2022 北海道林道探索ツーリング 8月9日(火)晴れ 林道探索の書 〜今日もどこかで林道ざんまい〜 
13日目[4]  遠軽町「瀬戸瀬温泉 Setose Onsen→ 名寄市「名寄 Nayoro もどる  






ガソリン給油量 10.02L 給油回数4回 ガソリン代 1787円 総走行距離 260.7 km / ダート走行距離 43.7 km トップへもどる


そして奥幌内本流林道入口ですが、幌内越峠から雄武町方向に200mほ進んだ地点の左手に現れました。林道入口はなぜか路肩が大きく膨らんだ広場のような駐車帯のようになっていて、その片隅からダートが開始しています。

目指す奥幌内本流林道は、その名を途中でピヤシリ越林道と変えていますが、道60から開始して、「ピヤシリ山(987m)」山頂の傍を抜けて名寄市の道939(なよろ温泉さんピラー付近)へとぶ至るおよそ29キロの峰越えコースの林道です。なので、林道経由で今日の宿泊予定地である名寄市街地に向かうつもりで訪れたんだよな。







路肩に大きく膨らんだ駐車帯の片隅にある奥幌内本流林道の入口です。奥幌内本流林道は落差が30mある「神門(じんもん)の滝」へのアクセス路にもなっているのでゲート封鎖されていることもなくて、ダートは比較的整備されているみたいだな。しかし、残念ながら林道標はどこにも設置されていなかったです。







林道入口の傍に立っている入林届箱とクマ注意看板。まあ、北海道の林道では森のクマさんは珍しくもないですが、しかし、さすがにあのコードネーム「OSO18」もここ雄武町にまではやってこないと思いますよ。うふふ、たぶんね・・・。







幌内越峠から奥幌内本流林道に入線すると、下川町と雄武町との境界になっている稜線伝いに若干ガタガタ感の大きなダートが延びています。林道は標高338mの峠地点から開始しているのですが、しかし、峠から下っていくのではなくて、逆に緩い勾配で峠からさらに登坂していくコースになっているようでした。







道すがら奥幌内本流林道より見えていた北見山地の果てしなく連なる山々とその斜面。木々に覆われた広大な森の中には、未だ見ぬ林道の数々が張り巡らされているに違いありませんが、それを思うとなんだかワクワクして仕方なかったぜぇ!







林道からふと見上げて眺めてみた空。いい感じに晴れて雲が流れるようにぷかぷかと浮かんでいましたが、そういえばちょうどこの頃、道南地方の函館などでは前線が通過して非常に激しい災害クラスの大雨が降っていたんだよな〜。

今回の北海道林道探索ツーリングは、図らずも結果的に雨を避けるかのように「晴れ」を追いかけるコースとなり、北見地方でも昨夜は夜間に雨が降りましたが、それでも今日はすっかり晴れて「雨? どこに?」といった空模様です。もしも道南地方を探索ターゲットにしていたら最悪でしたが、そういう意味ではラッキーでした。







アスファルト・・・!? 稜線伝いのガタガタなダートを進んでいくと、まさかの舗装区間が出現! 幸いにも舗装は極端でダートはすぐに復活しましたが、しかし、なぜこんな人里離れた山奥の場所で僅かな区間を無意味に舗装する?







両脇を鬱蒼とした樹木の緑に囲まれて、見晴らしのきかないダートをひたすら進んでいくと、やがて路肩に行き先表示板が立っているのを発見。







行き先表示板は神門の滝までの距離を示すものでした。「この先5km」とのみ記されていましたが、これは観光客対策だな。奥幌内本流林道には神門の滝目当てで観光客の車がたまに立ち入ってきますが、しかし、そのまま通り抜けて名寄市街地へと向かう観光客の車はまず皆無。なので道939までの距離は記されていません。







まずは5キロ先にあるという神門の滝を目指して進んでいきます。この直後に観光客の車と1台すれ違いましたが、奥幌内本流林道には滝見物の一般車両もたまに立ち入っているようで、そのせいかダートに荒れや廃れた雰囲気はなかったです。路面は若干ガタガタですが、とくに異常もなくてのんびり進むことができました。







奥幌内本流林道の路肩でやたらと咲いていた「エゾアジサイ」の美しい花。中央には小さな両性花が無数にあって、その周辺にいくつかの装飾花をつけており、柔らかな淡いブルーがとてもきれい! 思わず立ち止まって眺めてしまいました。







こんな山奥の林道に誰がきれいなエゾアジサイを誰が植えたのかと思ってしまうかもしれませんが、これは勝手に生えている自生種。東北北部や北海道の林道で路肩に自生しているのをよく見かけますが、開花期は6月〜8月なので、夏の林道探索で見かける時は、いつもタイミングよく美しく咲いているんだよな。







支線林道発見! 路肩に咲くきれいなエゾアジサイの花を愛でつつ進んでいくと、やがてY字となったダート分岐が現れました。分岐の股には神門の滝方向を示す道標がやたら設置されていましたが、別にそれはどうでもよくて、もっと重要かつ大切なアレがないかと周囲を見回してみると・・・?







おお、やったぜぇ! 分岐の右折方向を示して立っている奥幌内林道と記されている林道標を発見しました。しかし、林道標には延長距離や開設年月日、幅員などの林道データは一切記載されておらず、ただ林道名がでかでかと記されているだけ。ピストンなのか完抜けなのか、そしてどこに向かっているのかについては不明です。







奥幌内本流林道から右折分岐している奥幌内林道の様子。やや草深いワダチダートがその先へと続いていましたが、どうやらここは奥幌内本流林道の北側の山中に展開する広大な林道迷宮地帯へと至る支線林道みたいです。

ルート的には道60もしくは道49へと抜けられるみたいですが、途中には分岐が恐ろしく多くて、しかも、それらは複雑に接続し合ってループしているため、初見で間違いを一度もせず通り抜けられる可能性はかなり低いかと・・・。徹底的に探索調査したならば、かなり楽しそうですが、しかし、確実に1日がかりとなりますなぁ。







これは神門の滝の入口まであと700mであることを示す看板タイプの道標。神門の滝を目指すつもりが、誤って奥幌内林道へと進んでしまわないためのものですね。







あー、それから、奥幌内林道へと進めば、5.4キロ先に「ピヤシリ湿原」へと向かう登山道への入口があるみたいで、それを示す黄色い道標も設置されていました。しかし、そこはピヤシリ湿原に向かう登山道であって、「ピヤシリ山(987m)」山頂へと至る登山道ではないので間違えないようにしてください。







入山届箱と「健康保安林看板」もありました。林道では「水源かん養保安林看板」をよく見かけますが、いわゆる「保安林」にはたくさんの種類があって、健康保安林というのは空気を浄化したり、騒音を防いで生活環境を守り、森林浴や森林レクリエーションの場になるような森のことですよ。







というわけで分岐は左折して引き続き奥幌内本流林道本線を進みます。ダートはさらに山奥深くへと分け入り、神門の滝のある幌内川上流の源流域を回り込むようにして「美深町」、名寄市、雄武町、下川町の境界が接し合うピヤシリ山の山頂直下を目指していきますが、この辺りから本格的な登坂コースが開始するみたいです。







奥幌内林道分岐から進むことおよそ700mで右手に下っていく分岐が現れましたが、ここが神門の滝の入口になっているみたいです。しかし、奥幌内本流林道を訪れたのは滝巡りにあらず。あくまで「林道」が目的なので今回はパス。神門の滝はそのまま素通りして林道をその先へと進みますぜ。







滝への入口に掲げられていた案内板。付近一帯は「神門の滝いこいの森」となっていて、林道から200mほど下っていくと公衆トイレと駐車場があって、そこから徒歩10分ほどで神門の滝にたどり着くみたいです。また、案内板によれば神門の滝以外にも「昇龍の滝」というのもあるみたいだな。

しかし、気になったのは案内板に貼り付けられていた野晒しで古ぼけて色褪せたビラ。計画では奥幌内本流林道を進み、ピヤシリ越林道に乗り継いで名寄市街へと下っていく予定ですが、ビラには「この先事業用につき車両侵入禁止」なる文言が記されており、なにやら前途に暗雲が立ち込めて来るような悪しき予感・・・。







神門の滝への入口を過ぎると路面は一気に草深くなり、ダートは完全に雑草のワダチダートと化しました。車両の通行が途絶えて廃道化しているわけでもなさそうでしたが、ここ最近は車両が立ち入った痕跡はなくて、路面もフカフカな腐葉土というか山土質っぽい状態に変化してきます。







コンクリ橋出現! 次第に草深さを増してくるダートを進んでいくと、やけにガードレールの白さが眩しいコンクリ橋が急カーブの途中で現れましたが、これは幌内川の支流の沢を跨ぐ橋。その名もずばり「神門橋」ですが、草深く泥っぽいダートが続いてしまう区間では、安心して立ち止まれる一服ポイントになっています。







神門橋から左手に見下ろした幌内川源流の支流の沢。眺めているのは沢の上流方向ですが、よくみると沢床が段状になっており、滝というほどの規模でもありませんが、段差を水が飛沫を上げて勢いよく流れ下っていましたよ。







神門橋を渡って奥幌内本流林道をさらにその先へと前進。路肩には鬱蒼とした樹林と藪が迫り、かなりの閉塞感を感じてしまいますが、ダートは藪に埋没することもなく、草深いワダチダート状態でピヤシリ山方向にひたすら延びています。

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