探索日 2010.12.11
NoC-153

雨ヶ堀線 ■大多喜町 ■半ダート
■大多喜町「馬場内」地区から「高塚山」へと至る

 軟派な舗装林道と思いきや、その深部にてちゅるちゅるダートの洗礼が!  

 ↓進むにつれて路面にヌタ場が現れるのでスリップには要注意ですが、急坂は
 存在しないので慎重に進めば大丈夫。見かけとは裏腹に濃ゆい1本です。


……こんな感じ……
■大多喜町に存在する半ダートのピストン林道で終点にて高塚山(178.6m)へと至る山道に接続する。R465号線沿いに入口があるにもかかわらず、それと知っていなければまず気が付かない存在の1本だろう。入線するとしばしの舗装区間を経て路面はダート化。特に人里離れた山中というわけでもないが、沿道の森の雰囲気はなかなか重厚でやや薄暗い。ダートは前半区間はフラットで走りやすいが、後半においてはヌタ化が目立ちそれなりの緊張が強いられるかも。貴重なダート林道ではあるが、延長距離的には短めなので付近の笛倉線および川畑線とセットで探索するとちょうど良い。なお、雨天直後の探索は避けた方が無難であることはいうまでもない。

■おそらく大多喜町の林道群の中で最もアクセスしやすい雨ヶ堀線の起点です。林道区間はR465号線からダイレクトに始まっているのですが、そのような恵まれた立地とは裏腹にかなり気が付きにくい1本であるとも言えるかも。ひし形はヤレてくたびれたものが「(有)中野金属」という鉄工所の社屋脇にひっそりと存在。国道を走行中、これに気が付く方はかなりの嗅覚を備えていると自負してもいいですよ。なお、念のためもう一度述べますが、入口の目印は中野金属の看板です。
→ひし形!
■中野金属の社屋脇からさっそく林道区間に突入しますが、そこはご覧の通り一般道と化した舗装路状態に。入線後すぐに右折路が現れますが、ここは直進側が正解です。
■入線後はこのような舗装路がしばし続いてしまうので、「あぁ、また無駄にオフタイヤを磨り減らしている…」と若干のガックリ状態に陥りますが、ここをさらに進んでいくと…。
■「やった!」大量のほだ木が組まれたシイタケ農家を過ぎた先にてダートが出現! やや意気消沈していたテンションもこれで一気に回復するというものですね。では、さっそく雨ヶ堀線のダートを味わうべく突入しちゃいますよ!
■実はこの雨ヶ堀線ですが、マニアな低山ハイカーの間で知られている「高塚山(178.6m)」への登山道をも兼ねているとのことなので、幸いにしてダート状態は維持されていたものの、路面はそれなりに整備されているあろうと予測されました。ただし、過剰な整備が施されていなければよいなと思いつつ、クネったダートを少し進むと…。
■いきなり路面半分を塞ぐように倒れている樹木が。やや不自然な樹木の倒れ方に疑問を抱きましたが、よく眺めてみるとこれは倒木ではなく、人為的に切り倒されたものらしかったです。しかも道を塞ぐようにして。ま、その訳はダートをさらに進むと結果的に分かるので、ここではあまり気にせず脇を抜けてさらに前進しましょう。
■緩い登りとなったダートをたどって進みます。周囲は植林地帯にでもなっているのか杉林が展開していました。路面は小砂利の混ざったよくある普通のフラットな状態で走りやすい感じです。で、そんなダートを走行していると右手の林の中にとあるひし形の姿が…?!
→ひし形!
■雑木と杉林が混合したような薄暗い森の中にダートは延びています。前進するにつれて多少ヌルヌルとした感じがしてきますが、このような樹木の密集した山林の中なので、路面が落ち葉まみれで腐葉土化するのは仕方ないでしょう。ま、雨天直後でない限りは問題ありませんよ。
■雨ヶ堀線は先述した通り高塚山へのアプローチ道にもなっているので、入線直後はそれなりに整備されていると思っていたのですが、過剰な整備どころか、そこにはほったらかし的な雰囲気が。ガードレールの内側に極太の青竹や灌木が無数に侵入、ここまで成長してしまったようです…。
■「うげぇ…!」路面への雑木の侵入を確認、ごく僅かながらに荒れの雰囲気を感じつつさらに進むと、ヌタ場が出現! どうやらここを林道トラックが通行したようで、山土がタイヤでこねられてブチュブチュな状態となっていました。ワダチ部分を通過するか、中央のホカホカ部分を通るか迷うところですが、いずれにしてもやっかいな状況にありました。
■「雨ヶ堀線がこれほどだったとは…」先述のヌタ場を無事通過、当初それは限定的なヌタ場の存在かと思われましたが、どうやらそうではない模様。その後も行く手にはこのようなヌタ場が断続的に存在していました。泥水への足付きおよび転倒は最悪なのでここは細心の注意を持ってやり過ごします。快晴の日でこれですから、雨天直後は察して知るべしですね。
■だからといって引き返しはあり得ず、そのままヌタ場をやり過ごしてその先へと進みますが、周囲はこのような鬱蒼とした雰囲気に包まれています。こいつは房総林道らしくなかなか面白い展開であると同時に、ますますその深部がどのようになっているのか楽しみとなってきました。ちなみにここにもガードレールの内側に成長しきった樹木が…。
■そしてまたブチュブチュな路面が現れてしまい、次第にその雰囲気は作業道チックな濃厚なものへと変化。何となくその先にて嫌な予感をビンビンに感しつつとあるカーブを曲がると…。
■崖淵に面したこの地点を境に軟泥質の路面状況が著しく悪化してしまいます。房総林道でのヌタ場には往々にして侮りがたいものがあり、過去の君津市の細野線探索時のごとく、匹夫の勇で何も考えずに突入すると難儀に陥る場合もしばしばなので、この先はひとまず徒歩にて状況確認を行うことが肝要かと。それにしても一体この先はどのようになっているのでしょうか?
→路面状況を確認する!
■「なんだこりゃ!?」ヌタヌタな泥道を少し進むとその先にはこのような荒々しい現場が! 周囲の木々を伐採しているらしく、林道重機が置かれていました。これのせいでダートがヌタ化してたわけですね。路面を塞ぐ重機の先にはさらに道筋が続いていましたが、どうやら林道区間はここまでの様子。その先は高塚山へと続く山道となっているようでした。なお、これは推測ですが、この伐採は高塚山への登山道整備の一環で、ひょっとしたらここに駐車場でも造成しているのかも。そうであれば、雨ヶ堀線のダートもいづれ舗装されてしまう可能性がないとはいえませんよ…。
→現場を見渡す!
→その先の様子をうかがう!
■結局、雨ヶ堀線のラストは伐採現場であり、その先に続く道も山道化しているため、ポツンと留守番していたXRへと戻って雨ヶ堀線の探索は終了としておきました。なお、この伐採作業が終了すればダートの路面状況も回復するかもしれませんが、この有様ではしばらくはヌタ場が健在していそうです。ヌタも拒まず「それでも!」という方はぜひ探索してみて下さい。
→探索終了!