雰囲気です。
■切り返すようにクネクネとカーブを繰り返して少しづつ登坂して進みます。周囲にはクマザサが相変わらず茂り、探索時には明るくカラっとした晴天に恵まれはしましたが、周囲はやや荒涼とした雰囲気です。この後、しばらくはこのような区間が続きます。





 ←ここは秋口にも紅葉は見られずにどんよりとした感じでした。
■徐々にではありますが、ダートはジワジワと山肌に沿って登坂していきます。路肩にはポツンと切り残されてハダカ状態で冬枯れした木立が1本のみ。紅葉が見られなければ、ここは冬も迫った寒々とした光景に早変わりです。
■路肩の左手が大きく落ち込んだ谷間の縁に沿って進みます。それにしても、ここまで標高が上がるともう紅葉は終わってしまったのでしょうか? 道沿いの左手路肩に僅かに紅い紅葉が見えますが、どことなく淋しい雰囲気で、なんだか寒さが身に染みてきます。





 ←こちらは春口。雰囲気的には余り変わりませんが、山の木々が緑付いています。
■谷間に沿って山肌を断崖状に切り開かれたダートを進みます。山岳ダート特有の険しい雰囲気が良い感じですが、ここは地形的に相当危ういのか防護ネットが張られていました。ちなみに、ここからダートは僅かな下りに転じていますが、そこを下って進むと…。
■大きく開けた駐車場が現れます。公衆便所が1棟立っているだけで特に何もありません。この少し先には田代山湿原への「猿倉登山口」があるので、登山者や観光客はそちらへと向かってしまうのでしょう。探索時にはご覧の通り誰もおらず、とりあえずここで一服してはみたものの、何となく落ち着かないので早々に先へと進んでおきました。
→振り返る!




 ←春に探索したときには車が1台だけ止まっていたっけ。
■駐車場を後にして、平坦な幅広な砂利ダートをたどって進みます。期待していた紅葉もすっかり終わった様子で、目に付く山々は冬の訪れを待つばかりといった所です。今のところ、探索時にはここまでに1台のオフバイクや車ともすれ違っていません。走ってはいるのでしょうが、絶対的な数が少ないのかも…。
■で、しばらく進むとたどり着くのが、ここ「猿倉登山口」になります。いわゆる田代山・帝釈山への登山口であり、田代山湿原経由で川俣桧枝岐林道の馬坂峠に抜けられるようで、路肩の駐車スペースには登山者の車が数台止められていました。田代山線の福島県側の入口にゲート封鎖がないのは、やはりこの登山道があるからなのでしょうか?
→さらに田代山線を進む!
→もう飽きた…