No.N-007
松手山線 |
■湯沢町 ■半ダート ■R17号線(三国街道)「二居」地区より山中に延びる |
無数に存在する名無し分岐を間違いなくたどった者のみが拝める林道標! |
……こんな感じ…… ■群馬県との県境の三国峠付近に存在するピストン林道。位置的にはスキー場の点在する苗場側からR17号線(三国街道)を挟んだ反対側の谷川連峰へと連なる山中に延びる形となり、かなり人跡希な深山さがうかがえる1本となる。ただし、路面的には半ダートであり、前半および虫食いで舗装区間が存在してしまう。とはいえダート区間の自然色豊かな雰囲気は素晴らしく、山中深く分け入る林道の常に反して急勾配もなくなだらかコースでいたって走りやすい。そのいずれもピストンではあるが、この松手山線からは無数の名無し分岐が枝分かれ式に派生しており、林道標は終点にのみ設置されているので本道を見失いやすいのが欠点だが、まあまあ楽しめる。 |
■群馬県との県境である三国峠のある湯沢町といえば、苗場などに代表されるスキー場、もしくは谷川岳などの登山のメッカであって、林道探索的には空白地帯となっているのが現状ですが、谷川連峰の西端に位置する松手山(1613.6m)に向かって延びる林道があり、 それが松手山線です。その入口はR17号線沿いにある日帰り温泉施設「宿場の湯」脇から延びる坂道を登った先にあるのですが、ただしそこは踏切式ゲートでこのような状態に。ただし、ここが林道であることをうかがわせる看板こそありますが、肝心の林道標は探せどもここには存在していません。
→ゲート周辺を調べる! |
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■ゲー○脇を失礼させていただき、登坂する舗装路をたどるとすぐにY字状の分岐が現れます。分岐は左右共に舗装されており、どちらが松手山線本道であるのかはっきり言って区別は付きませんが、結果から述べると右折側が松手山線となっています。 ちなみに左折側に進むと名無しダートピストンの入口があるので、気が向いたら立ち寄ってみてもいいでしょう。
→周囲を調べる! |
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■山深い林道沿いには自然色の濃い森が展開して雰囲気的には悪くはないものの、が、しかし、肝心の路面は舗装路状態に。「松手山線、ひょっとしてオール舗装じゃないだろうな…」との危惧が脳裏にちらつきますが、とにかくここは進んでみるしかないでしょう。 | |
■さらに舗装路を少し進むと、無名な沢に架かるどことなく簡易的な橋があって、そのたもとには支柱だけ残った廃ゲートの跡がありました。
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■橋を越えてさらに進んでいくとやがて前方に紅葉した山並みが見えてきました。美しい紅葉の気配に気分は盛り上がってきますが、相変わらず路面は舗装路のまま。周囲の雰囲気は決して悪くはないだけに、こいつはちと複雑な心境です。 | |
■一抹の残念さを含んだ微妙な心境でさらに舗装路をたどって進むと、右手に別れる予期せぬダート分岐が! でも松手山線を進むにはどちらに進んだらよいのか悩むところであり、ぱっと見した限りでは舗装路側が本道であると思ってしまうかもしれませんが、実は右手側が松手山線本道となっています。やはりここにも松手山線の林道標は無いのですが、それでも進むべき方向を判断する手助けとなる物だけは存在していました。
→周囲を調べる! →周囲を調べる! |
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■ダート分岐が林道であることが分かったので、舗装路を後にして速攻でそちらに突入! 路面には薄く雑草が繁って心地良さそうなワダチが形成されており、周囲に展開する森にもかなりの深山さが感じられて、こいつはなかなか良い感じです。林道はこうでなくちゃね! | |
■僅かに起伏を繰り返すしっとりとしたダートをたどって進むとコンクリ橋がありました。特に立ち止まって眺め入るような場所でもないのですが、ここは無名の小さな枯れ沢となっており、水は流れていませんでしたが、そのガレ方が酷かったので橋上からちょっと覗き込んでみることに。
→沢を眺める! |
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■しっぽりと落ち着いた雰囲気のダートは、急坂でということもなく、極めて緩い感じで僅かづつ山肌を登っていきます。秋も深まってきた人気のない林道は味わい深く、静寂なその雰囲気を楽しみつつゆっくりと前進していきますが…。 | |
■その先に現れた断崖に面した地点にてまさかの舗装路が! おそらく舗装は断崖対策の一環であると思われましたが、なんとも残念な展開です。かといって引き返すつもりもないので、構わずさらに進んでみると…。 | |
■断崖に面した路肩に哀愁を帯びてポツンと佇む野猿が! なんかこう思い悩んで身投げでもしそうな様子ですが、群れのリーダーの座から追い落とされたはぐれ猿だったりして!? | |
■はぐれ猿を刺激せぬよう接近を控えてその手前10メートルほどでXRを停止。 そのまま様子をうかがっていると、「うるさいのが来たな…」とでも言いたげに、はぐれ猿はよっこらせっと腰を上げてこちらとの間を取るべく歩を進めました。ただし、その際こちらを振り返ることは一切しない余裕を持ったふてぶてしさで…。 | |
■そしてこちらの視界から完全に消えることなく再び座り込みます。人間様を無視した大胆不敵というか、ふてぶてしいその態度から察するに、こいつは長年生き抜いてきた経験豊かな老猿なのかもしれません。何があっても動じないといった趣です! | |
■「うぬ、そちらがその気ならば!」と、XRでジリジリ間を詰めていきますが、その数メートル手前にて、はぐれ猿は「ちぃ!」とでも言いたげに再び腰を上げました。そして逃げるということもなく、ゆったりとした歩みでやはりこちらを振り返ることなく余裕の貫禄で立ち去ります。こいつは完全に一本取られてしまったようですね。あっはっは! | |
■登山道を除いて道などはほとんど記されていない谷川連峰の山裾に位置するこの深山とした山中、果たしてこの松手山線は一体どこまで延びているのでしょうか? はぐれ猿との遭遇に心も和み、その後復活したダートをたどってさらに前進します。 →もう飽きた… →さらに松手山線を進む! |