探索日 2010.05.29
No.C-nameless-8

名無し林道線 ■勝浦市 ■全線ダート ■接続→杉戸線
■松野地区の大谷溜池脇から杉戸線とを結ぶ

 半崩落状態の素堀隧道を抜けた先も放棄系の廃道状態に…  

 ↓とにかく雰囲気が暗めなので、走ることにのみ徹しておきたい1本です。廃
 道系が好みの方なら面白いですが、そうでないならば遠慮しておいた方が…。
……こんな感じ……
■杉戸線から分岐して松野地区へと延びる連絡ダート。市販地図などではあたかも通り抜けられるように記載されているが、現状としては杉戸線寄りにある素堀隧道が半崩落を起こしているため、道としての役割はすでに放棄されている。よって、杉戸線側からだと素堀の入口までしか進めない(極めて僅か)が、反対側の松野地区側からならば、大谷溜池沿いにある程度進むことが可能。ただし、こちら側からアプローチしても溜池上流部にてダートは完全に廃道化してしまい、素堀の出口までたどり着くことはできない。なお、走行可能な松野地区側の区間だが、幅員は狭く、路面は土質で加えて溜池の水際を走るため、やや緊張感を強いられるだろう。通常時においてもそのような状況であるため雨天直後の突入は大変危険であり、自殺行為といえる。また、松野地区側の入口にはゲートがあるが、これはセルフで開閉可能。総じて沿道の雰囲気は大変暗く、鬱蒼とした雰囲気が漂っているので、そういうのが苦手な方は立ち入らない方が無難。ちなみに当名無し林道の紹介にあたっては、掲載画像を多用したために延長距離があるかのように思ってしまうかもしれないが、延長距離は短めであることを付け加えておきたい。

■チェーンゲートが張られてしまい、ほとんど合法的には通行が叶わなくなってしまった杉戸線は有名ですが、その杉戸線から分岐する半崩落状態の素堀隧道のある名無し林道の存在も、杉戸線を探索したことのある方なら気が付いていると思います。 具体的には杉戸線をR297号線「杉戸」地区方向からやって来ると、杉戸第1支線の分岐を過ぎた先で左手に分かれているこのダートです。
■そしてこの名無し林道には杉戸線から分岐直後に、このような素堀隧道が現れるのですが…。
■その内部は落石が鬼のようにガラガラと堆積、半崩落状態であることもよく知られています。こんな状態なのでオフバイクで素堀を抜けることはまずできません。素堀の先の状態が気になっている方も多いと思われますが、復旧の気配はまるで無し。なので、ここは一生指をくわえて待っていてもその先の様子を知ることはできないでしょう。
■ちなみにこの名無し林道はルート的には付近のR297号線 (県82号線ではありません!)に完抜けしているのですが、杉戸線からの突入は完全に不可能かと。よって残る手立ては国道側からのアプローチしかありません。というわけで、国道側の入口地点である「松野」地区のGS前へとやって来ました。このGS脇の曲がり角に入って道なりに進めば、やがてお目当ての名無し林道のダートが現れるはずです。
■R297号線沿いのGS脇を入ってしばらく舗装路をたどって進むと、 急坂を登りきった地点にある大谷溜池の脇にダート開始地点がありました。が、しかし、そこには○行○破の余地すらない鉄壁の守りのフェンスが! なんてこったとがっくりするものの、フェンスをよく眺めてみると…?!
→フェンスを眺める!
■ぎぎぃ…。
■予想に反してフェンスは自由通行状態にあったため、ここは合法的にその先のダートに突入することができました。でも通過後はフックを戻して元通りに閉めておくのをお忘れなく。
→大谷溜池を眺める!
■害獣除けフェンスを通ってその先のダートに乗り込みます。路面は一雨来たらぐちゅぐちゅになりそうな土質、幅員は狭く、せり出した樹木の小枝が無数に散乱していました。そしてなりよりも、ここにはワダチ跡が全くありませんでした。ダートは自由通行状態にありながら、車両でここに入り込む者は全くいないようです。
■その理由は現地を訪れてみればすぐに納得できるはず。ダートはフカフカしているものの、路面状態的には酷く荒れているわけでもなく小慣れた四輪なら通行できる状態ですが、ご覧の通り道筋は溜池の水際すれすれに設けられており、しかも幅員はかなり狭めに。ここでは僅かなコースアウトも許されず、それはそのまま即水没を意味するようです。なので、よほど度胸のある勇者さん以外は車で乗り込もうなどとは思いもつかない状況かと…。オフバイクでさえもかなりの精神的プレッシャーを感じてしまいます。
→大谷溜池を眺める!
■そしてここは特に幅員が狭い上に加えてカーブしていた地点。もちろん、オフバイクでなら十分な幅ですが、車となればほんとにぎりぎりかと。しかも路肩のすぐ脇は水際だし…。
■振り返って眺めてみるとこんな感じです。せり出た樹木の枝と無数の倒木がとても嫌な感じで邪魔をしていました。通常であれば乗り越えるなり脇を通れば済むことですが、なにせすぐ脇は水際なので、安全を採ってそいつらを蹴りどかしてからの通行することに。ちなみに画像はドカっと蹴りどかした後の状態です。
■ちなみに、この地点でオフバイクに跨って走行しているとこのような感じに見えています。前方がカーブしていて、ただでさえ狭い行く手の様子が見えず、路面には枝などが散乱、しかも右手はストンと落ち込んだ水際。「ここ、大丈夫だろうか…」と不安になりますが、XRを反転させるのには幅員が狭過ぎなので進むしかありません。スリップが恐いので雨天直後には来ない方がいいかも…。
■倒木のあったカーブ地点を過ぎて、さらに水際に沿って進みます。この「水際」ですが、こうして眺めてみるとそのすれすれさが分かると思います。灰色がかった水面とダート路面の高低差があまりないため、かなりそれを意識させられてしまうかと。ま、オフバイクでなら幅員的には十分ですけどね。大雨で水位が上昇したらここはどうなるんでしょうか?
■で、進行方向側から振り返るとこのような感じに。ダートが山肌と水際との僅かなスペースに頼りなさげに延びている様子が見てとれます。ここではモコモコとした路面でのフラ付きやスリップが恐いので、なるべく山肌寄りに前進しておきました。
■そしてたどり着くのがこの地点。ここは橋ではなく、堰堤となってダートが溜池を分断するように横断していました。よってこの地点の両脇は水際となっており(最上段の画像参照)、何となく不思議な感じもしますが、ダートはこの先にもまだ続いているようです。
→ここで探索を打ち切る!
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