2022 北海道林道探索ツーリング 8月9日(火)晴れ 林道探索の書 〜今日もどこかで林道ざんまい〜 
13日目[3]  遠軽町「瀬戸瀬温泉 Setose Onsen→ 名寄市「名寄 Nayoro もどる  






ガソリン給油量 10.02L 給油回数4回 ガソリン代 1787円 総走行距離 260.7 km / ダート走行距離 43.7 km トップへもどる


道137からR239に進んで西興部町の市街地に入ったら、国道沿いのエネオス西興部SSで再び給油。目の前の道路が工事で片側通行規制になっていたのでスタンドに入りにくかったですが、おじいさんが出てきて対応してくれました。

ハイオクL / 176円で1L(176円)でしたが、先ほど滝上町で給油したばかりなので僅か1Lしか入らず、なんだか気まずかったたですが、北海道ツーリングでは入れられる時に入れておくのが給油の鉄則。なので強気で1Lだけ給油しておきました。







給油を終えたらセイコマ西興部店に立ち寄ります。97円のブラック缶コーヒーを飲んでから出発しますが、次の攻撃目標はR239を名寄方向に進み、「天北峠(299m)」を越えた先の下川町「一の橋」の国道沿いに入口がある奥珊瑠林道。R239から道60とを結ぶおよそ30キロというダートの長さが魅力のルートです。







奥珊瑠林道のダート開始地点にやってきました。かつて名寄本線「一ノ橋駅」があった下川町「一の橋」で右折路(「一橋郵便局」からR239を名寄方向に840mほど進んだ地点)に入り、そこから「シカリベツ川」沿いの牧草地を3.7キロほど進むと、ようやく舗装が途切れてお待ちかねのダートが開始します。







ダート開始地点から奥珊瑠林道の行く手を眺めるとこんな感じ。プツリと唐突に舗装が途切れて砂利系のワダチダートが開始していましたが、しかし、残念ながら林道標はどこにも設置されていませんでした。

そんなわけで、奥珊瑠林道は本当にここでよいのかと不安に陥りましたが、手持ちの地図によれば奥珊瑠林道はシカリベツ川沿いに進むコースになっています。そして国道から現在地までシカリベツ川伝いに進んできたので、おそらく間違いはないと信じてその先へと続くダートに突入しますよっと。







なのにその先で現れてしまった行く手を塞ぐ鉄門ゲート。しかし、これは見なかったことにしてこれ以上はなにも語らず・・・。







おぉ、これはこれは! その後、シカリベツ川伝いに森の中を進んでいくと、まさに北海道の林道ならではの素晴らしいストレートダートが待ち構えていました。高速巡航も十分に可能なほど硬く締まった超絶フラット状態に、思わず「うおぉー」と感嘆の叫びをあげてしまいます。







道すがらに見え隠れするシカリベツ川の流れを左手に眺めつつ、いい感じで順調に奥珊瑠林道の極上なワダチダートを進んでいきます。







すこぶる快適な水平コースが続くダートを進んでいくと、やがてコンクリ橋を渡りますが、これはシカリベツ川支流の「軌道の沢川」を跨ぐ橋。

軌道の沢とは意味深な河川名ですが、それもそのはず。奥珊瑠林道はかつて名寄本線一ノ橋駅から延長8844mでシカリベツ川沿いに遡り、然別御料林内とを結んでいた「然別森林鉄道」の軌道跡だったりします。然別森林鉄道は1958(昭和33)年に廃止されていますが、森林鉄道の存在に由来した河川名というのも珍しいな〜。







橋上から右手に眺めた軌道の沢川上流方向の眺めです。天塩川水系名寄川の支流のそのまた支流ですが、河川名は北海道ではよくあるアイヌ語地名ではなくて、かつてこの地を走っていた林鉄が由来という珍しい川。

流れの中に魚影を確認することはできませんでしたが、日本海から天塩川→名寄川→シカリベツ川→軌道の沢川のルートで、170キロ以上もの距離をサクラマスが産卵遡上してくるそうですが、開発が進んだ現在の北海道では奇跡的なことらしいです。







コンクリ橋を渡るとその先で右折分岐が現れます。直進方向は雑草むしていたので、なんの疑いもなく右折して進みますが、ここで道間違いが発生。結果から述べると、夏草まみれで廃れていた直進方向が奥珊瑠林道本線になっていたようです。







探索時には奥珊瑠林道本線であると勘違いして進んでしまった右折方向。分岐には林道標や道標の類はなにも設置されておらず、路面状況はいたってマトモ。このような状況なので、道間違いが発生しやすくなっています。

また、奥珊瑠林道には地図に未記載となった名無し系分岐が多いようで、しかも、本線が自然災害などで立ち入る車両が途絶えて廃れてしまい、現状としては支線の方が車両の通行量が多い状況になっているため、本線と支線の見分けがつきにくく、おかげで道間違いが発生しやすくなっているんだよなぁ・・・。







そんなわけで奥珊瑠林道から逸脱して軌道の沢川沿いに延びる支線ダートを前進中。固く踏み締められたダートは走りやすく、「ここは奥珊瑠林道である!」ことを露ほども疑わず進んでいきますが、帰宅後に調べてみたところ、ここは軌道の沢伝いに遡り、枝分かれ式に分岐を繰り返すピストンらしかったです。







奥珊瑠林道本線から右手に分岐しておよそ1キロ進むと再び右折分岐が現れます。直進側も右折側も似たような路面状況であり、どちらが本線なのかまったく区別がつかない状況でしたが、とりあえずここは直進して進みます。







分岐の右折側ですが、こちらはすぐ先に軌道の沢川を渡るコンクリ橋が見えています。ダートは橋を渡った対岸ですぐに南北の2手に分岐しており、それぞれが1.5〜2キロほどの短いピストンになっているみたいです。







分岐を直進してさらに進んでいきますが、ここまで車両が立ち入ることは滅多にないのか、路面は全面的に夏草に軽く覆われてきます。しかし、廃道化しているわけでもなくて結構走りやすかったですが、なぜか左の路肩部分に側溝が深く掘られており、そこに水が勢いよく流れていました。







そんな感じのダートをひたすら進んでいきますが、やがて行く手が藪に埋没しているのを発見。そこは立ち入る隙間の全くない藪の壁状態であり、路面崩壊などの自然災害によってダートが分断されて廃道化しているのかと思い近づいてみると・・・?







なんと、ダートは藪に埋没していたのではなくて、そこでプツリと途切れて行き止まりになっていました。行く手が完全なピストン状態になっていたことで、「ここは奥珊瑠林道ではない!」ことをようやく悟ります。







奥珊瑠林道本線から逸脱した支線ダートの末端でようやく道間違いに気づいて呆然とするWR。今来た道を戻りがてら全ての分岐を調査していけば、いずれは奥珊瑠林道本線にたどり着けるはずですが、それにはかなりの時間がかかりそう・・・。

しかし、基本的に今日は移動日です。あまりのんびり探索調査するわけにもゆかず、それになんだか面倒くさくなってしまったので、支線ダート→奥珊瑠林道→R239の順に引き返してさっさと奥珊瑠林道を退出。今日の目的地の名寄に移動がてら、さっさと次の林道に向かうことにします。







奥珊瑠林道からR239に退出したら名寄方向に進み、次の攻撃目標である奥幌内本流林道に向かいますが、途中で通った国道沿いの下川町「共栄町」のアポロステーション下川SSで給油しておきます。ハイオクL / 180円で1.76L(316円)入りました。

ちなみにここ下川町共栄町は1989(平成元年)に廃止された名寄本線「下川駅」があった町。下川駅跡は現在「にぎわい広場」になっていて、キハ22が2両保存されており、保存車両は無料宿泊所として利用できるみたいですよ。







下川町共栄町で給油を終えたらすぐに道60に左折。「雄武町」との境界にある「幌内越峠(338m)」に入口がある奥幌内本流林道に向かいますが、ここは「サンルダム」上流にある「しもかわ珊瑠湖」を跨ぐ「珊瑠大橋」の上。橋から見渡す湖の景色は最高にきれいなので、通りがかったら立ち止まって眺めておきましょう。







うわぉ! 橋の右手、サンルダムのあるしもかわ珊瑠湖下流方向の眺めですが、白い雲がプカプカたなびく青い空に湖面が映えてきれいだなぁ!

ちなみにしもかわ珊瑠湖は、2019(令和元年)年に完成したサンルダムによって、サンル川が堰き止められてできた人造湖。サンル川は日本有数のサクラマスの産卵河川なのですが、ダムと湖が造られたことでサクラマスが激減してしまうことが危惧されているみたいです。一応、形だけの魚道は設けられているみたいだけどさ・・・。







こちらは橋の左手、しもかわ珊瑠湖上流方向の眺め。湖水に浸った白樺林と湖岸ダートが見えています。そしてその先には緑の森に覆われた北見山地の山々がどこまでも広がっていますが、その遥か先に奥幌内本流林道があるんだよなぁ!







珊瑠大橋から人家も稀な道60を延々と進むこと18キロ。ようやく雄武町との境界になっていて、「雄武33km 幌内29km」の道標がある幌内越峠に到着しました。湖から峠までの距離は遠いですが、道道はすれ違う車もほとんどないストレス知らずなハイウェイ状態なので、さほど時間もかからずにたどり着いてしまいます。

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