砂川林道 / Sunagawa |
林道探索の書 〜今日もどこかで林道ざんまい〜 探索日 2017.12.30 / No.T-013 |
[ 所在地 ]那珂川町 [ 状態 ]ピストンダート [ 接続林道 ]所林道 [ 分岐林道 ]砂川支線林道 |
枝分かれ式林道群の入口となって道すがらに耕作放棄地と植林が続く全線ダートのピストン |
那珂川町の県232号線に起点がある所林道を大内「光崎」側から進んでいくと、最初に分岐しているのがこの砂川林道。左折分岐する股の地点に古ぼけた2種の林道標があり、一つはサビだらけの鉄板タイプで、さらに木杭タイプのものが設置されています。共に記載文字はかすれていますが、まだ判読できる状態であり、それによって林道名を確認することができました。そしてご覧の通り、嬉しいことにゲートの類はなにも設けられていません。
→ 林道標(鉄板タイプ)を眺める! → 林道標(木杭タイプ)を眺める! |
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左カーブで所林道に別れを告げて開始する砂川林道ですが、路面は起点からすでにダート状態でした。そのまますぐに山林内へと進んでいくのかと思いきや、谷津のように細長く開けた荒地に沿って林道は延びています。しかし、荒地は耕作放棄された田圃で、道すがらの左手の斜面も放棄された茶畑であることが判明してしまいます。 | |
というわけで砂川林道はかつての田圃や茶畑に沿って続く、農道も兼ねた林道であることがわかります。しかし、ここは寒々として無残だな〜。見た目的には茶畑はまだ生きているようにも見えるのですが。栃木県にも主なお茶の銘柄として鹿沼茶、板荷茶、黒羽茶などがありますが、生茶の生産量はトホホな全国第35位。まあ、仕方ないのかなぁ・・・。
→ 茶畑を眺める! |
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かつては最寄りの集落から離れたこのような山林内にまで所狭しとお茶が植えられていたのに、それが今はこの状態・・・。時代の流れの無情差を思い知らされながら放棄された茶畑沿いに砂川林道を進みます。お茶の栽培が盛んであった頃は、それこそ「夏も近づく八十八夜〜」と口ずさんだかどうかは分かりませんが、昔はこの砂川林道を通って新茶が製茶工場へと運ばれていたのを思うと、なんだかとても切ねーぜ。
→ 茶畑を眺める! |
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耕作放棄の茶畑区間を過ぎるとやがてダートは植林の山林内に進みます。路面はワダチダートですが、林業関係の車両の立ち入りがたまにあるらしく、固く締まって走りやすい状態が保たれていました。ピストンながらもガレや荒れは全然ありません。 | |
路肩にてんこ盛りに小枝が寄せ集められた植林の枝打ちの現場に差しかかりました。探索時には作業は行われておらず、現場は無人状態でしたが、ここは平日などには作業の車が行手を塞いでいそうな予感がします。 | |
さらに進んだこの地点には木材搬出のささやかな土場が設けられていました。フォワーダという高性能な林業マシンが止められていましたが、人の気配はなくて無人状態。新鮮なスギの香りがプ〜ンと周囲に漂っているだけで、林道は静寂に包まれています。
→ フォワーダを眺める! |
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きれいに枝打ちされたスギの植林には陰鬱な暗さはありません。かと言ってウキウキと楽しくなるほどの雰囲気でもないですが、どこか清々しい雰囲気が感じられてイイ感じ。路面的にも相変わらず走りやすいしね。 | |
雑木と植林が入り混ざった区間では、カサコソと大量の落ち葉を踏みしめながら前進。日陰となった場所では寒さが身に染みますが、陽の当たる場所では冬晴れの上空から差し込む陽射しでいくらか暖かい感じがします。冬の林道の落ち着いた雰囲気というやつでした。 | |
怪しい左折ダート分岐発見! 冬の心地よい静寂さに包まれた砂川林道のダートをさらに進むと、このような左折分岐が現れました。周囲を探ってみても林道標は見つかりませんでしたが、ここはピストンの砂川支線林道の入口。地理院地図にも記載されている道筋ですが、それによれば延長距離は1kmにも満たない短さらしいです。
→ 付近を探る! → 付近を探る! → 砂川支線林道に突入! |
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砂川支線林道を分岐した先にもダートはなおも続きますが、路肩に冬枯れした藪が茂ってほんの僅かに廃れてきた感じ。と言ってもダートにはファワーダのキャタピラ跡が刻み付けられており、通行が途絶えているわけではないみたい。この区間では、木材の伐採や搬出がもうしばらくの間行われていないようです。そのような雰囲気が漂っていましたよ。 | |
決して藪むしているわけではく、また、草深さも感じられませんが、ほのかに「暗さ」が感じられるこの区間、林道末端に近づいた証拠でしょうか? 路肩には間伐され、放置でそのまま打ち捨てられたコケまみれの木材をそこかしこで見かけました。 | |
そしてたどり着いた砂川林道の末端地点、すなわち終点がここでした。僅かに膨らんで回転スペースが設けられたよくあるピストンの終点ですが、周囲は鬱蒼としたスギ林に囲まれてなにもありません。その先には踏み跡レベルの木こり道剃らなくて完全な行き止まり。長居してもしょうがないので早々に今来た道を引き返して砂川林道の探索はこれで終了。
→ 探索終了! → その先の様子を眺める! → 振り返る! → 引き返して所林道に向かう! |
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