2022 北海道林道探索ツーリング 8月10日(水)雨のち晴れ 林道探索の書 〜今日もどこかで林道ざんまい〜 
14日目  名寄市「名寄 Nayoro→ 枝幸町「枝幸 Esashi もどる  









ガソリン給油量 7.35L 給油回数3回 ガソリン代 1359円 総走行距離 190.1 km / ダート走行距離 95.0 km トップへもどる


おはようございます! 北海道林道探索ツーリングも今日ではや2週間、名寄市で迎えた14日目の朝です。寝覚めに窓から眺めた空は、一面鉛色の雲に覆われて今にも泣き出しそうな怪しい空模様。今日の名寄市付近の天気予報は一応「曇り」であって、雨ではないのですが、しかし、これは油断のできぬ状況かと・・・。







現在時刻は午前6時30分。芳しくない天気に急かされるかのように、今朝は雨が降り出さないうちに早めに出発すべく、目覚めたらすぐに食堂に向かって朝食を食べますが、二条旅館野この日の朝食メニューは以下の通り。

塩ジャケイカの塩辛キンピラゴボウハムキュウリのお新香おかめ納豆生卵味付けノリ味噌汁白いごはん梅干し牛乳

昨夜の夕食はガテン系のガッツリメニューでしたが、今朝は定番の朝食メニュー。お約束の塩ジャケに加えてハムと塩辛がプラスされているのが好印象だったかな。夕食が豪華でも朝食は意外と質素という残念なケースはたまにありますが、これは合格! 全て残さずガンガンに食べて今日の林道探索に備えることができました。







朝食を済ませたら、さっさと荷物をWRに括り付けて出発準備完了! 1泊2食7300円を払ってお世話になった二条旅館を出発しますが、駐車所には同宿の方のWRがまだ止められたままでした。時間はまだ7時と早いので、皆さんまだゆっくりとして出発するのは自分が一番早かったみたいです。







二条旅館を出発したら、静まり返った朝の名寄の市街地を進んで最寄りの国道R40に向かいます。朝の出勤時間帯だというのに相変わらず通りには誰もいませんね。







R40に入ったら「美深町」に向かって北上しますが、今日は内陸の美深町から美深歌登大規模林道経由でオホーツク海に面した「枝幸町」まで移動します。

延長距離が軽く30キロ超えをしている美深歌登大規模林道の探索が今日のメインディッシュとなりますが、せっかくなので途中で分岐している美深町道加須美峠函館線を立ち寄りピストンで「函岳(はこだけ / 1129.3m)」まで往復するつもり。

そして美深歌登大規模林道経由で枝幸町に入ったら、風烈布林道に乗り継いで枝幸市街地を目指し、ついでに枝幸近郊のケモマナイ林道もつまみ食いしちゃう計画ですが、それはまさに北海道林道ツーリングではお約束のルートですが、鉄板ルートだからこそ、林道ライダーならば一度は訪れておきたいルートでもあるんだよな!







名寄から美深までおよそ20キロ。名寄〜美深間は無料共用の名寄美深道路(名寄北IC〜美深北IC)が並行していますが、わざわざ高速を利用する意義は見出せず、ストレートがひたすら続いてガラガラな国道を高速巡航で一気に走り抜けます。

しかし、美深へと向かう途中でいよいよ空模様が怪しくなってきてしまいます。雨から逃げるように早めに宿を出発したのですが、結果は逆効果。そのことによって、北の方角へと遠ざかる雨雲に自分から追い付いてしまったような状況です。









うぅ、最悪だぜぇ・・・。その後、美深の市街地に入る手前でとうとうザザァーと本降りで雨が降り出してしまい、タイミングよく通りがかった国道沿いのセイコマ美深店の軒下に逃げ込んで緊急避難! 雨宿りがてらその場にぼ〜っと立ちすくんみ、雨が小康状態になるのをしばらく待つしかなかったです。

ちなみにここ美深町は昭和60(1985)年9月17日に廃止された国鉄美幸線の始発駅があった町。美深〜仁宇布(にうぷ)間21.2キロを1日4往復で結んでいた美幸線は「日本一の赤字線」と呼ばれ、かつて美深町長が東京銀座に赴いて美幸線の切符を販売してアピールしたことで有名になったことがありましたが、それも今は遠い昔の話だな〜。







美深の市街地の上空を高速移動で流れ去っていく雨雲。雨脚は結構激しかったですが、セイコマの軒下で15〜20分くらい雨宿りしていると、あら不思議。当方の晴れ男ぶりが発揮されたのか、この通り雨は止んでしまいました。 行く手の上空はまだ怪しく雨雲に覆われていましたが、雨はもう降らないと睨んで出発します。







雨が止んだら林道に向かう前に、国道沿いで見かけたエネオス美深大通南SSでしっかりと給油しておきます。ハイオクL / 180円で1.07L(192円)しか入らなくて申し訳なかったですが、まあいいか。延長距離の長い美深歌登大規模林道を訪れる場合は、ここが最後の給油ポイントになるので、そんなこと言ってる場合じゃねーし!







美深の市街地を抜けてR40をさらに音威子府村方向に進み、美深町「富岡」で右折して美深町道14線に入ります。国道沿い「函岳」への案内板が立っているので迷うこともありません。そして国道から370mほど進むとJR宗谷本線の踏切が現れますが、その傍に小さな無人駅の「初野駅」がありました。







ディーゼルカーが1両止まるのがやっとな板張り簡易ホームの初野駅です。眺めているのは美深方向ですが、初野駅は1948(昭和23)年6月に「仮乗降場」として設置され、1959(昭和34)年11月に仮乗降場から昇格して「駅」になっていますが、しかし、1日の平均利用客はたった3人なのだそうです。

停車するのは普通のみで時刻表は以下の通り。()内は行き先。
[ 上り ]7:11(旭川)/ 8:16(名寄)/ 13:44(名寄)/ 18:27(名寄)
[ 下り ]8:26(稚内)/ 15:33(稚内)/ 17:11(音威子府)/ 20:16(音威子府)







やや!? 誰もいない雨上がりの初野駅にたたずんでいると、鉛色のぶ厚い雲間から太陽が顔を出し始めたじゃないですか! うふふ、やっぱり俺って晴れ男?!







となれば初野駅に長居は無用。さっさと美深歌登大規模林道入口へと出発します。あともう少し待てば8時台の普通名寄行きと稚内行きのディーゼルカーがやって来るはずですが、しかし、撮り鉄ではないのでそこまで待つつもりはねーし!







宗谷本線の踏切を渡って町道14線を760mほど進むと道680が合流してくるので、その後は道道伝いに進みますが、道すがらには放牧場がどこまでも広がっています。







雨上がりの放牧場でお馬さんが群れて草を食んでいるのを見かけました。美深町の放牧場では、町内や道外からの牛や馬が5月〜10月中旬まで預けられますが、放牧料金は乳牛と肉牛はだいたい1日190〜210円、馬は50〜210円くらいなのだそうですよ。







R40から美深町道14線ヘと進み、さらに道680に乗り継いで進んでいくと、やがて道680の終点に行きつました。国道からの距離およそ6.5キロ。幅広な2車線舗装路が途切れた地点で現れたお待ちかねの美深歌登大規模林道入口です。







1本道状態で道道から接続して開始している美深歌登大規模林道入口の様子です。いきなり舗装が途切れてダートが始まり、傍に道標と注意看板が立てられています。美深歌登大規模林道を示す林道標はなぜか設置されていませんでしたが、いよいよ延長30キロ超えのロングダートが開始するのかと思うと武者震いが止みません!







注意 この先砂利道
歌登 Utanobori 62km
函岳 Hakodake 27km
加須美峠 Kasumi Pass 17km
道標には美深町と枝幸町の境界に位置する「加須美峠(かすみ / 729m)」までの距離と、峠から分岐して函岳までの距離、そして枝幸町「歌登」までの距離がそれぞれ記されていますが、おお、半端なく長いダートの距離が素晴らしいな!

そして、それと同時に記されている「この先砂利道」の表記には、ダート好きな林道ライダーならずとも、心にぐっと込み上げてくるものがありますなぁ!







熊出没注意 美深町
うむ。歩きや自転車ならば、クマ除けの鈴やラジオ、クマ撃退スプレーなどの持参が必須だと思いますが、しかし、エンジン付きならそこまでの必要もないでしょう。







いざ、枝幸町のオホーツク海を目指して美深歌登大規模林道のダートに突入しますが、うへぇ〜、先ほど降った雨で路面は酷いビチャビチャ状態・・・。

瞬く間に足回りが泥水まみれとなって出鼻を挫かれますが、しかし、ここは林道ライダーならば一度は訪れたいと願う美深歌登大規模林道です。所詮行き止まりのピストン林道ならともかく、退くなんて気はこれっぽっちも起きなかったぜぇ!







美深歌登大規模林道に入線すると、やがて右手に「右の沢川」が寄り添ってきますが、先ほどの雨で川は若干増水状態だったかな。飛沫を上げて轟々と勢いよく流れる川面を眺めつつ、雨上がりでビチャビチャな水辺のダートを進んでいきます。







林道沿いに流れる右の沢川の様子。天塩川へと流れ込む天塩川水系の支流ですが、川幅も広くて水量も豊か。秋にはサクラマスも遡上していそうな感じがします。

美深歌登大規模林道はしばらくはこの右の沢川伝いに進んでいきますが、やがて川筋から離れて軽く山越えをします。その後は山一つ隔てた「美深パンケ川」沿いに遡って進み、加須美峠を目指していくコースになっているみたいです。

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