探索日 2007.03.18
No.F-107

大森線 ■棚倉町 ■半ダート ■分岐→白子川線・樺沢線・大森支線
■県60号線「戸中」地区から県377号線(旧久慈川林道)「大梅」地区とを結ぶ

 八溝山への重要ルートを担う快適山越えダートは走りやすさだけは抜群!  

 ↓かなり快適で高速巡航も可能な大森線のダート。少々、整備され過ぎている
 感じもありますが、その分、ストレスなしに走行できると思います。


……こんな感じ……
■県60号線と県377号線とを結ぶ山越え林道で、棚倉方面から八溝山へと向かう際に通行頻度が高い重要ルートを占める1本。コース的にはやや単純で、どちらの県道側から入線しても、まずは連続する勾配で登坂、気が付くと下りに転じて、それを降りきった地点が終点となる。広大な雑木や植林の展開する山間部を抜けているが、暗さはなくてどちらかと言えば明るい雰囲気のする大森線だが、景観的には道すがらに小さな沢の渓流が併走して望めるくらいで、さしたるものはない。久慈川沿いに点在する土場へのアクセス路であるため、路面は整備が行き届いて走りやすい反面、運が悪いと木材搬出トラックに遭遇することもある。

■県60号線 「戸中」地区にある大森線の入口です。大森線は県60号線から旧久慈川林道ことダート県道377号線(八溝山線)とを山越えにて結ぶショートカット林道であるため、県377号線において現在 (2012年1月時点)部分的に閉鎖冬季閉鎖の処置とは別)されている区間内へと合法的に入線できる唯一のルートとなっており、とくに八溝山に入口のある真名畑八溝線へと向かう場合には重宝する1本と言えるでしょう。とまあ、前置きはこれくらいにしてさっそく入線してみます。
→入口を振り返る!
■県道から大森線に入線すると、舗装状態にて田圃脇をなだらかの登り坂で登坂していきますが、すぐに左折で別れていく半ダートピストンの白子川線との分岐地点に差しかかります。そして大森線はここからお待ちかねのダートが開始、固く締まったフラットな砂利ダートが出迎えてくれました。
→白子川線に突入!
■白子川線との分岐地点よりスタートしたダート区間を進みます。ご覧の通り幅員も広くて快適に進めますが、走行中、ふと後方に目を向けると、砂利ダートの常として濛々たる砂埃が巻き上がっていましたよ。四輪先行車に追いついてしまったら最悪ですが、そうでなければとても爽快です。
■山肌にどこまでも広がる、杉やヒノキの植林地帯を突き抜けて延びるダートをたどって行くと、やがて「戸中第2土場」が現れます。かなり広いその敷地には搬出を待つ大量の木材が筏状に積み上げられていました。大量の木材が発するヒノキチオールの濃厚な香りがプ〜ンと漂ってきそうな、いかにも林業活動が盛んな林道ならではの光景です。
■県60号線からの入口の看板に記されていた戸中第2土場を末端まで進むとY字分岐が出現。ゲートの設置された左手が大森線本道で、右折側はゲートの設置された樺沢線となっています。すぐそばに付近の林道地図が掲げられているので、眺めてみるといいでしょう。ちなみに、大森線側のゲートはいつ来てみても必ずオープン状態にありますが、樺沢線のゲートが開かれているのを見たことは一度もありません。
→樺沢線に突入!
■参考までに樺沢線との分岐地点を振り返ってみましょう。前後直進が大森線で、手前左手が樺沢線、前方右手が戸中第2土場入口となっています。なお、戸中第2土場はかなり規模が大きいので、ここには飯場のようなプレハブ造りの詰め所のような休憩小屋が建てられています。
→詰め所を散策!
■戸中第土場を過ぎてその先へと前進します。希に木材搬出トラックが通行するであろう固く踏み固められたダートは、なだらかに小さな沢沿いに緩い登り坂で水平チックに続いていました。しばらくこんな感じで進んでいくと、やがて本格的な山越え勾配区間へと差しかかり始めます。
■その後、本格的な連続した登坂区間へと突入すると、やがてこのような分岐が現れました。大森線本道は言うまでもなく道なりの左手で、分岐地点には「←中ノ沢土場」と記された看板が掲げられています。そして右手は大森支線の入口になっているのですが、大森支線の林道標はすでに朽ち果ててしまったらしく、残念ながらどこにも見当たりません。
→大森支線に突入!
■大森支線との分岐地点から大森線本道の行く手を眺めてみるとこんな感じ。蛇行した登り勾配区間がさらに山の斜面に沿って続いています。なので、この坂道をスピードに乗って下って来ると、この支線の入口は勢い余って通り過ぎてしまいがちですよ。とは言っても、大森支線はゲート封鎖されているので、別にそれでも構いませんけど…。
■ダートは両脇を雑木や植林の森に囲まれているので、景観的なものは望めないですが、それでもここはちょうど山越えをする区間です。上空だけは大きく開けているので、雰囲気的には暗さはなくてそれなりに爽快感はあるかもしれません。そんな光景の中、ダートはさらに登坂して続きます。
■そしてたどり着いたのがちょうど山越えをするこの地点。とくに展望が望めるわけでもなく、全くの無名峠状態になっています。ふと気が付けば、そこから先は下り坂になっていた、といった感じです。なお、ここでの進行方向は前方から手前ですよ。
■峠を越えたので、今度は進行方向の右手に沢の流れを従えての下り区間が開始します。景観的には雑木と植林の森が広がり、これは登り区間と変わりはないですが、途中にはこのように1本だけなぜか伐採を免れた巨木が路肩に残されていたっけ。
■ダートの右手に併走する沢の流れを眺めつつ、途切れることなく連続する下り坂を降りてゆくと、今度は左手の斜面を登坂する分岐ダートが現れます。その正体は「小中沢保安林管理道」であり、それを記したが入口脇に設置されていますが、残念ながらここは封印状態にあり…。
→小中沢保安林管理道!
■小中沢保安林管理道入口を過ぎてさらに下って(進行方向は前方から手前)進みます。ダート沿いにチョロチョロと流れる小沢の流れをチラチラと眺めつつ進んでいくと…。
■このようにいつ来てもオープン状態にあるゲートの設置された県377号線(旧久慈川林道)に突き当たって大森線は終点を迎えます。ここは林道沿いに流れる小沢が久慈川へと合流する静かな落ち着いた地点であり、大森線走破後にちょっと一服するにはちょうど良いかもしれません。これにて大森線の探索は終了ですが、地図上ではここを右折すれば八溝山方向へ、左折すれば県60号線方向へ抜けられますが、現在はそれぞれにゲートが設置されていることは先述の通り。
→探索終了!
→振り返る!
→右折側(八溝山方向)を眺める!
→左折側(県60号線方向)を眺める!
→久慈川の流れを眺める!
→周囲を眺める!