探索日 2010.10.23
No.N-006

大場線 ■津南町・十日町市 ■半ダート ■接続→小松原線
■津南町「大場」地区から小松原湿原入口を経て小松原線とを結ぶ

 広大な国有林に延びるダートは最高の雰囲気だが、その行き着く先は…  

 ↓見所は湿原入口の先の区間。ブナ林の展開する自然色豊かな森林ダートは心
 地よく、秋の紅葉時には恐ろしいほどの美しさが! 素晴らしいの一言です。


……こんな感じ……
■湯沢町から津南町へと延びる通称「小松原林道」の津南町側の区間をなす林道。入口のある「大場」地区から入線すると、なだらかな登り坂がどこまでも連続して小松原湿原入口へと至る。当林道は湿原入口へのアクセス道でもあるため部分的に舗装状態が見られるが、それらはいづれも荒廃気味で舗装であるのかダートであるのか判別しにくい状態にある。ゲートは途中2箇所に存在。1箇所めは湿原入口手前に、もう1箇所は入口を過ぎた地点にあるが、いづれも万年閉鎖中。見所は湿原入口を過ぎた先の区間であり、道沿いに望める山々の眺望はとても素晴らしい。ただし、それと同時にダートは徐々に荒廃、やがて前進もままならないほどの荒れを見せてくる。

-大場線探索にあたって-
■広大な苗場山周辺の国有林を巡って湯沢町から津南町へと抜ける1本道ダートは、全線を通じて「小松原林道」として通称され知られていますが、津南町側は途中の小松原湿原入口の先までは「大場林道」であることが判明。ただし、実質上は1本道であるため、その境界地点は定かではなく、また大場線には林道名を確認できる標識類が存在していないのが現状です。
■この大場線への完抜けを目指して湯沢町から津南町へと小松原線(十日町側は小松原林道)を探索したのはちょうど1年前。その時は途中の田代線分岐の先にて予想以上の荒れ状態に遭遇、大場線へと抜けることはできず無念の撤退を余儀なくされた経緯があって、よってここに改めて再探索を敢行する運びとなりました。
■大場線は1本道で小松原線とつながっているため、通常ならば小松原線経由でアプローチするのが楽なのですが、その後小松原線と大場線との境界付近の荒れが復旧したとの情報もなく、おそらくそのままの放置状態であることが容易に察せられます。よって小松原線からアプローチすることは、前回同様に再び撤退の憂き目に遭う公算もまた大であると思われるため、今回はそれを考慮して「グリーンピア津南スキー場」側からのアプローチを選択。それによって多少とも展開が異なってくるだろうと期待を込めて、あわよくば小松原線への完抜けをも目指しています。
■ですが、小松原線のその後の状況調査をも兼ねるため、今回の大場線探索にあたってはひとまず小松原線側からアプローチ、田代線経由のコースを採っています。
■ちなみに前回の小松原線探索時点では「大場林道」としての存在は知らず、全線を通じて「小松原林道」である前提の元に探索したことを付け加えておきます。

■前置きが長くなってしまいましたが、ということでまずは小松原線入口手前の有人ゲートにやって来ました。ちなみにこのゲートですが、このように管理人がいた場合は住所、氏名、連絡先(携帯)およびプレートナンバーを記入させられます。その目的は苗場山登山者を対象とした登山カードの作成にありますが、オフバイクでやって来て「登山はやらない」といくら申告しても通用せず、その本当の目的は薄々察知されているようで、基本的には記入させられるのでそのつもりで。ただし、どこまで詳細に記入するかはお任せしますけどね。
■相変わらず封鎖されているゲー○脇を今回も失礼して小松原線へと突入させていただきましたが、なんと、そこには真新しいアスファルトが…。ここは1年前にはダートであった区間なのですが、なんてこった! 以降の区間においても新たに虫食い状態で舗装されてしまった区間があるようで、残念ながら小松原線のダートの距離は少しづつ確実に減ってきているようでした。




 ←1年前に訪れた時にはここはダートだったのに…。
■そして小松原線入線早々のとある地点にて痛ましく悲しい現場が…。
■まさかの崖落ちを目撃、林道では決して何が起こるか分からないリスクを改めて実感。その後、新たに舗装区間の増えたダートを進んで右手に分岐する高石沢線との分岐地点までやって来ました。前回訪れた時にはその入口にトランシーバを手にした作業員の方がおられて入線できなかったという経緯があります。入口にゲートは無いのに入るに入れず、あの時は残念だったなぁ…。




 ←「すいません、そこ入りたいんですけど」の言葉がどうしても言えなくて…。
■明らかにここ最近舗装されたと思われる箇所もです。おおっぴらには言えませんが、もしも訪れるのであるならば、ここは早くしないとアスファルトの侵食はさらに進んでしまうかもしれません。






 ←舗装化の波は確実に押し寄せている模様。
■細かくも確実な舗装化の波を感じつつ先へと進んで、やがて右手に別れる田代線との分岐地点に到着しましたが、この地点は特に何も変わりはないようです。予定ではここより田代線経由で反対側の入口である「グリーンピア津南スキー場」方面に迂回するのですが、せっかくなので直進して荒れ区間の開始地点まで寄り道してみることに。




 ←1年前の状態。まったく変化はありませんね。
■田代線との分岐を直進して本格的な藪荒れ区間が始まる手前の名無し分岐地点(右方向)です。ここまでなら普通にやって来れる状況は現在も変わりなく、ここから先は直進側の本道も相変わらず藪むしたままでしたよ。





 ←この地点にて車両の通行が途絶えている状況は変わりなし。
■「かぐら・みつまたスキー場」側からアプローチした場合、ついに開始してしまう小松原線の本格的な藪荒れ区間のスタート地点です。状況的にはここも1年前からそのまま放置されているらしく、改善の兆しは全くなし! 心なしか藪の勢いが増しているように思えたのは気のせいでしょうか。その後も変わりない現状を確認したところで、今回の予定通りこれより田代線経由で「グリーンピア津南スキー場」側の入口へと向かいます。



 ←うむ、やっぱりその後も手入れは入っていないようです。
■グリーンピア津南スキー場側の「大場」地区にある大場線の入口にやって来ました。先ほどの藪荒れ区間開始地点から田代線経由でゆっくり走って51分25秒。 途中がやや迷いやすいので、多めにかかっても1時間程度と見ておけば間違いないでしょう。ちなみにこの入口には「小松原湿原」とだけ記された小さな案内板があるので、それを目印としてください。
■先述の分岐を過ぎてしばらくすると、ここから大場線のダートがスタートします。ちなみにここは右カーブしている本道に対して左右に道が延びる十字路地点となっていますが、左右は封鎖されているので、進めるのは本道である直進側のみ。
→十字路の状況を確認する!
■十字路地点の右カーブを曲がり終えるとダラダラとした緩い感じではありすが、それでいて連続している登り坂が始まりました。手持ちの地図を眺めてみると、直線主体で小松原湿原へと向かって高度を稼いでいくようです。
■その後180度方向転換して切り返し、山腹を長めのストレートでじわじわと登坂していきます。路面は砂利質ダート…と言いたいところですが、厳密にはそうではない模様。よく眺めてみると、かつて舗装されていたアスファルトが消滅寸前にまで細かくボロボロとなった状態であり、砂利だかアスファルトであるのか走っていてもよく分からない状態となっています。この状況は現地を走ってみないと、少々分かり難いかと。
■粉砕されたようなアスファルト片が散乱、それでいて砂利っぽいのでガタガタ感とズルズル感が混在したような、やや走りにくいストレートが続きます。一見するとここはハイスピード巡航もできそうに見え、またそうもしたくなりますが、それはちとばかし転倒のリスクが大きいかも。
■長いストレートな勾配を登り詰めると車が5台程度駐可能な広場に行き着きますが、そこにはゲートが! ここは「大場ゲート」というそうで、一般乗用車の場合は大場線を進めるのはここまで。ちなみにゲートから小松原湿原入口まで徒歩だと120分くらいかかるそうですよ…。なお、ゲート手前地点には左折するダート分岐がありますが、その行き着く先は不明なり。
→左折分岐を眺める!
■で、これが行く手を塞ぐ林道ゲート。バーは固く閉じられており、いくらガチャガチャをやっても無駄であり、寝かせて潜らせることもまた無駄な行為となっています。なお、ゲート左手の草むらの中にすっかり朽ち果てた看板状の鉄板が転がっていましたが、惜しいことに記された文字は完全に摩滅しており、それが林道標であったのか否かも判断できない状態にありました。
→ゲートを調べる!
→ゲートを諦める…
→ゲートを失礼させていただく!