大場線

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■迷わずゲー○脇を失礼させていただき、早速その先へと突入します。ゲートを越えると周囲の山深さがより増してきたようで、前方に見えてくる山肌にもうっすらと紅葉が確認できるようになってきました。いよいよ本格的な山岳区間の開始といったところでしょうか。
■先述のゲート地点までの路面は、アスファルトであるのか砂利なのかよく分からないボロボロな状態でしたが、ここにきて路面は純粋なダートとなりました。フラットな感じで今の所は走りやすいですが、この先どう変化していくのかは分かりませんけどね。
■その後、小さなガレた枯れ沢を跨ぐ粗末な小規模なコンクリ橋がありました。沢の氾濫時に痛めつけられてしまったのか、酷くボロボロ状態になっています。そういう姿を眺めると、やはりここは険しい山中の林道。人為的に設けられた人工物を打ち砕かんとする厳しい自然の力を感じますよ。
→沢を眺める!
■下界はまだ紅葉が進んでいなかったのでここまでほとんどそれを意識していませんでしたが、ここまで標高が上がってくると嫌でもそれが目に付くようになってきます。やっぱり秋はいいなぁ。
■紅葉といっても純粋な紅だけでなく正確には黄葉も混ざっているんですね。高所ならではのピリっとした心地よい肌寒さを感じつつも、爽快に晴れ上がった静寂そのもののダートにて独り占め状態にで眺める紅葉は最高の贅沢でしょう。聞くところによると、紅葉の名所でもある日光いろは坂では、押し寄せる車の渋滞で通常20分程度の距離の通過に2時間もかかってしまうとか。いくら綺麗であってもそれを眺める環境にも影響されますよ。芋洗い状態では紅葉なんて…ね。
■おお、なんとなく左手が大きく開けてきましたよ! まるでそこに展望でも望めそうな雰囲気ですが、実は左手は深く大きな谷となっており、その他に無効の山肌にも一面の紅葉が見頃を迎えていました。これだけの深山地帯でありながら大きく開けたこの開放的な雰囲気は、紅葉の時季ならずともなかなかのものです。
■ただし、この区間の路面は少々ガレた感じとなっているようで、ご覧の通りこぶし大の玉石が散乱していました。通過する際に乗り上げる震動がなかなか大きく、油断するとあらぬ方向へと振られる場面も。跳ねて暴れるハンドルを力でねじ伏せてここはやり過ごします。ま、といってもガレの程度としてはなんてことないですけど。
■その後も紅葉の見所は続きましたが、特に素晴らしかったのがこの地点。先述したダートに沿って延びる谷間の対岸に連なって延びる山肌にはそれがびっしりと! はからずも偶然の一致か、それとも天の配剤であるのか、ちょうど紅葉の見頃に遭遇してしまったようですよ。あっはっは!
→紅葉を眺める!
→紅葉を眺める!
■まるで全てが良いことずくめな秋の紅葉林道ですが、実はその弊害もあるんですね。それは一々立ち止まってしまうのでなかなか前進できないことであり、その結果、ただでさえかかり過ぎな探索時間が大幅アップしてしまうこと。フ…、我ながら困ったもんです。
■「あぁ…、こんな所にまでアスファルトが!」道すがらの紅葉を堪能しつつさらに前進することしばし、突然行く手に今度は正真正銘の舗装区間が現れてしまいました。なんとも無粋な展開ですが、ここが小松原湿原へのアプローチ道を兼ねていること思えば、それも仕方ないのかもしれません。紅葉は相変わらず美しいというのに、路面がこんなじゃねぇ…。
■ですがご安心下さい。この舗装区間は幸いにして短く、すぐにダートが復活していました。大場線もここまでやって来ると、あらかた勾配区間は過ぎたようであり、大きく開けた山頂的な雰囲気の中を平坦っぽく進むようになってきます。そしてダートはこれまで以上に心地良い感じに!
■「や・ば・い…!」山の山頂に平坦に延びるダートをさらに前進すると、前方に三角屋根の山小屋風の建物およびその脇に角材を積んだ軽トラが! 通常、世間一般的では日曜日はお休みであると決まっているのに、どなたかが作業しているようです。それが林道関係者でないことをを祈りつつそろりと近づいてみますが、軽トラはあっても幸い(?)にして付近に人影は無し! どうやら、三角屋根の建物は小松原湿原目当てのハイカーのための公衆トイレであって、軽トラは修繕か何かでやって来ているようでした。ギクリとした展開でしたが、というわけでようやく小松原湿原入口までたどり着きました。
→三角屋根の建物を眺める!
■そして「小松原トイレ」の少し先の右手が小松原湿原への入口になっていました。ここから右手の藪の奥へと木道が延びており、路肩には2種類の案内板が設置されています。ただし、この小松原湿原入口ですが、車でここまで乗り付けることができないため、訪れるハイカーは極めて少ないと思われ、雰囲気的に荒れて寂れた感じも否めません。車両はダメでも徒歩でなら正々堂々とやって来れるのですが、なにせゲートからここまで120分も歩かなくてはいけないというのは、もう致命的でしょう。よって、紅葉の見頃でもあるのに付近には人の気配はまったく感じられませんでした。湿原探索ではなく大場線探索が目的なので、あまり深入りはしませんでしたが、せっかくなので付近を少し散策してからさらに先へと進むことにします。
→案内板(手前)を眺める!
→案内板(奥)を眺める!
→「小松原湿原」入口を眺める!
→振り返る!
■大場線のダートは小松原湿原入口の先にももちろん続いていますが、入口を過ぎるとこれまで以上に紅葉は鮮やかさを増し、それと同時に周囲の森の雰囲気もさらに自然色の度合いが濃くなってきた感じです。そしてコース的には湿原入口を過ぎたこの辺りからそろそろ大場線〜小松原線ルートの核心部へと差しかかるはずであり、早かれ遅かれ訪れるであろう荒れの予感がビンビンに! 小松原湿原入口までは極希に人が訪れることはあっても、その先の区間はもう限りなく万年無人地帯といってもいいでしょう。こいつはいよいよ面白くなってきましたよ!
■「ゲートだ!」湿原入口を過ぎてしばらく進むと路面はザクザクとした小砂利ダートに変化、雨で洗堀されたクレバスがついに目につき始めてくると、前方に例の仕掛けが出現! 「ここから先は荒れているから入っちゃいけないんだぜ…」とでも言いたげに、それは固く閉じて立ち塞がっていました。さて、どうしよう…!?
→ゲートを調べる!
→ゲートを諦める…
→ゲートを失礼させていただく!