2022 北海道林道探索ツーリング 7月30日(土)晴れ 林道探索の書 〜今日もどこかで林道ざんまい〜 
3日目[4]  様似町「様似 Samani→ 広尾町「広尾 Hiroo もどる  






ガソリン給油量 6.88L 給油回数2回 ガソリン代 1236円 総走行距離 181.5km / ダート走行距離 86.8km トップへもどる


林道群退出中に再び通った町道ダートと幌満湖。見納めにもう一度眺めておきますが、それにしても午前中だけでよく走りました。走ったダートの距離は、町道幌満大泉線の未舗装区間も含めて幌満湖上流エリアだけで82.9キロ! しかし、途中ですれ違ったオフバイクや車は皆無、出会ったのはエゾシカとキタキツネばかりだったな。







静かな湖面を眺めながら幌満湖上流の林道群を走り終えた直後の心地良い余韻に浸ります。そろそろ給油を考えなければいけませんが、現在地から次に向かうえりも町にあるGSまではおよそ21キロ離れています。

状況的にはガソリン残量はギリギリというわけでもありませんが、かといってこれ以上連続して林道探索するには余裕もない状態。ただちに幌満ダムから町道ダートを下ってえりも町のGSを目指すことにします。







えりも町に入ったらなにはともあれ早速給油。R336沿いで見かけた出光えりもSSで4.42L給油して、林道探索でカラッカラになったWRの燃料タンクを満タンにしてあげます。価格はハイオクL / 180円でした。







無事に給油を終えたら、えりも町の中心地で見かけたセイコマえりも大和店で小休止。ここまで飲まず食わずだったので缶コーヒーを購入して一息入れました。この後の予定としては宿泊地の広尾町に向かうだけですが、宿に向かうにはまだちょっと時間が早過ぎなので、R336から道34に進んで襟裳岬に立ち寄ることにします。

というわけで岬への道順を再確認すべく地図を眺めると、国道から道道に進む場所の地名が「コロップ」と記載されていました。なんだか可愛らしい地名ですが、いうまでもなくそれはアイヌ語由来の地名。

旅の予定を計画すべく地理院地図で北海道を眺めてみると、アイヌ語由来の地名を多く発見できます。そこはどんな場所なのかと想像してしまいますが、今回のツーリングでは「林道」と共に、「地名コレクション」として、そのような聞き慣れぬ響きのアイヌ語由来の地名を実際に訪れてみることも目的の一つにしています。

というわけで・・・。





アイヌ語由来地名コレクション No1 コロップ / Koloppu [ 幌泉郡えりも町 ]
えりも町を流れるコロップ川の河口にある静かな漁村コロップ。

なんだかファンタジー系RPGの町や村の名前にもなっていそうな可愛らしい地名ですが、
アイヌ語で「コル+ウン+フル」、
すなわち「フキの葉+のある+丘」という意味だそうです。
そこになにがあるというわけでもないですが、こんな感じ(↑)でツーリング中に訪れてみた珍しいアイヌ語由来の地名をコレクションしていきますよっと。







コロップの漁村を後にして海岸伝いに道34を襟裳岬に向かって進みます。海岸には淋しげな漁村が点在しているだけで、岬を目指して通りがかるライダーは多く見かけましたが、道端で立ち止まるライダーの姿は見かけなかったです。







どこか北方系を思わせる海岸風景に心惹かれて脇道にそれてみたりしますが、海岸はやけに昆布干し場が多くて、道端ではハマナスの花が咲きまくっていました。





アイヌ語由来地名コレクション No2 エンドモ / Endomo [ 幌泉郡えりも町 ]
R336から襟裳岬に向かう道34の途中にある海べりの静かな漁村です。

地理院地図には「エンドモ」と記載されていますが、
本来は「エンドモカ」というらしくアイヌ語で「エンルム+ヌプ+カ(岬+野+の上)」という意味。
それが訛ってエンドモという地名にそうになったそうです。


そんなこんなで道草をしながら襟裳岬に到着しました。襟裳岬を訪れるライダーは多いですが、観光客もまた多いので長居をするつもりはありません。でもせっかくなので少しだけ観光してみます。というわけでWRは岬の駐車場の片隅でお留守番。







芝生敷きの中に建つ襟裳岬灯台。スマホをかざして撮影する観光客も多かったですが、空が少々曇っていたので白亜の灯台もなんだかくすんだ色合いです。







岬の先端へと延びている階段です。その長さと高低差を目にした途端に億劫になってしまい、先端までは行かずにここから眺めるだけにしておきました。どうせ襟裳岬は北海道滞在最終日に苫小牧港に向かう時にまた通るし。







襟裳岬の陸地の先端から沖まで続く岩礁の列。でも海面から頭を出しているのは一部分だけで、海面下にはさらに数キロにわたって岩礁の列が続いているそうです。







岬の駐車場にある食事もできるお土産屋さん。結局、お店ではお金は落とさず自販機で缶コーヒーを1本購入しただけですが、とりあえず中に入ってみましょう。







道すがらに眺めた日高昆布が売られていました。安いものから高いものまで様々でしたが、日高昆布は採取される浜ごとに品質が異なるのだそうです。

特上、上(A〜B)、中(A〜C)、並の順で「浜格差」と呼ばれる格付けがなされ、それに加えて厚さ、長さ、幅、色などによっても1〜5等級までの格付けがされているので、ひとくちに「日高昆布」と言っても値段はピンキリなんだよな。

ただし、昆布は献上品や贈答品とされてきた歴史があるので、その格付けは基本的に味ではなくて見た目と形で決まります。だから最上級で値段が高いものほど旨いというわけでもなくて、等級が低くて安いものでも十分に旨かったりします。







なぬ?! こんな小さなタラバが25900円!? これじゃあ、近場の豪華な温泉旅館に宿泊して1泊2日のツーリングに行けてしまうほどの値段じゃないですか。とてもそんなに金は出せねーな。いくら観光地価格とはいえ、これじゃあプンスカですよ!







襟裳岬の観光を終えたら次に向かうのは日高と十勝を結ぶ「黄金道路」。岬からは道34を一気に移動してもいいのですが、淋しげな風情が漂う漁村と、昆布干し場がどこまでも続く「百人浜」と呼ばれる海岸伝いの道を進みます。





アイヌ語由来地名コレクション No3 オクイマス / Okuimasu [ 幌泉郡えりも町 ]
襟裳岬漁港の北、昆布干し場が連なる海沿いに民家が点在する静かな漁村オクイマスです。

この聞き慣れぬ地名がアイヌ語由来であることだけは間違いありませんが、
その意味や由来につては不明・・・。


お、これなんか良くね? 海に面した広大な昆布干し場の中にポツンと立っていた百人浜の海岸で見かけたオクイマス集落の民家です。あぁ、目の前に海が広がるこんな場所で2、3日ぼ〜っと過ごしてみてえなぁ!







百人浜を通り過ぎたら道36に戻ってひたすら進んでR336に向かいます。R336の黄金道路と呼ばれる区間はこの先えりも町「庶野」から始まりますが、襟裳岬〜庶野間の距離はおよそ14キロ半。それはだいたい東海道本線の東京駅〜蒲田駅間と同じ距離ですが、これがまた結構長く感じてしまいます。





アイヌ語由来地名コレクション No4 トセップ / Toseppu [ 幌泉郡えりも町 ]
庶野漁港からR336を広尾方向に進んだ望洋台付近にある海を望む集落の地名です。

アイヌ語の「トシセ+プ(凸出している+もの)」が由来で、
「そそり出す丸山」を意味するらしいですが、
2匹の魚、「タラとオヒョウを捕らえるところ」の意味もあるのだとか。


庶野でR336に入ったら広尾方面に北上します。海べりに風力発電の風車などを眺めながら、ガラガラな国道を黄金道路開始地点に向かって疾走しますが、嬉しいことに天気もいつの間にか回復、空も蒼く晴れ渡ってきました!

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